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「キハダ 黄金の樹プロジェクト」の椅子

当店の取引先の糸魚川市の工房「匠」では「キハダ」を使った家具を製造していますが、材料は糸魚川を姫川沿いに南に下った長野県北安曇郡の小谷村(オタリムラ)でとれたものを使用しています。

キハダは、内皮の苦みがある部分に薬効成分があり、胃腸薬などに使われてきました。粉末をお酢で練ると湿布薬にもなります。外皮は他の木と同じような色をしていますが、剥がしてみるときれいな黄色をしています。ただし、時間がたつと落ち着いた茶色に変わっていきます。柔らかく加工しやすいので家具材としても適しており、ケヤキの代用として箪笥などに使われてきました。

キハダ4


村のおよそ9割が森林地帯で、さまざまな種類の広葉樹がある小谷村では、漢方薬の原料となるこのキハダの皮(オウバク)の生産を長年続けていましたが、福島原発の事故により出荷を停止していた時期がありました。


その後、放射能などの各種検査を実施し、平成27年度より製薬会社への販売を再開しています。
その際に、それまでは活用されていなかったキハダの幹材の利用を目的として立ち上げたのが「kihada黄金の樹プロジェクト」です。

キハダ3

キハダは、皮を剥いだばかりでは鮮やかな黄色をしていますが、時間がたつと濃くなっていきます。
黄金の木目を、糸魚川の家具作りの匠が素敵な椅子に仕上げました。この椅子の商品名は「Hera Chair」といいます。Hera(ヘラ)とは古代ギリシャ神話に出てくる女神の名前です。デザインした女性家具職人が名づけました。女性のようなラインが美しい、HeraChairを是非当店でおたしかめください。

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