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#32.「図解 医薬品情報学 改訂5版」から読み解くDI業務の未来(その5)
(このブログは2024年9月22日に更新しました)
メンバーシップ「薬剤師力を飛躍的に伸ばす!メタ知識道場」へようこそ!
#27より「図解 医薬品情報学 改訂5版」(南山堂;2023年)からDI業務の未来を読み解く試みをしています。
最終回の今回は、本書の注目点を「独断と偏見」で拾い読みしていきます。
医薬品情報学が不人気な理由が判明!?
遅まきながら本書の「章立て」を眺めておきましょう。
第1章 医薬品情報学を学ぶ意義
第2章 「医薬品情報学」総論
第3章 医薬品情報の収集・評価・加工・提供・管理
第4章 EBMと医薬品情報
第5章 臨床研究の結果を理解するための生物統計の基本
第6章 臨床研究デザインと解析
第7章 医薬品の比較・評価
第8章 薬物治療に必要な患者情報とその収集・評価・管理
第9章 個別化医療と医薬品情報
第10章 「医薬品情報学」演習
身も蓋もないことを言いますが、「万人受け」しない本だと直感しました。
理由は「ペルソナ」の設定がバラバラだからです。
ペルソナ(persona)
サービスや商品の典型的なユーザー像のこと。これに合致するサービスや商品を訴求すると集客が進むため、マーケティングにおいて重視される。
※私はこれでもブロガーの端くれですから、ペルソナは知っていました。
例えば第4~6章は研究職にとっては必須の知識ですが、臨床薬剤師にとっては論文に携わるシーン以外はほとんど関係のない知識です。
逆もまた然り。
要するに、読む気が起こらない(!?)章が必ず存在する本なのです。
「医薬品情報が紐付かない薬剤師業務はない」
皮肉なことに、このことがかえってアダになってしまっています。
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ただ、それに構わず全てを半ば強制的に学ばせるのが大学という場所。
医薬品情報学が不人気な理由が何となく想像できました(涙)。
そこは折井先生も十分承知されているようで・・・(再掲)
本書は「医薬品情報学」の有するさまざまな視点を持つことにより「自分の道・方向性」に繋がる。この「自分の道・方向性」を感じることがとても大事だと思う。
医薬品情報学は「自分の道・方向性」の道標的な位置付けのようです。
「収集」に関する拾い読み
本道場は医薬品情報の「収集」に特化しています。
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