リップグリップ岩永さんのランスシリーズ評は論外と言わざるを得ない
リップグリップ岩永さんというエロ系芸人がランスシリーズのことをちょくちょく紹介するのだが、あまりにもピントがずれていると言うか、サブカル消費している感じが鼻につくので反論してみる。
そもそも本当のファンは「大筋のランスのストーリー」なんていう、
具体性を伴わない褒め言葉は使わん。この時点で終了なんだが、
ここは公平性を示すために俺がランスシリーズのどこに魅力を感じているかを先に記しておこう。
ランスの面白さとは、まず第一に世界観である(これはひとえにTADAさんという一人のクリエイターの世界の切り取り方の美しさに拠る。また、世界観とは舞台設定、シナリオだけでなくゲームシステムも包括している)
時代や仲間に恵まれ、完結を迎えられたことは素晴らしいが根幹はここである。
ここに全部書いてあるけど、
ランスは「これだけすごい力と才能があるなら、普通はまずその力を自分のために使うはずだ」とTADAさんが思い生まれたキャラクターであり、
レベルデザインもそう(この世界は、努力で登れる部分もあれば、どうにもならない才能もあり、そして才能が優先される。また、才能の配分については殆どガチャである(プリセットも、それを発掘するのも))
神と悪魔の設定もそう(こんだけ世界が残酷で不安定であるなら、創造主は世界を積み木遊びのように見立てているのではないか。そんなやつが創造主なら、細かいオペレーションは管理者(神)を立てて任せるよな、楽だし)
全ての設定が、精密で面白い。「自分だったらこうするよな」というTADAさんの世界の捉え方が反映されていて隙がないからこそ、物語に圧倒的な厚みが生まれているわけである(そして、この性格がゲームデザインにも反映されているのでゲームもクソ面白いわけだ)
で、本題の女神ALICEなんてのは、神がいるなら宗教もあるよね、宗教といえば偶像崇拝だよね。それならアリスちゃんと見た目を似せると面白いかな、という思考(ファンサービスに近い)から生まれていることは明らかであり、全ての解釈が間違っているわけだ。そもそもALICEは中間管理職であることが劇中で明かされているわけであまりにもエアプ過ぎる。
彼は動画やポッドキャストなどでランスの紹介をしており、俺もランスは一番のゲームだと思っているのでインフルエンスしてくれる事自体は良いなと思っているのだが、その紹介の仕方が気に食わない。
というのも、紹介の仕方が、思いっきりストーリーの重大なネタバレだからだ。つまり、愛のない紹介だ。
↓ランスシリーズ既プレイなら見ても良い。未プレイなら見るな
漫画やアニメと違って、
ゲーム(特にランスのようなマイナーなゲーム)のネタバレは基本的にされるべきではないのに(なぜなら、プレイするタイミングが遊び手に委ねられるフォーマットだからだ)、気軽に30年続いたゲームの最終章のギミックをバラしてしまう魂胆が本当に気に食わない。ファスト映画よりもリスペクトがない。
(追記 動画内での二部のネタバレについては、ドラクエ3で例えると、バラモスを倒したら実はゾーマという裏ボスが出てきて、アレフガルドをもう一度旅することになるよ、レベルの、知っているだけでゲーム体験が一段落ちるようなものなのだが、自分自身ドラクエ3レベルの大衆性(と発売からの時間)を得ているゲームなら、許されると感じているので、ここは柔らかい部分ではある)
ネタバレに配慮する紹介なんて、いくらでもやり方があるので、
(世界観の話をしてもいいし、上杉謙信が女になってるよ、でもいいし、最悪C.C.に似た可愛いキャラがいるよ、でもいいです)
今後そのように紹介いただくよう謹んでお願い申し上げます。