【連載】#8 「カシャーン星人」とマグデブルクの半球|科学戦士「ミギネジ」の悪キャラの倒し方―Season2
本連載は、「科学のお姉さん」として活躍中の五十嵐美樹さんによる、主人公・ミギネジが、科学戦士として科学の原理を使って悪キャラを撃退していく、科学系エンタメストーリー作品です。Season1(全14話)は、科学と女性をつなぐ情報提供サイト「Rikejo」でお読みいただけます。
▼「科学戦士「ミギネジ」の悪キャラの倒し方【Season1】」(全14話)はこちら。
https://www.rikejo.jp/category/%E4%BA%94%E5%8D%81%E5%B5%90%E7%BE%8E%E6%A8%B9?page=2
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※本連載は、毎週日曜日更新となります。
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素直な気持ちで、シミュレーション!?
私は、ミギネジ。
誰に言われるでもなく科学戦士をやっている。
Season2 第6話で女王を励まして泣かせて以降、ミギネジは自分の気持ちとも向き合っていた。
▼Season2 第6話はこちら
「そもそも自分は、他人を励ます立場にあるのだろうか。自分自身が一番素直になっていない気がする……」
ミギネジは、日に日に増すギガバイト先輩への想いを抑えられなくなっていた。そして、いよいよ想いを伝える方法をシミュレーションしていた。
「ギガバイト先輩、これあげます」
「何、これ、二酸化炭素じゃん。ありがとう、ミギネジ」
「私の想いです」
「ん? どういうこと?」
「私の想いは…、空気よりも重いということです!」
「…( ゚Д゚)」
シミュレーションでは、愛の告白は失敗に終わった。
史上最凶の敵に対する、博夫の意外なる作戦
シミュレーションの余韻に浸っていたミギネジは、大きな音とともにふと我に返った。
“カシャーン、カシャーン”
「何の音? 家の外から聞こえるなー」
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