#333【ゲスト/起業】起業で成功する人、失敗する人(後編)
このnoteは2022年2月18日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。
土屋:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める、土屋です。本日も昨日に引き続き、起業コンサルタントの金原さんにゲストにお越しいただいております。今日も、編集部の石黒さんとともにお伝えしていきます。金原さん、石黒さん、本日もよろしくお願いいたします。
金原・石黒:よろしくお願いします。
土屋:昨日は金原さんに起業についてお聞きしました。まだお聞きになられていない方は昨日の放送をぜひチェックしてみてください。さて、本日なんですけれども、コロナ禍と言われてから2年近くが経とうとしています。この放送の収録をしている今、まさに世間ではオミクロン株が蔓延し、全国的にコロナ感染者数が爆発的に増えている状況です。そこで本日は「コロナ禍における起業」というテーマで金原さんにお話をお聞きしたいと思います。今、起業を考えている方にとっては必聴の回になるかもしれませんので、ぜひお聞き逃しなく聞いてください。さっそくですが、金原さんに質問していきたいと思います。今、コロナ禍が続いている中、起業しようと考えている人は増えているのでしょうか、それとも減っているのでしょうか?
金原:実は、2年ぐらい前から、コロナがどんどん広がってきた中で、起業したい人、起業しようと考えている人は増えています。
土屋:あ。増えているんですね。
金原:増えています。あからさまに増えています。
石黒:それはちょっと意外ですね。
金原:数字で言うと、コロナ前より、コロナになってからの相談案件は1.5倍ぐらい増えました。
石黒・土屋:へー。
金原:私は年間で起業相談をだいたい100から150件ぐらい、通常受けるんですけども、去年1年間の思いっきりコロナ禍で見ると、たぶん200件近くぐらいまでいっちゃったんじゃないかというぐらい、相談が増えています。
石黒:コロナ禍っていうと、逆にリスクが高そうに思えますし、飲食店なんて本当に大変なので、起業しようって考える人は少ないんじゃないかなと思っていたんですけど、増えているのは意外ですね。
金原:おそらくコロナ禍において、オンラインの形がものすごく発展したじゃないですか。
石黒:そうですね。
金原:リモートで働くっていう意味合いも含めてですね。あとは、政府の推奨で、この前も出ていましたけど、週休2日を週休3日にするみたいな方針とか、そういう企業が増えてきた。さらにまだまだ少ないですけど、副業をしてもいいよという会社も出てきたり。リモートをしていく中で、自身の今の職業に少し不満を感じていたりとか、このままずっと働いていけていけるのかなっていう人が増えたりとか。あとは、時間があることによっていろんなことを考えて、自分だったらこういうことができるのにっていうところで、今までずっと働きづめだった、何の不満もなくって言ったら、言い過ぎかもしれないんですけど(笑)。しっかり企業戦士として、仕事をガーっとやっていた方がふっと新たに一考する時間ができたというか。
石黒:なるほど。
金原:その中で、どうしようかなっていう案件が増えたのと、あとはちょっといい話ではないんですが、大手企業さんの早期退職。これが結構今進んでいて、皆さんが聞けば「えぇー!!」っていうようなところの企業さんを早期退職した方がどどっと流れて起業相談に来たりしますね。なので、そういったところも含めると、コロナ禍で起業を考えている人は増えましたね。間違いなく。
石黒:具体的に、例えば業界とか、職種とか、規模だったり、男女の違いとか、そういったものってあるんですか?
金原:はい。全般的に飲食と、教育事業はやはりあまり増えていない。こういうコロナ禍なので、そういったリスクが多いところの相談はさほど増えていないんですが。業界で言うと、目立っているところが2つあります。1つは、私がメインでしている、介護福祉の事業で独立したいなあっていう相談がこれまでより増えています。というのも、介護福祉の事業というのはお金の入り方が、国からお金をもらう形になるので、ある意味安定しているんですね。
要はお客様、利用者さんが払ってくれるんじゃなくて、利用者さんの割合と、国からもらえる割合っていうのがありますので、そこで介護福祉系で独立したいなっていう人が増えました。安定を求めているわけですね。もう1つは、これ全国的になんですが、リユース業。買取業ですね。これはリサイクルショップさんとか、質屋さんとかではなくて、買取を専門に行う業者さんってあるんですけども、この需要は非常に増えています。というのは、ブランディアさんとかさ、いろいろとネットとかで買取っていっぱいあるじゃないですか。アプリとかで、売ったり買ったりできるようなものって、いろいろとあるじゃないですか。そういったところの影響もあるのかなと思うんですけれども、いらなくなった物を売るっていうことに対して、もしくはいらないものを買い取ってさらに売るっていうことに対して、ハードルがちょっと下がっている。そういうところが正直、あります。その中で、何の資格もなく始められるのがこのリユース業だったりするんですね。
石黒:なるほど。
金原:っていうのもあって、この2つの事業っていうのは、比較的全国的に増えています。あとは、これは最近の顕著たるものかなと思うのですが、女性の起業が増えています。男性の起業って一定数いるんですけども、女性の起業はここ最近、非常に増えています。相談案件としても。
石黒:それはコロナには関係なくということなんですか?
