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【イベントレポート】第2回Social Action PITCH|社会課題を解決するオンラインピッチ byクラウドファンディングForGood~

10月4日に開催された、第2回Social Action PITCH|社会課題を解決するオンラインピッチのイベントレポートです!


Social Action PITCHとは

社会課題解決に挑む「クラウドファンディング実行者4名とゲスト1名」がピッチ登壇

本イベントでは、社会課題を解決するために立ち上がったFor Goodの実行者4名とゲスト1名が登壇し、課題の現状や、クラウドファンディングを通じて解決するためのプランを発表します。今回のゲストの方にはクラウドファンディングを経験した感想をお聞きしました!社会をより良くするために立ち上がった実行者さんの想いをお聞きください!

また、イベント当日はピッチ登壇に加えて、参加者の皆さんからいただいた質問をもとに質疑応答も行います!日々の活動でぶつかっている課題や、それを乗り越える方法などをお聞きいただけます。


イベントレポート

本日司会進行を務めさせていただくFor Goodの横溝 南海 (よこみぞ みなみ)と申します。
2022年10月からFor Goodに参加し、地域おこし協力隊としても活動しています。地域での活動に限界を感じ、全国で仲間を増やしたいと考えFor Goodにジョインしました。また、最近は「For Goodラジオ」を始め、パーソナリティも務めています。どうぞよろしくお願いいたします。

PITCH1

取り組んでいる課題

私は日本に避難してきたウクライナ避難民への支援活動を行っているステパネンコ恵里と申します。
一般社団法人国際交流支援B.P.Solutionsで活動しております。普段はIT系の企業で会社員として働きながら、神奈川県を拠点としてウクライナ避難民の生活支援や食料支援を行っています。

私たちが力を入れて取り組んでいる課題は、食料支援活動とチャリティーイベント活動です。
毎月2回公益財団法人フードバンク神奈川から寄付された食品を受け取り、全国30世帯の避難民家庭に配送しています。特に小さな子どもや年配者がいる家庭を対象とし、最近ではフードバンク神奈川さんで頂いた食品だけでなく、農家やAmazonさんのほしい物リストから野菜やお菓子などのご支援も増えています。また、ウクライナ料理の販売や「モタンカ」人形作りのワークショップなど、チャリティーイベントも開催しています。

どうしてその課題に取り組んでいるのか

2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻が発端です。夫の家族にも危害が及ぶ可能性が高まり、日本に避難してきたことから、多くの避難民と関わる機会が増え、彼らの不安や生活の困難さに直面しました。こうした避難民を支援するために、食料支援活動を始めることにしました。

クラウドファンディングで挑戦していること

私たちがクラウドファンディングで挑戦していることは、目標金額の達成によって避難民の家庭30世帯に10ヶ月間以上食料品を送り続けることです。

実現したい社会

私たちが実現したい社会は、戦争が終わってウクライナに平和が戻って家族が一緒に生活できるようになることと、日本で生活し続けることを余儀なくされてしまった避難民が自立して自分の未来を見つけることができるようになることです。
そのためにも、私たちはウクライナの戦争が終わるまで、または支援している避難民の就労が決まるまではできる限り食料支援活動を続けたいと思っています。

PITCH2

取り組んでいる課題

大学を卒業後、8年間東京で花王株式会社に勤務し、現在は父親と京都で建設業の「鈴木メンテナンス」に勤めています、鈴木 将と申します。

本日は長男の幸之助についてのお話させていただきます。幸之助は2歳の誕生日を迎えたあとに神経芽腫という小児がんが見つかりました。そのような状況を踏まえ、現在取り組んでいる課題として、大きく3点あります。

  1. 神経芽腫という病気が生存率が低く、再発率が高い。病気であること

  2. 神経芽腫に対応する薬が少なく、患者数も少ないため治験も進んでいないこと

  3. アメリカで承認された薬を日本で買おうとすると、未承認薬になるため高額な費用がかかってしまうこと

以上が課題となっています。

どうしてその課題に取り組んでいるのか

生存率が低い病気に対して、少しでも生きる可能性を広げたいという思いから取り組んでいます。家族と一緒にいたいという強い思いと、子どもを救いたいという親心が動機です。また、副作用の少ない治療を目指していますが、抗がん剤治療や移植は合併症のリスクが高く、治療を進めるのが難しい現状です。

クラウドファンディングで挑戦していること

再発予防の薬として昨年アメリカで承認されたエフロルニチンという薬を購入し使用することです。この薬は日本では未承認で、承認までに非常に長い時間がかかる可能性があります。アメリカの試験結果では、生存率が10%から15%向上することが示されています。息子さんのように薬剤による合併症を起こした子どもでも再発を防ぐために有効と考えられています。

