オーストラリア取締役ID(DIN) Director Identification number
2020 年 6 月、連邦政府は、オーストラリアにおける企業登録の完全性を向上させるための、一元化され企業登録簿を創設することを意図した法律を可決しました。
必須取締役識別番号(取締役 ID)
変更の主な内容は、新たな必須取締役識別番号(取締役 ID)です。取締役 ID は、取締役が身元を確認して申請する必要がある15 桁のユニーク番号です。
取締役 ID を一度申請し取得すると、取締役であることをやめたり、他の会社や複数の会社の取締役になったり、海外に異動したりしても、永久に持ち続けることになります。取締役 ID は、オーストラリア税務当局(ATO)が管理・運営するオーストラリア事業登録サービスと呼ばれる新しいデータベースに記録されます。
取締役 ID 導入理由
取締役 ID の導入により、虚偽や不正の取締役の身元を防止する効果が期待されています。さらには、以下が期待されています:
-違法な不正行為を阻止する;
-架空取締役選任を妨げる;
-取締役の任命を善意または同意なしにすることを妨げる;
-取締役のアカウンタビリティーとトレーサビリティーを改善
する
-データの整合性とセキュリティを向上させる。
取締役 IDが必要なのは誰ですか?
取締役 ID が必要なのは、以下の取締役または代理取締役であ
る場合です:
ー オーストラリア会社法に基づき登録されたオーストラリア法人
または; または
ー オーストラリア会社法に基づき登録された外資企業
さらには、居住地にかかわらず、次の取締役および代理取締
役が含まれます:
ー オーストラリア企業 - 一般公開企業、企業受託者も含
む;
ー チャリティーや非営利組織;
ー 登録されたオーストラリアの団体 - 例えば、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)に登録され、オーストラリア登録番号(ARBN)を保持し、法人化されている州や領域外
で取引されている法人会;そして
ー オーストラリア金融投資委員会(ASIC)に登録され、ARBN を保持し、オーストラリアで事業を行っている外国企業。
申請する必要がないのは誰?
次の役職は取締役 ID は必要ありません;
ー 会社秘書役;
ー 外部管財人;
ー 職名が「取締役」だが、取締役に任命されていない場合;
ー オーストラリア全土で事業を行うために ASIC に登録されていない組織タイプのチャリティの取締役; そして
ー 国、又は地域の法令に基づいて設立された非法人組織、協同組合又は社団法人の役員。ただし、当該組織が登録されたオーストラリアの団体である場合は、取締役 IDが必要となる。
申請方法
ABRS(Australian Business Registry Services)のホームページから申請します。
https://www.abrs.gov.au/director-identification-number
代理申請不可ですので、ご自身を登録が必要となります。現在、オンライン、電話、紙での申請の3つのやり方が紹介されています。