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ドラえもんみたいに現れる~水戸芸術館 「近藤亜樹:我が身をさいて、みた世界は」展(2)
「細長い展示室は、廊下にしか見えなくて困って、青木さんにのび太みたいに声を掛けたら、青木さんがドラえもんみたいに現れてくれた」オープニングトークでの近藤亜樹さんの話である。
ドラえもんのように現れたのは、かつてこの水戸芸術館現代美術ギャラリーの設計を担当され、今回この展示の構成を担当された、建築家で京都市京セラ美術館館長の青木淳さんである。
水戸芸術館のミュージアムショップ「コントルポアン」にて、青木淳さんの著書「くうきをつくる」も販売されている。
細長い展示室である[3]の部屋は、この展示のタイトルにもなった「我が身をさいて、みた世界は」で始まる。
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そして、シリーズ「サボテン」の作品が約30点。廊下のように長い展示室に同じ向きに並べられる。
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多作な作家と伺ったが、すべて2024年に描いた作品である。
近藤亜樹さんは、下描きしないで、ものを見ないで、描くのだそうだ。「白いキャンバスを何枚も壁に立てかけて並べる」「白いキャンバスを1日で埋める」「白いキャンバスが恐怖。白いキャンバスに押しつぶされる夢を見るくらい」と話されていた。
[3]の部屋の中ほどに、ベンチがあって、座りながら、窓の外に置かれたサボテンの鉢植えを眺めることもできる。夕方には西日が差し込むので朝とは違った趣がある。屋外は寒風ふきすさぶ中なので、サボテンもお気の毒だが、真冬でも屋外で耐えることのできる品種(ウチワサボテンとグロリオサ)を選んでいるそうだ。
展示室の中ほどにベンチがあって、休みながら展示を見られるのは、ありがたいことだ。
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この屋外サボテンを持ってきた「叢」(くさむら)という会社の小田康平さんによるサボテンの接ぎ木ワークショップが4月27日(日)に開催予定。近藤亜樹さんとサボテンについて語るトークもある。
[4]の部屋は、シリーズ「私はあなたに会いたかった」より、人の顔の作品である。人の顔でない作品もある。こちらを見つめる眼差しは、嬉しそうにも見え、悲しそうにも見える。
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[6]の部屋あたりから[4]の部屋を振り返ると、またいい眺めなので、ぜひ振り返ってみてください。