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【フォレスト出版チャンネル #55】令和の採用戦術を採用モンスターが伝授!

このnoteは2021年1月29日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。

採用活動がそのまま「企業の広報」になる時代

今井:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める今井佐和です。今回も昨日に引き続き素敵なスペシャルゲストお呼びしています。予算ゼロでも最高の人材が採れるまちがえない採用の著者・鴛海敬子さんとフォレスト出版編集部の杉浦さんです。どうぞよろしくお願いいたします。

鴛海・杉浦:よろしくお願いします。

今井:今回は『予算ゼロでも最高の人材が採れるまちがえない採用』の著者“採用モンスター” 鴛海敬子さんから、令和時代、この新しい時代に求められる採用ノウハウをお伺いしていきたいと思います。一括採用というよりも個人の力が求められていて、直接採用だったり、人脈からの採用があるというお話だったんですけれども、この辺を深堀してお話を伺ってもよろしいでしょうか?

鴛海:そうですね。前回もちょっとお話したんですけども、求職者は自分たちが何をやっているかっていうのをきちんとソーシャルで出していくことによって、SNS上でダイレクトオファーをもらうことができるというのが、今比較的採用の動きとしてあるのかなというところと、特にエンジニア採用っていうところで言うと、リファラル採用、友人紹介の採用に各社、力を入れているので人事以外の社員さんも自分達で採用するんだという意識が高まっていて、ソーシャル上で関係値を持った人を人事以外の人が声をかけていくみたいな動きもすごく活発になってきているっていうのがあるので、企業としては私たちがどんな人が欲しいのかとか、こういう人を求めてますっていうのをソーシャル上に情報として、きちんと採用広報していくことによって、社員さんのリファラルも進みますし、これから社名を検索してくれる求職者の方からも分かりやすく、欲しい情報というのがとっていけるようになってくるので、逆にそういう情報を出し惜しみせずに発信していくというところが、企業の採用担当に今すごく求められてきていることなのかなと思います。

今井:採用活動がそのまま広報というか、自社のアピールとかブランディングになっていたりもするって感じですかね?

鴛海:そうですね。ある企業さんとかだと採用担当者が名前を売っていて、「あの有名な人事の人がいる会社だよね!?」みたいな感じで、会社自体の名前も認知度が上がっていくみたいなところも結構今ソーシャル上ではよく見受けられますね。

今井:今まで人事とかっていぶし銀というか裏方なイメージだったんですけど、結構表の顔というか、前に出ているような感じになってきているんですかね?

鴛海:そうですね。人事もそうですし、会社の代表の方もソーシャル上でこういう仲間がほしいとか、こういう思いで会社をやっているっていう生の声を発声することによって、求人情報だけでは伝えきれない想いみたいなところがソーシャルだと伝えやすいということもあるので、マッチング度合いというところもうまくソーシャルを使うことによって実現できるのかなと思います。

なぜ、応募してくれた人と全員会うのか?

今井:鴛海さんが実際に採用の現場でやっている他とは違うこと、オリジナルのメソッドのようなものはありますか?

鴛海:そうですね。私はツイッターをすごくやっていて、ソーシャル上で「こういった人を求めている」とか、「こういった人が今回内定を決めてくれたよ」みたいなことを発信したりもありますし、あとは私は応募してきてくれた求職者の方を全員面接しているんですね。
よく書類選考で落とすみたいなことをされる企業さんも多いと思うんですけども、採用できないスキルであっても、一回でも自社のことに興味を持って応募してきてくれた方というのはすごく大事にしていて、不採用者の方でもキャリア相談みたいなかたちで丁寧に面接をしていくことによって、その方が不採用だったけど、この会社でこの採用担当の人と面接して良かったとなると、ツイッターでもいい口コミを書いてくれるんですよね。「今日は〇〇の会社のおっしーさんに面接してもらって、私のキャリア相談にのってもらって、結果的にすぐに入社することはできなかったけど、めっちゃいい人でした」みたいな口コミを書いてくれることによって、それを見た第三者が「自分もキャリア相談みたいなかたちでカジュアルに面談してもらおうかな」みたいに、どんどん自然応募が増えていくというところもソーシャル上でできているので、利害関係のない第三者の口コミってやっぱり信頼性があったりするので、そこを見てもらって、求職者をうまく集めることができたっていうのは、前職ではすごくやっていました。

今井:すごいですね。書類で落とさないで全員と会うって時間がなくなったりとかしないんですか?

鴛海:全然時間はなくて、ほぼ休まずに一日11連続面談とかもやっていたんですけど(笑)。そういう意味でもちょっとモンスターだったと思います。あと、私は採用者にお祈りメールっていうのをやっていなくて、よくある企業さんだと面接はそれなりにやって、後から「選考の結果、不採用でした」みたいなメールをするケースがあると思うんですけど、受けた人からするとすごく面接盛り上がったのに、後から「やっぱり無理です」みたいにくるのって結構傷付くじゃないですか。

今井:確かに!「あの面接は何だったんだ?」みたいになりますよね?

