NW-A100 with Custom KernelSU?
おもろいことになりそうやぞこれは
はじめに
NW-A100シリーズは2019年にリリースされたWalkman。ストリーミングを見据えた、久方ぶりのAndroid搭載機は鳴り物入りで投入されたが、発売当初より多方面で電池持ちの悪さが指摘された問題児機でもあった。
プリインアプリを消せば多少マシにはなるものの、根本的にはハードウェアに問題があるから無理と、はやぽん氏にトドメを刺されてしまった。
このクソニーめと大崎の本社まで叫びに行った人は少なくないだろう。
とはいえ当のSONY自身も最初から見越していたのか、かなり長い間前世代機のNW-A55を併売していた。赤色が無いA300の発売以降は最早黒歴史扱いと言ってもいいレベル。
久々に見たがボッコボコに言われてやがる…しかしこれは2020年初頭の記事。時代は変わる。
この機種の唯一の救いはSONYがカーネルソースを公開していたこと。そしてBLUができること。実際BLUの末これにGSIのHavoc OSをぶっこんだフォロワーさん(名前は伏せる)がいた。
彼曰く、boot.imgに何らかの制限が掛かっており、単純にMagiskパッチすると起動しなかった、要はroot化できなかった模様。だが、今はカーネルソースがあれば理論上どんな機種でもrootが取れるKernelSUがある。
全てのピースが揃ったことで、遂にカスタムカーネルが開発された。
カスタムカーネル for 2019 Walkman
このカーネルの要点は2つ。
KernelSUによるroot化のサポート
より低いSoCのクロックと徹底的に最適化されたガバナの実装
1は言うまでも無いので割愛。2はかなり強力にカスタムしており、なんとA300よりも低い200MHzまで落とすことができる模様。
当然電池持ちもA300と同じくらいにまで上げられると思われる。
やってみた(2023年01月01日追記)
ということでA20が死んだのにかこつけてNW-A106のレッドを購入しカスタムカーネル導入後、いろいろ検証してみました。
ちなみにdtboイメージは作者謹製のではなく、Head-Fiに投稿されたこやつを使用しました(最低光度を減少させるもの)。
また導入方法がかなり特殊で、慣れてきた私も少々苦戦したため、GitHubのREADMEを日本語訳する形で体系化し書いています。
そのREADME_JPはこちらからご参照あれ。プルリク送って採用されたので笑顔が止まりません。
電池持ちが良くなる改造をしまくった結果、以下のことが分かったので箇条書きでまとめます。
KernelSU モジュールは大半が導入可能。ただしフォントモジュールやmicroG+d/gappsのコンボは動作しませんでした。
特に後者はSmaliPatcherなどあらゆるSignature Spoofing処置が効かず、またGApps消してもreboot時に強制復元。この辺はMagiskが使えないのと同様、Sonyが何かしら対策してるなと感じました。
上記のと似たような感じでUniversal GMS Dozeも効果なし。マジでカスタムROMの登場を待つしか無さそうです。
あとサイズ大きめのモジュール入れると、reboot時に一回Walkmanロゴで止まる現象が散見されました。これは電源長押しでもっかい起動しなおせばちゃんと動いてくれます。クロックは確かにアンダー200MHzでした。しかし4コア同時駆動はガバナ弄ってどうにかなるモノでは無かったらしく、CPU-Z見る限りそのまま放置。とはいえ最低クロックが1GHzも下がったのは、かなり電池持ちに貢献していると感じています(後述)。
Wi-Fiモジュールが別になっているので、流石にこれをオンにするとバッテリーの減りは顕著なので注意。
Play Integrityも、生きてるFix prop使えば無事DEVICEまで通ります。が、そもそもPlayプロテクト認証が通ってないので、それは別途認証する必要がありそうです。
とはいえWalkmanに入れるアプリなんて大体はストリーミングと思われる上、アレを要求してくるやつを知らんのでぶっちゃけ通すだけ無駄とも思ってます。
大体はオフラインで動かすでしょうし。
このカスタムカーネルと既存の電池持ち対策を組み合わせることで、NW-A300にも匹敵した、かなりまともに使えるWalkmanに仕上がりました。
具体的にはBattery Mix計測の待機時間が100時間(未処置)→198時間(KSU導入)に…!再生時もワイヤレスですが3~5曲で1%消費と、かなり持ちます。
ちなみに、シンプルバッテリーグラフを用いると600時間超まで待機時間が延びて計測されます。単純にMixとの消費電力の差とも捉えられますが、それでも3倍ってあり得る…?などと考えたり🤔
その他、補助モジュールとしてSmallBatteryを使用しています。充電容量を意図的に低く偽装することで、より効率的な電力消費を図るモノです。
で、ランチャーもより少電力なKiss Launcherに変えました。かるい。
なおカーネルの製作者曰く、DSEE Ultimate時のクロック調整に拘っているとのことで、そちらをオンにしてもかなり持つのではと思っています(有線イヤンホホ欲しい…!)
ということで、年末に良い買い物ができ、また心強い音楽鑑賞の味方を手に入れた筆者でした。
おしまい。
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