金原:若干、関係あると思います。特に女性の中で増えているのが、自宅でもできるとか、副業でできるとか、自分1人でできるとか、そういう起業が非常に増えています。小規模ビジネスっていうやつですよね。低予算で、小さい範囲で、自分のまわり、手の届くまわりで起業するっていう形。これが女性の中で非常に増えています。
石黒:今まで主婦をされていた方とか、そういった方がやっぱり多いんですか?
金原:それも多いですね。一般的に増えているのは、例えばヨガ教室とかですね。あとはネイルだったり、マツエクだったりっていう、要は簡単に取れる資格を取って、やりますとかですね。逆に言うと、自分のこれまでの能力。例えば昔、語学が達者であったり、英語が達者であったりすると、近所の子供たちを集めて簡単な英会話教室を開こうとか。このような形で、自分の今あるものの中で副業としてやろう。要はメインではないので、ある程度の収支も立ちやすいので、投下するお金も少なくて済む。で、自分の時間を有効活用しようと考える女性が非常に増えてきたっていうことだと思います。
土屋:起業っていうと、もうちょっと出資とか、お金を借りてとか、規模が大きいイメージがあるんですけど、そういう副業とか、小さいところから始める方も結構いらっしゃるんですね。
金原:最近ですね。ここ2年くらい。特にコロナになってからは、そういう方が増えましたね。
土屋:逆にコロナ禍だからこそ、小さく始めてくっていうのは、これからもありの方法なんですね?
金原:だと思います。コロナで起業の形っていろいろと変わってきたんですけれども、新たな形なのかなと。昔で言う、そんなに重いもんじゃないよと。自分のできる限りの起業、本当にミニマムな起業っていうのが非常に今流行っているというか。非常に出てき始めまして、私が講師をしている某専門学校みたいなところもあるんですけれども、簡単に1年とか半年通えば資格が取れたりとかするわけですね。そういうところで、ちょっと資格を取って、自分の小さいところで起業しようとか、創業しようっていう方が、やはりそういった意味では増えているなあっていうのは最近の特徴ではありますね。
石黒:じゃあ、最後にこれから起業しようと考えている方、今まさに起業して奮闘している方たちに何かメッセージがあれば、ぜひいただきたいんですが。
金原:そうですね。今、現状で起業ということに関しては、非常にいろんな考え方とか、いろんな形が出来てきておりまして、まずはやりたいことが明確になっている方はやってみるべきかなと。それに対してどの形があるのかっていうのも、このコロナも含めていろいろと可能性は広がっております。またオンラインが広まることによって、距離が関係なくなったっていうのもあります。それこそ日本全国どこにいても1000キロの距離がゼロになってしまう時代でもありますので、何かしら自分のやりたいことがあれば、それがやれる状況、環境っていうのは必ずできてくると思います。過去の自分と今の自分と未来の自分がつながるような、そういった道が必ずあると思いますので、ぜひやりたいことができるように、いろいろと準備をされて、いろいろと考えて、特に考える時間が増えていますので、ここ最近ですね。考えるということは非常に大事かなと。また、それでもし何かしら悩みがあったり、不安があったり、相談したいということであれば、金原でもよければ(笑)ご相談いただければ、相談料はかかりませんので。いつでもご連絡いただければと思います。以上です。
土屋:ありがとうございました。まさに今、起業を考えている方にとっては、とても参考になったのではないでしょうか。
石黒:せっかくなので、最後にもう一度、昨日に引き続き、金原さんのご著書の紹介をさせてください、今度は私の方から。タイトルが『起業で成功する人、失敗する人』という本です。昨日、金原さんもお話されていたんですけど、世にある起業関連本の多くは、手軽さがアピールされていたり、自己啓発的な内容が多くて、一歩踏み出すことにためらっているような人にとっては、背中を押してくれる、そういういい効果もあると思うんですけど、やっぱり起業しても脱落している人が多い。そういう現実から目をそむけてはいけないかなとも思うんですよね。そういったところから、本が生まれたんですけど、特徴としてはリスクだったり、実務的な作業。あとはもちろんメンタル、そして知識、そういったものを過不足なく解説している、使える起業の本になっております。ですので、興味のある方はぜひ手に取ってみてください。
土屋:ありがとうございました。今日は、編集者の石黒さんと、「コロナ禍における起業」をテーマに、起業コンサルタントの金原さんにお話をお聞きしました。金原さん、石黒さん、どうもありがとうございました。
金原・石黒:ありがとうございました。
(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)