「ゾフィ、死んじゃだめだ、子ども達の為に」

サラエボ事件 この事件で犠牲となった次期皇帝のフランツ・フェルディナントと妻のゾフィ。身分違いのこの2人の結婚には条件がついた。ゾフィを妃扱いしない、子どもに皇位は継がせない、公な場で妻として夫の隣にいてはならない。まるで日陰者扱いの妻を何とか表舞台に出してあげたい。それが夫の積年の願いだった。そしてついにその日は来た。この日は国外視察だった為彼女を隣席につけることが可能だった。折しもこの日は2人の結婚記念日。何という幸運。だが運命は残酷だ。奇禍はそんな日に。ゾフィは即死。夫は自身も血塗れになりながらこう叫んだという。

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