この薬は2年間、1日4錠を服用する必要があります。費用は5500万円で、現在クラウドファンディングで資金を集めています。

実現したい社会

実現したい社会として、自分の子どもを救うことが第一ですが、そのほかに2つの目標があります。

  1. 小児がんと戦っている子どもたちがいるという現状を多くの人に知ってもらうことです。小児がんは遺伝や生活習慣とは関係なく突然発症し、患者数も少ないため治療薬が少ない現状があります。また、親の付き添い問題など家族の問題も伝えたいと考えています。

  2. ドラッグロス問題の解決です。今回の活動を通じて、未承認薬の早期承認を促進し、同じような状況にある家族を支援したいと考えています。多くの方からの支援とメッセージを受け、クラウドファンディングを通じて活動を進めています。これにより、1人でも多くの子どもの命が救われる社会になってほしいということが、私たち家族の希望です。

PITCH3

取り組んでいる課題

パレスチナの伝統工芸品の輸入販売をしておりますパレスチナ・アマルの北村 記世実と申します。

取り組んでいる課題といたしましては、ビジネスを通してパレスチナに貢献をしたいと思い、ソーシャルビジネスを展開しております。
パレスチナ・アマルのミッションとしては3つあります。

  1. パレスチナの製品の販売を通してパレスチナの伝統文化を伝えること

  2. 販売を通してパレスチナの地場産業の保護と、刺繍の担い手の女性たちの自立支援を行うこと

  3. 現地に雇用を生むこと

以上が取り組んでいる3つの課題です。

上記の写真にあるようにパレスチナの織物ラストカフィーヤやパレスチナ刺繍の販売を行っております。その取引相手の一人がガザで働くデザイナーのロザンでした。

どうしてその課題に取り組んでいるのか

パレスチナのガザ地区の過酷な状況が課題に取り組む理由です。ガザは1年近く戦火にあり、空爆で家が破壊され、多くの人が避難を余儀なくされています。水や食料が不足し、感染症も広がっています。

取引相手の1人であるガザのデザイナーである、ロザンはチュニジア出張中にガザに戻れなくなり、家族や友人の安否がわからないまま過ごしています。彼女はガザにいるチームを支援するために昼夜問わず働いています。ガザチームのメンバーも犠牲になり、3人が亡くなり3人が行方不明です。

そのような状況の中で、ロザンを助けるためにデザインTシャツを再販し、売上の一部を彼女に送っていますが、1回の支援では不十分と感じ、クラウドファンディングに挑戦しています。

クラウドファンディングで挑戦していること

継続的にガザを支援するため、デザイナーであるロザンのデザインブランドを立ち上げることです。
過酷な状況の中、ロザンのいるガザチームは今も仕事を続けています。しかし過酷な状況であるため、仕事はなく、偽のプロジェクトを立て、偽の仕事を依頼している状況です。そのような現状の中でせめて本当の仕事を作りたい。そう思っています。

実現したい社会

デザインでガザに希望を届けること、またロザンを成功させたいガザの人々の希望の光となってほしいと考えています。そうすることで、ガザのチームに支援を行うことができ、エジプトにいるガザの人々の雇用にもつながり、ガザに雇用を生むことができるのではないかと考えています。

PITCH4

取り組んでいる課題

国立財団法人あずのば職員の石神 貴之と申します。

現在私たちは日本の子どもの貧困に取り組んでおり、以下の3つの視点から活動しています。

  1. 調査提言:現場の声や調査結果を政治の舞台に届ける

  2. 中間支援:現場で活動する支援者をサポートする

  3. 直接支援:クラウドファンディングを通じて困窮する子どもたちに給付金を届ける

これらの活動を通じて、子どもの貧困問題に対処しています。

どうしてその課題に取り組んでいるのか

課題が様々だからこそニュートラルな視点で取り組む団体が必要だと考えたからです。
具体的には、様々な地域で活動する団体の声をリュートルな視点で取り入れ、社会的発信や活動を通じて効果的な支援を提供することが必要だと感じています。

クラウドファンディングで挑戦していること

私たちはクラウドファンディングを通じて、1月に起きた能登半島地震の被災地で子どもたちを支援するための「こども応援給付金」を設立しました。現地の行政や支援者と連携し、生活再建のために必要な資金を届けることを目指しています。クラウドファンディングの目標にはまだ達していませんが、すでに申し込みのあった家庭に給付金を届けています。アンケートからは、地震や豪雨の影響で生活再建が進まず、進学費用に悩む声が多く寄せられています。私たちは、子どもたちや若者たちに福祉を届けることを目指しています。

実現したい社会

私たちは子どもの貧困対策センターとして、子どもの貧困がなくなる社会を目指しています。アンケートでは「助けてと言いたい時もある」と答えた小学生の声があり、助けを求めることが難しい現状が浮き彫りになっています。私たちは小学生や中学生を対象にしたキャンプを実施し、安心して過ごせる環境を提供しています。また、ボランティアや支援金を通じて多くの感謝の声をいただいています。社会全体で子どもたちを支える場を広げるため、給付金だけでなく、「みんなを見ている人たちが日本中、世界中にいるよ」というメッセージとともに、サポートしていただきたいと思っております。

続いて、、
過去に「For Good」でクラウドファンディングに挑戦された方をご紹介いたします!