鴛海:そうそう!「あんなに楽しく話していたのに!!」みたいになっちゃうと、ファンだったのが逆にアンチになっちゃうくらいの気持ちになるじゃないですか。やっぱそれってもったいないなと思っていて、転職ってお互いのタイミングもあると思うんですよね。今採用できない人が一年後に採用できることも充分ありうるので、私はその場でフィードバックしちゃうんですよね。「〇〇君のこういうとこがすごくいいなと思ったんだけど、この会社のフェーズだとこれぐらいスキルがないと今すぐ採用ができないから、もしよかったら今後もソーシャルで繋がりながら、またお互いいいタイミングが来たらオファーさせて」みたいなにラインとか、SNS上で繋がっておくことによって、良い関係値を持ったまま継続的にお付き合いすることができるので、それで一年越しで採用ができたみたいなケースもたくさんありました。

今井:例えが悪いんですけども、モテ男というかそういう感じですね。囲っておいてタイミングきたらみたいな(笑)。

鴛海:ちょっと今すぐ向き合えないんだけどみたいな感じで(笑)。

今井:でも、君こうするとすごく俺と合うと思うんだみたいな。

鴛海:うんうん。そうそう。

今井:モテ男感を感じました(笑)。

SNS活用で相思相愛度も高く採用ができる

鴛海:でも、そうすることによってすごく信頼してくれるんですよね。私もアドバイスするので、「〇〇君、むちゃくちゃ人柄いいんだけど、もうちょっとスキルのところのアピールするために、こういう資格取ると絶対いいよ」みたいな話をすると、その子もちゃんと勉強してきてくれて、「おっしーさん、この資格取れました!」とか報告してきてくれるんですよ。で、「良かったね」って言って入社が決まったりすると、一緒に入社を勝ち取ったみたいな気持ちになって、やっぱり入社してからもすごくお互いの信頼関係が深くなるんです。「一年ごしに入社できてよかったね」みたいな話もできるので、すごく手間はかかるんですけど、こういうのが本来あるべき採用なんじゃないかなというところで、結構時間をかけてやっていたというのはすごく良い経験だったなと思います。

今井:ただの内定、入社っていうだけの採用じゃなくて、人材育成みたいな視点というか、そういったところも兼ねているっていう感じなんですね。しかも、そんなふうに採用して入社したら、その会社も大好きになって、もっと頑張って働こうみたいな感じになってきますよね。

鴛海:ですよね。なので、そこの関係値っていうところをソーシャルでやることによって、たぶん普通の媒体だとこういう関係値って作れないと思うので、そういう意味では手間はかかるんですけど、相思相愛度合いも高い採用ができるのが、SNSかなというふうに思っています。

今井:ちなみに、具体的にSNSをどんなふうに活用していくといいですかね?

鴛海:そうですね。情報発信を常にしていくっていうところと、あとはリアルイベントとかも定期的に開催していたりするので、SNSから「こういうエンジニア集めた飲み会やるからおいでよー」とかって言って、オンラインとオフラインをうまく使い分けて、コミュニティを作っていくみたいなことをやっていました。

今井:ありがとうございます。杉浦さんは何かありますか?

杉浦:そうですね。お話を伺えておっしーさんの熱さというか、人事への誇りというか、プライドというものもすごく感じるんですけど、やっぱりすごく人が好きっていうところで、一度採用を通じて出会った応募者の方たちと、ずっとその後もラインで繋がってやり取りしていて、その方が別の会社に転職できた時も一緒に喜んであげたり、なんなら別の会社に面接に行く当日に「頑張って」ってメッセージを送るとか、そんなことも当然のようにやられているっていう、そういう姿がすごいな、すごい大人だなと思ったっていうのも一緒にお仕事したいなあと思った理由の1つではあります。

「この会社も受けてみなよ」とアドバイスすることも

鴛海:そうですね。うちの会社でも欲しいんだけど、この子は他の会社でも受かりそうだって思ったら、「この会社も受けてみなよ」みたいなことは言っていて。

杉浦:そう!本の中でもあるのですが、転職活動って数社同時に受けるじゃないですか。自分のところで内定出して囲っちゃうこともできるのに、「全部の会社を受けて、それで全部受かってから来たら」みたいな。そういう相手にとって悔いのない転職活動を提案するみたいなところもすごいなと思いました。

鴛海:そうですね。本当に受かっちゃうと寂しくはなるんですけど、採用したかったなーってなるんですけど。でも、その子がそれを感謝して友達を紹介してくれたりするんですよ。そうなると、社外リファラルが発生して結果的にまたいい採用が費用をかけずに口コミで繋がっていくことができていたのかなと思います。

今井:ありがとうございます。ネットのイメージとして壁があると言うか、浅くて薄いみたいなイメージが今まであったんですけど、逆にネットがあるからこそ、すごく人間の温度を感じるというか、温かみかというかより近くなったんだなあっていう感じがしました。

鴛海:ありがとうございます。そうですね。中身を出していけるっていうのがソーシャルのいいところなのかなって思います。

今井:中身がないと逆公開だったり、より試されている感じがしますよね。そろそろお時間になってまいりましたので、最後に鴛海さんからメッセージを皆さんにお願いできますでしょうか?

鴛海:はい。皆さん、聴いていただいてありがとうございます。
今、採用の効率化とかそういったところで色々なサービスやツールがあると思うんですけど、私は効率化しないところに採用の良さがあるのかなと思っています。手間をかければかけるほどすごくいい採用ができるというのが、自分の体験としてすごくあるので。もちろんお仕事なので、効率化を図りたい部分はあると思うんですけども、人事担当者、人じゃないとできないところは、丁寧にアナログできちんと人と人とで向き合いながらやっていくことを大事にすることによって、自社のブランドであったり、信頼感というのは高まっていくと思っているので、ぜひ採用担当者の方はそういった部分ちょっと泥臭くやっていくことによって採用成功に導いていってもらいたいなと思います。

今井:ありがとうございます。ぜひ皆さん、新しい時代の採用ということで、参考になったら幸いでございます。本日は鴛海さん、杉浦さん、どうもありがとうございました。

鴛海・杉浦:ありがとうございました。

(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)


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