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【フォレスト出版チャンネル#10】出版の裏側|出版社がつくる、本以外のコンテンツ
このnoteは2020年11月27日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。
著者の専門分野を書籍以外のコンテンツをプロデュース
今井:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティーを務める今井佐和です。今回はデジタルメディア局についてお伝えしたいと思います。本日はデジタルメディア局、局長の渕野さんをお呼びしました。よろしくお願いします。
渕野:よろしくお願いします。
今井:早速なのですが、デジタルメディア局という部署がフォレスト出版にはあるのですが、他の出版社ではなかなか聞かない部署かと思うのですが、この部署は主にどんなことをされているんですか?
渕野:簡単に言うと、セミナー教材、オンラインスクールなど、著者を書籍以外でプロデュースしていく部署になります。
今井:書籍以外でプロデュース? 例えばどんなものがあったりするんですか?
渕野:例えば、一番大きいものでは、世界三大投資家のジム・ロジャーズさんという方をお招きして2日~3日間セミナーを開催したりしました。一番最大でやっていたのは石井裕之先生ですね。書籍で『「心のブレーキ」の外し方』などのベストセラーも出されていて、通常の出版社は書籍で終了となるのが一般的です。そこで弊社では、石井先生の教材で『ダイナマイトモチベーション6ヶ月プログラム』を発売しました。セラピストでありコーチングの達人の石井裕之先生の「6ヶ月間で成功に導く、夢を実現させていく」ような心理プログラムですね。当時はそういったものをつくっていました。各書籍の著者さん、本だけだと伝わりづらいことや、やっぱり距離感って重要なので、もっと密になれる空間や形式を使って、読者さんとつながっていけることをやっていますね。
今井:ありがとうございます。今『ダイナマイトモチベーション』という教材の話があったのですが、それ以外に何か代表的な作品というのはあるんですか?
渕野:そうですね。『ダイナマイトモチベーション』はずいぶん前の話ですが、そのときに遡ると、苫米地先生ですね。代表作はいっぱいあるのですが、わかりやすいところで言うと『オールライフコーチング』とかですね。人生の全てに対してコーチングしてもらえるプログラムです。
最近で言うと『なぜかうまくいく人のすごい無意識』の著者さんの梯谷幸司先生です。梯谷先生は少しマニアックなのですが、『メタ無意識トランスフォームプログラム』というものが、無意識の部分を使ったプログラムだったり。
あと、教材だと、例えばCDやDVDだったりダウンロード教材を一括でもらうようなかたちなのですが、オンライン講座で3ヶ月~半年間ぐらいオンラインとリアルを融合しながら講座に参加できるというものもあります。『NS6新型ネイティブスピーカー養成講座』という英語のプログラムもその1つです。6カ月のプログラムで、これもかなり盛況で爆発的に売れていましたね。
また、最近は副業が人気なので、書籍『副業するならカメラマン』の小椋翔先生のコンテンツがあります。こちらは、当然書籍では副業のカメラマンの話をしているのですが、なかなか書籍だけだと実践的なものが足りなかったりですね。
今井:本読んだだけでは、なかなかカメラ技術を売り出せるところまでって難しいですよね。
渕野:カメラ技術だけでも副業というテーマで言うとダメ。じゃあそこからどう稼いでいくかとか、収入を増やしていくか、複数の収入減にしていくかというのが大事だと思うので、『カメラマン全力授業』という講座を開いています。去年でいえば、2000名ぐらい最初の説明会に参加されていて、そこで「こういう講座あります」っていう案内をして、実際にたくさんの方に申し込んでもらってますね。
今井:すごい! 2000名の方が説明会に参加されたのですね!
渕野:実際に副業として月収をもらわないといけないと思うのですが、かなりの方が月収30万以上を達成していて、こちらが驚いています。小椋先生、すごいんだなと。
新コンテンツをどのように作りあげるか?
今井:ありがとうございます。そんな夢のある企画というか、代表作品があると思うのですが、これらのプログラムは、どんなかたちで企画されていくんですか?
