腕がいい職人は仕事が早い!!
柳宗悦の話②
書著「工藝の道」の中で、こんなことを言っています。
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多く作る者はまた早く作る。だがその早さは熟達より来る最も確かな早さである。そうしてこのことが二重に作物を美しくする。多き量と早き速度と、このことがなかったら、器の美は遥かに曇ったであろう。そこに見られる冴えたる美、躊躇なき勢い、走れる筆、悉くが狐疑なき仕事の現れではないか。懐疑に強い者は、信仰に弱い。もし作り更え、作り直し、迷い躊らって作るなら、美はいつか生命を失うであろう。
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同じようなことを取引先の家具工房の方数人から言われたことがあります。
日本でも有数のカンナ使いの名手である糸魚川の親方は、カンナを研ぐ砥石にもかなりこだわっており、一本100万円以上のものも使っていますが、カンナを研ぐ時間はほんの数分です。
「カンナや砥石はあくまで道具。時間をかけて研いだら誰でもできる。いかに短い時間で仕上げるかが匠の技である」と。
その匠の技でつくられた家具たちを是非当店でおたしかめください