花飾り
年齢が上がるにつれて、新しいことをしなくなってくる。
社会人になったばかりの二十代の頃は、お給料ももらえるし、好奇心の塊だったから、習い事もいっぱい出かけた。
バレエ、フラメンコ、フラワーアレンジメント、アロマテラピー、、発表会や展示会、
結婚、出産というもの、強烈な初めての出来事にあたるし、無我夢中で過ごしていたら、アラフィフが見えていた。
そうしたらもう、習い事どころか、新しいお店に入ることすらしなくなっていた。
これは、何なんだろう。
新しいことへの恐怖心か、それとも面倒になってきたのか、はたまた好奇心そのものが減退しているのか。
最近の新しいことを、たった一つだけ見つけた。
手作りサイトのアプリで、物を買うことだった。
ほんとは、いつものメルカリかAmazonで買うつもりだったけれど、そっちの方が安くて魅力的に思えた。
出品されてる方とメッセージでやり取りするのも新鮮だった。メルカリより、ずっと人間らしい付き合いな気がする。
娘の、ピアノの舞台のために買った、プリザーブドフラワーの花飾り。
なんだか、想像以上にかわいいし、百均なんかより、ぐっと見栄えもよかった。
なんだか、それだけでほっこりした。
新しいこと、、
何か私も始めてみようかしら?
舞台の役目を終えたお花たちは、
またきっと、次の出番を待っている気がした。
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