ララ神様 リターンズ
カラン カラン カラン(鐘の音)
二礼 二拍手(パンパン) 一礼
なんじゃ 下からじゃの
願い事か?
「神様、私の病いを治してください」
なになに、
こんどは、健康の悩みか、
それは大変であろうのお〜
じゃがなあ〜
神と違って人は病いにかかるもの
等しく人には寿命もあるものなのじゃよ。
その病いは、苦しく辛かろうが、
耐えねばならぬなぁ
厳しいことを申して、すまぬのお〜
じゃがな、
病いに対して、ひとつ話をしてやろう、
まあ、聞くだけ聞いてみなさい。
あるところに、年配の男性がおった
この男性は、頑固で人当たりが悪かった
いつも怒っておるみたいで
周囲の者も煙たがっておった
家族もうるさい親父に困っておった
だが、この男、
家族を食べさせていくために一生懸命に働いて、不自由のない生活をさせるために必死じゃったのじゃ、不器用な男よの。
この男が重い病気になった。
家族が見舞いに来たが、これまでのこともあり、「早く良くなってね」と言われても、内心では「ざま〜みろ」とでも思って顔を見に来たのだろう。私のみじめな姿をみて天罰だとでも思っているのだろうと思った。
仕事関係の人も見舞いに来た、
こんな哀れな相手にまだゴマをすって仕事をもらいたいのか、意地汚い奴らだ。
お前、仕事では散々言いたいことを言ってくれたな、でも病気でこの様だ、こいつらも私のことを陰で笑っているに違いないと思った。
だか、月日が経つにつれて体は弱り、気持ちも沈んでいった。病気もいっこうに良くならず、辛さは増した。
家族は毎日のように見舞いに来たくれた。
遠ざかっていた子供たちも都合をつけては来てくれた。
仕事仲間も仕事関係の人も
事あるごとに顔を見に来てくれた。
病いの中で男の考えは変わっていった。
こんなひどい事をしてきた私に
皆んなが見舞いに来てくれる
「早く良くなれ」と優しい言葉をかけてくれる。
私は人付き合いが苦手だった
さんざんひどい言葉も言ってきた。
でも、こうして見舞いに来てくれる
避けていたのは相手でなく自分の方だ。
元気な時には、気がつかなかった
病気をしてみて初めて知った。
この時、家族に対して
仕事仲間に対して
医療してくださる方々に対して
目には見えないもの(神)に対して
感謝の気持ちが、あふれ出して来た。
皆んなの気持ちに応えるためにも
元気になろう
元気になったら、心を入れ替えて
恩を返していこう
そう決意すると、少しずつ元気がわいてきて、いっこうに良くならなかった病状が徐々に良くなって行った。
この男、完治は出来なかったが、退院も出来て、仕事にも復帰できたそうじゃ。
その後は、命尽きるまで、
幸せを感じながら過ごしたそうじゃ
どうかな? この話、
元気な時には気がつかなかったことが、
病気になって初めて気がつくこともある。
失敗して、初めてダメな所が見えて来る、
それが成功の鍵となる。
何か良くて、何が悪いか、
わからぬものよのう。
病いを治したい願い人よ、
今の話をどう思ったかな?
病いは治してやらぬが、
前を向いて歩いて欲しい。
さすれば、良き方向に
私が導いてやろう!
私は、神様だ、嘘はつかぬ
信じてよいぞ。
上を見上げてごらん
さっきまで暗かった空が
明るく輝いて見えていないか?
心が変われば
見え方も変わるものじゃ
いつでも頼れよ
私は、いつでも味方だぞ
我が子を見守る親と同じ
私は、いつも見守っておるぞ
安心せい。
ブログとやらで
願い事を聞いてやると
新たな願いがたくさん参るなぁ
まあ、よい
子の幸せを願うのも親心。
いくらでも願えばよい
答えてやるぞ。
頼もしい『ララ神様』でした。
おしまい
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