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環境構成の視野を広げる5つの言葉

たとえば、制作や、運動会に向けての活動など、クラスでの活動をしているときに、それをやりたくない子どもがいたらどうしますか?

「促す」「誘う」「繰り返し伝える」「お願いする」「やり方を教える」「楽しさを伝える」「なぜやりたくないかを聞き出す」…等の働きかけをするでしょうか。今回は、この辺りの働きかけを多用している方に、ぜひ受けて頂きたい研修のお知らせです。保育が変わりますよ。

…という研修を9月にやりました。

  • 考えておくべき3つの視点

  • 環境構成の視野を広げる5つの言葉

  • いつやるのかを考えやすくする矢印

  • 子どもが変わる「立場一覧」

この4つのことを、研修内で取り上げました。

ですが

どれか1つを実践するだけでも10倍ほどに引き出しが増えるくらい濃い内容ですので、それぞれについて詳しくお伝えすると何時間もかかってしまいます。ということで、全体的なことが分かりやすいよう、広く、ちょっとだけ深くお伝えする研修としました。

研修を受けた方からは次のような感想を頂いています。


今回は、基本となる「考えておくべき3つの視点」をサラッとおさらいして、2番目の「環境構成の視野を広げる5つの言葉」について考えていく研修をします。

では試しに、環境構成の視野を広げる5つの言葉のうち、1つ目の「空間的環境」について、少しだけこの場で考えてみましょう。

空間的環境とはなんだろう?

次の図を見てください。


このように、保育室を簡単な図で表し、それぞれの場所をどのように整えるか、それを毎日書いていくやり方をご存知ですか?


たとえば、次のように書き込んで、子どもの様子に合わせて、毎日少しずつ保育室の環境を変化させていくことになりそうです。

この書き方は、実習生や新任の先生などに合っているかもしれません。このような図を使って記録や計画を書くと、それぞれの場所をどうしていくか、見落とすことなく考えることができます。

ただ、保育塾の研修を受けてみようかなという方には、この方法だと物足りないですよね。園庭の図を付け加えているものも見かけますが、それでもちょっと足りません。足りないというか、「ままごとの場所」「絵本のスペース」などと平面の図ばかりを見ていると、柔軟性も広がりも無くなりかねません。

チェック表というほどでもありませんが、とりあえず場所を書き並べてみました。他にも、職員室や給食室、預かりの部屋などもありますね。

「保育室ではない場所をそんなに出されても、環境をどうこうできる時間なんか全く無いよ…」と思われたかもしれませんが、それとは逆と言えるような提案になっています。まずは続いて例を書きますので目を通してください。


たとえば、絵本への興味を引くのであれば、絵本を本棚の外に置いても良いですよね。棚の上に立てかけたり1場面を開いて壁や廊下に飾ったり。それから、トイレの絵本に出てくる文の1節をトイレの最中に言葉に出したり。絵本のスペースに行かない子どもにも、絵本を読む時間ではないときにも、絵本に触れる機会を作ることができます。

テラスでも園庭でも、園外でも、絵本を読めば良いし、隣のクラスに探しに行くのもありです。年長児が読んでくれたら、異年齢の交流にもなりますよね。園内を散歩して職員室に行くと、園長先生が絵本を読んでくれるかもしれません。遊戯室では子どもが積み木で客席を作って、誰かがステージで絵本を読むのも素敵ですよね。

また、階段にいることで落ち着く子どもがいて、階段から動かないのなら、その子の周りに集まって読めば良いんですよ。絵本を見て落ち着いてから動けば良いです。

手をかけて準備をすることが環境構成ではない

先ほどの絵本についての例では、準備に必要な時間は、絵本を立てるものを用意して、どこかに立てておくくらいです。環境構成、再構成は、子どもの目を引くために珍しいものを集めることではなく、子どもの要望に応えて大がかりなものを準備しておくものでもありません。

まあ、ある程度ならやりますけどね。

身の周りの環境をどう捉えて、保育にどう取り入れていくか

これを考えていくと、今までに気にかけてこなかった多くの環境に気付くことができ、そして、必要以上の準備から解放されるかもしれません。いや、ぜひ解放されてください。

  • 絵本以外の例はどうなのか

  • それぞれの場所ではどんなことができるか

  • 「空間的環境」以外の4つの言葉について考えると何が分かるのか

ここで紹介したのは、ほんの1例です。
残りの部分は研修で知ってください。

この研修を受けていただきたい方

この研修を受けていただきたい方は、何かをやりたくない子どもに対して、「促す」「誘う」「繰り返し伝える」「お願いする」「やり方を教える」「楽しさを伝える」「なぜやりたくないかを聞き出す」…等、この辺りを多用している方です。「環境をちょっとだけ変えると、何かをやりたくない子どもも変わることがけっこうある」ということを知ってください。

また、より多くの引き出しを手に入れたい方はご参加ください。

研修中は簡単な言葉で分かりやすく伝えますが、「何をやれば良いか全く分からない。正解を教えてほしい。」という方には難しい内容かもしれません。

研修の概要

あらためて研修のお知らせです。

研修名:環境構成・援助の引き出しを10倍に増やす思考ツール(実践編)
    環境構成の視野を広げる5つの言葉
期日 :11月13日(日)
時間 :22:00~23:00
ZOOMにて、オンラインで行います。

  • 基本となる「考えておくべき3つの視点」についておさらい

  • 空間的環境の絵本以外の例について考えていく

  • 外の4つの言葉についても、「空間的環境」と同様に考えていく

という構成となっています。

「空間的環境」をよく考えるだけで、絵本に関わってできることがずいぶんあるのではと思います。しかも、準備の手間は、ほとんど必要ありません。絵本以外の例も知ってください。そして、残りの4つの言葉も知ってください。

参加方法

22年度の研修は終了しました。
オンラインサークルでは、リクエストにより過去の研修も行っています。こちらの研修を受けたい方は、オンラインサークルの「保育は専門職プラン」にご参加ください。


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