ゲスト登壇

プロジェクト概要

NPO法人PIECES職員の矢部 杏奈と申します。
PIECESは子どもたちの生きる地域に信頼できる他者市民を増やすということを掲げて活動をしている団体です。

今回実施したプロジェクトは、短期的かつ、ゴールが明確になっているものがプロジェクトとされるクラウドファンディングでは珍しく、私たちは2016年からやっている活動を応援してほしいという形のプロジェクトになっていました。
・実施期間:7月から8月末まで(約1ヶ月半)
・目標額:500万円
無事目標を達成することができました。

For Goodでのクラウドファンディングを実施した感想

私たちの活動は、子どもたちの周りに信頼できる他者を増やすという非常に間接的で分かりづらい活動だからこそ、多くの人に共感してもらえるのかな分かってもらえるのかなっていうのが本当にやる前は不安でした。しかし、実際にやってみて500人で500万円という金額を達成することができたっていうところで、本当に金額よりも500人というその数に非常に勇気をもらったなと思っています。

メッセージ

とにかく最後まで諦めないで挑戦していただけたらと思っています。私たち自身も、プロジェクトが終わる9分前に達成しました。やはり寄附のお願いをすることはハードルが高いことだと思います。しかし、寄付をお願いすることは後ろめたいことでも、恥ずかしいことでもなく、その姿勢っていうのが共感を生んで、支援の輪を広げることに繋がったと思っています。
クラウドファンディングの期間は苦しいものだと思いますが、実際にやってみて、クラウドファンディングはただの資金集めではなく、共感を広げる仲間がたくさん集まり、自分たちの活動を改めて見直す良い機会になると思っています。

登壇者の感想と意気込み

ステパネンコ恵里さん

このような時間をいただけて本当に嬉しく思います。他の参加者さんのお話をしっかり聞かせていただいたんですけど、どれもすごく共感できるものでやっぱり一人一人の思いが社会を良くしていくことにつながるないかなっていうふうに改めて思うことができました。これからもっといろんな方に見ていただけるように発信を続けたいと思いますので、これからも応援していただければなと思っています。

鈴木 将さん

本日はありがとうございました。プロジェクトが終了する11月15日まで、元気に頑張っていこうと思います。
またSNSの方でも子どもの治療状況などを発信してますので、もしご興味があればぜひ応援していただければ幸いです。ありがとうございました。

北村 記世実さん

今日は貴重な機会をいただきましてありがとうございました。クラウドファンディングを実施することが久しぶりで、どれだけ共感していただけるような仲間を増やしていくかというようなことを日々考えています。矢部さんの体験談など貴重なお話を聞かせていただいたので、10月末までのチャレンジになりますが、最後まで頑張っていきたいなと思いました。ありがとうございました。

石神 貴之さん

本日は様々なお話を聞かせていただいてありがとうございました。それぞれの分野で取り組んでいる話の中で、一人じゃないといけないんですけども、様々な形で一緒に走って社会の中で社会をより良くしていきたいと思って活動している人がたくさんいるということを改めて知れました。また、夜の時間のオンラインのイベントにもたくさんの方がいらっしゃり、そういう時間を含めて、私自身もすごく大きな財産を得ることができたなと思っています。「子どもたちに届ける給付金」も必要としている子どもたちがまだまだたくさんいるという現実があります。その現実をしっかりと発信しながら皆さんの応援もいただきたいと思っております。どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。

ご参加頂いた皆さん、ありがとうございました!

さいごに(For Good運営より)

ここまで本記事を読んでいただいた皆さま、ありがとうございます!
第2回Social Action PITCHのレポート記事は、いかがでしたか?

改めて、イベントの様子を動画でご覧になりたい方は、以下のyoutubeからイベントアーカイブを視聴することも可能ですので、ぜひご覧ください。

「社会をより良く変えるアクションを起こす実行者さんの想いを、より多くの方々へ届けたい」
その思い一本で立ち上がった本企画ですが、第2回もお申し込みをいただけるのか、For Good運営メンバー全員が非常に不安な気持ちでいっぱいでした。

しかし、前回に引き続き、今回も80名以上の方にお申し込みをいただき、参加していただきました。

イベントに参加していただいた皆さまと「社会をより良くする」という輪を共有することができ、運営メンバー一同嬉しく思っております。

これからも皆様と共に、楽しい場を提供できるよう努めてまいりますので、引き続きご期待いただければ幸いです。

改めて、この度はイベントにご参加いただき、ありがとうございました!

来月以降も、毎月4日にSocial Action PITCHを継続開催していこうと思っていますので、ぜひ、ご都合がよろしいタイミングでご参加いただけますと嬉しいです!

また、皆さまにイベント内でお会いできることを楽しみにしております!
これからも、For Goodをどうぞよろしくお願いします!

For Good運営


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