事件です
爽やかな土曜の午後になるはずでした。
それなのに警察を呼ぶことになるなんて・・・。
13時ごろ、遅いお昼を食べながら録画していたテレビドラマを見始めたところでした。
リビングの窓を開けていたからか、やけに車の音がうるさくて何度も録画を止めました。
窓からのぞくと、外でトラックがやたら切り返しをしていました。
近所の家にきた業者さんかなと思いながらドラマに戻ると、バキバキバキという何かが割れるような音がして静かになりました。
あまり気にもせずドラマの続きを見ながら、そういえばまだごみの収集車が来ていないことに気づき、コーヒーを入れた後のごみを出そうと思い立ちました。
外に出ると見知らぬトラックが我が家の駐車場に停まっています。
?? 何この車 ??
しかも、車止めのコーンをがっつりどけてありるうえに
プラスチックのチェーンが砕けて壊れています。
「どうしたらいいの?」
最初に湧いてきた感情がこれでした。
このまま家に入ってしまったら、知らん顔されて逃げられるかも。
でもどうしたらいいかわからない。
車のナンバーと証拠の記録のために写真だけ撮りました。
それからお隣に声をかけて、業者さんが来ているか尋ねてみると「しらない」という答え。
でも、ご主人が外にでき来てくれて一緒に状況を見てくれました。
暫く待っても運転手が戻ってくる様子もないし、周りの家も静かでどこの家に来た業者さんかわからない。
お隣のご主人に相談すると「紙に書いて車に貼っておいたらいいのでは」というので、帰る前に声をかけるようにメモを書いてワイパーに挟みました。
その間、お隣のご主人が運転手が戻ってこないか見てくれていました。
ご近所のお宅にも聞いてみることにして、裏のお宅に声をかけるとご主人ができてくれました。
「あの車? マネキネコさんちに来てる車じゃなかったんだ」
「ひどい停め方してるなと思っていたんだよね」と言って駐車場まで来てくれて
「どうしたらいいんでしょうね」と言うと
「警察に電話したほうがいい」と言われ、その場で110番しました。
敷地の駐車場に無断駐車している車があること、チェーンを破損していることを告げると
「管轄の警察に連絡するので、警察が到着するで待機していてください」
「運転手が来たら、警察が来るまで待っているように言ってください」
と言われました。
警察に言われたことを告げると、裏のご主人もお隣のご主人も、警察が来るまで待っていてくれるといってくれ、なんだか安心しました。
裏のご主人が「こんなひどい停め方する運転手じゃろくな人じゃないから、個人対個人で解決しようとしない方がいい」と。
こんなことで警察を呼んでいいかどうか迷っていたのですが、言われてみて「そうだな」と思いました。
警察が来るまで30分近くかかりましたが、パトカーが到着する直前にお隣の裏の家から出てきた人が
「こんな所に停めていたのか。すみません」と言いながら出てきました。
一緒に若い男性がいて、どうやらお隣の裏の家が呼んだリサイクル業者のようでした。
裏のご主人がその若男性に状況を説明すると
「チェーンを壊したのは私じゃない」の一点張り。
無断駐車したことも謝らないばかりか、自分は悪くないの一点張りでした。
すると裏のご主人が、
「ここは人の家の駐車場ですよ。それに僕はさっき車で帰ってきたけどチェーンは壊れていなかった」
「まずはこの家の人に謝りなさいよ。人として」と言ってくれたのです。
「どうみてもこの車が轢いて壊したものですよね。新しいの買って返しますというくらいのこと言えないの? 高価なものじゃないんだし、あなたのポケットのお金でも買えるものですよね」
するとその若い男性。
「チェーンは壊してないけど車止めをどかしたことはすいません」と。
え? 謝るところそこ?
人の家の駐車場に無断で止めたことも全く悪いと思っていないようでした。
そのうえ、もうひとりの連れが動かしたと言い始め
はじめ裏のご主人に問い詰められたときは「僕が動かしました」と言っていたのに、もう一人に罪を擦り付けるような発言。
あきれました。
でも、警察を呼ぶまでと警察が来るまでの間、なんだか怖くて震えがとまらなかった私は、近所のご主人たちの存在にとても助けられました。
女一人だとなにかと舐められることはよくありましたし
男性が言ってもこんなにしらを切るような人ですから
もし一人で対峙していたらうまいこと言い逃れられて逃げられていたか、逆にすごまれて怖い目に合っていたかもしれないと思いました。
警察が来てからも、業者二人の態度は「自分たちは悪くない」という態度でした。
特に後からきた男性は、とうとう最後までひとことも謝ることもなく
それどころか私と目も合わせようとしませんでした。
警察にも「最初から割れていたんじゃないか」的なことまで言い出して、人間の醜さを垣間見た瞬間でした。
しかし警官が割れたチェーンを見ながら
「粉々に砕けているよね。普通に人が落としたりした壊れ方じゃない。」
「もし車に轢かれたのでなければ交通事故ではなくなります」
と言ったとたん、「そうですね」と。
裏のご主人は出かける予定があったらしく、しばらくしてお帰りになりましたが
お隣のご主人は最後まで付き添ってくれました。
お隣の奥さまも、業者を読んだ家の人が「うちの車の隣にとめるようにいったのに」という一言を聞き逃さず
「その車の隣には別の家の車が停まっていて、たった今出ていったところなのに、とってつけたような言い訳だったよね」と。
本当にその通りだったので、言い訳だなと思いました。
しかも業者をよんだそのご主人、最初に「すみません」と言った後
なぜか仲の良い裏のご主人に「迷惑かけてごめんね」と何度も謝っています。
たしかに裏のご主人は巻き込まれて迷惑だったでしょうけど、一番迷惑かけられたのうちですから!
警察官の方に「弁償してもらいますか?」と聞かれ
それまでの業者の態度に腹が立っていた私は
「素直に認めて謝罪してくれれば安いものだしこれから気を付けて位で済まそうと思っていたけれど、やってないの一点張りで謝罪すらないので、弁償してもらいます」と答えました。
警官から業者さんと連絡先の交換をするように言われたこともあり
「一人暮らしだし、家も顔も連絡先も知られて、この先なにかあったらちょっと怖い」と伝えたら
「わかりました。そのときはすぐに連絡してください」と名前と連絡先が書かれたカードを渡されました。
パトロールカードと書かれたその紙には、事故処理の内容と時間、担当警察官の名前と連絡先が書かれていました。
まさかこんな午後になるとは思ってもいなかった秋の日。
不安な午後になってしまいました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ゆったりと心穏やかに過ごす予定の秋の午後。
予想もしていなかった事件に巻き込まれました。
こんなとき、やっぱり男の人がいると心強いなと思った瞬間でした。
裏のご主人も「なにかあったら遠慮なく頼って」と言ってくださり
お隣のご主人も「気にしないで。介護のことでも大変なことがあったら相談して」と言ってくれました。
本当にありがたく、救われました。
このところ嫌なことが続きます。
なんでだろう。
でも、そんな中でも声をかけて助けてくれる人がいるのはありがたいですね。
ちなみに最初に娘に電話しましたが、電話にも出ず、あとから話しても私じゃどうしようもないわと冷たいものでした。笑
娘はあてにできないことを改めて実感した日でもありました。
みなさまは、どうか平和で良い週末をお過ごしください。