尾根を「下るとき」の有効な手がかりと思うこと、その3_見える登山への第一歩 Extra05
前回の記事では、尾根を下る時の読図材料取得として、登り方向を振り返るメリットについて書きました。
尾根を「下るとき」の有効な手がかりと思うこと、その2_見える登山への第一歩 Extra04
今回もそれと関連する形で、少し記事を書きたいと思います。
▲ヨコを見る▲
尾根、というものを想像する時、登り方向ではやがて天辺に筋が収束していきますが、下るとなると逆に分岐がどんどん増えていく、というのがイメージされます。色んな読み物でも、下る時の尾根を間違えた、ということに触れているものもありますし、違う尾根に入ることの厄介さは誰しも感じるところではないかと思います。
前回記事にした登り方向の振り返りも、ひっくるめて言えば正しい尾根に乗っているかどうかの判断に活用できますし、あともうひとつ、副題に挙げた"ヨコを見る"ということも大いにメリットのある方法だと思うので、今回はそれについて触れます。
▲ヨコを見て何が分かるか?▲
私の失敗例から取り上げたいと思います。今年の1月末に、下りに使う尾根を間違えて、もと来た道を引き返してスタート地点まで戻るという顛末がありました。
その時のことを取り上げたのが以下の記事になります。
間違いに気づく・ミスを認識する大事さ_見える登山への第一歩⑮
この記事から画像を一つ引用します。
間違って上図の赤矢印を降りて行った時のことです。正規ルートは灰色の破線です。この時、自分がミスしていることに気づいたのは「もし正しく歩けてれば、左隣(北側)に今歩いているのと同規模の尾根が落ち込むのが見える」という条件を確認した所、その左隣に尾根が見えなかった、ということによります。
また、これは後になって思い至ったことですが、間違いに気づき登り返している時ーー左手側(この時は南側)の尾根が、大きな谷面を挟んで合流しようとしているのが見えました(下図参照)。
もし青の正しい尾根に乗っていて登り方向を見ていたら、左手にはそんな尾根は見えないので、翻って自分の位置は赤矢印の尾根であることは確定でした。
▲さいごに▲
これまでの記事でも、読図では自身の左右の様子も見るということに言及していましたが、これも似たようなものですねw
あちこちと目を向ければ、読図の材料はいたるところに転がっています。是非今回のような、左右で並走する尾根の有無や形状などにも意識をしてみたら、思いがけず確度があがる...こともあります(笑)
是非是非、頭の片隅にでも置いておいてもらえたらと思います。
(^O^)
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