渕野:書籍の著者が中心ですので、各著者さんって何かの分野の専門家ですよね。なので、その専門の分野のツール、武器を使って、各ゴールに向かって行けるようなプログラムを作ります。例えば、カメラマンで言うと「カメラマンの副業で月収30万ぐらい」を半年後に作れるようになろうというものをゴールにします。ゴールまでの階段を登っていくと、そのゴールに到着するようにカリキュラム作っていくっていうかたちですね。
ポイントとしては、副業といってもいろいろなものが世の中にあふれているじゃないですか。なので、すでにいろいろなものを試した人ってたくさんいらっしゃると思うんですよね。そのときに単にこちら側の自己満足で出すのではなく、試したことを前提にして、普通に行なってもできない人もたくさんいるだろうということで、できない人にはどうやってやればできるようになるかという付加価値を付けてコンテンツをつくっていきます。
今井:すごい! 寄り添い力というか、できない人も救い上げるというか。
渕野:そうですね。やっぱり著者さんに対して、お客さんの目線で「その場合、こうじゃないですか?」とか、意地悪く言うこともあったりしますが、そこをクリアして行かないと、できない人が出てくるので、そういう意味でもこちらでいろいろ突っ込んで、著者さんとゴールに向けて階段を1歩1歩作っていくっていうことを、取材を通してやったりしますね。
今井:お客さんと著者さんの橋渡しというか、そんな感じの流れで企画ができてくるんですね。
渕野:そうですね。ポイントとしては、まずはゴールを設定する。こうなりたいというゴールがあって、そこに対して著者さんの武器を使ったらどういう階段を登っていくと作れるのかをイメージします。
中身についてはいろんな解釈があると思うのですが。そこにターゲットとしてこういうお客さんが来た場合に本当にできるんだろうかって。いろいろ試してダメだった方もいたりするので、そんな方でも絶対にできるようにどうするかっていうのを、工夫して 肉付けしていく感じですね。
世の中にないものは、新たなにつくる
今井:ありがとうございます。これまで主にプログラムのお話だったのですが、変わり種というか、面白い企画っていうのもあったりするんですか?
渕野:そうですね。おもしろい企画ですと・・・。やっぱり著者さんとお話すると「これもやりたい、あれもやりたい」というのがどんどん出てきて。例えばスピリチュアルの『神さまが味方するすごいお祈り』などの書籍を出されている佐川奈津子先生。その方とお食事しているときにお風呂で結構浄化するということで、「こういうバスソルトあったらいいよね」みたいな感じで出てくるんですよね。そしたらやはりこちらとしては、「それ、世の中にないなら、作りましょう!」 と。
今井:出版社なのに! もしかして作っちゃったんですか!?
渕野:もちろんです(笑)。あとは、以前、苫米地英人先生って、天才じゃないですか? あの天才の勉強法ってどんなものなのだろうと・・・。学習法を聞いたら「外部化」というものが出てきました。1回自分の言葉を音読したものをもう1回自分の耳に入れることを「外部化」と言って、もう一回耳に入ると、記憶の定着にいいらしいんですよね。なかなか外から耳に入れていくというのは、当然セミナーでできるわけはないので、どうしようっていうので、「作ろうか!」ということで作ることにしましたね。
今井:電機メーカーじゃないですけど、そういうレベルものですね。
渕野:そうですね。こちらで作れるものではないので、心当たりもないので、基本的にはゼロからつくれる人を探していきます。
今井:それはどうなったんですか?
渕野:これはバード電子さんという、苫米地先生もちょこちょこ電子製品を買っている会社さんがありました。ここに頼めば作れるんじゃないかなということで。「これちょっと作れないんですかね?」と聞いて「わかりました」と。手の平に収まるようなサイズでDJミキサー。つまみが2つ。口から音読する用と、耳に入る用と2つ、つまみがあって。ヘッドホンと全部繋げて喋ると、自分の口から出た言葉が自分耳に戻ってくる。この循環ができる。これを何千台と作りました(笑)。
今井:すごいですね!
渕野:記憶学習に役立つということだったので、作ってみましたね。
今井:やるなら徹底的にじゃないですが、そこまでやる出版社とかって聞いたことがないですね。
渕野:そうですね。フォレスト出版には、出版局とデジタルメディア局があります。デジタルメディア局は起業家の集まりだったり、個人事業主の集まりみたいなかたちで、将来独立したいとか起業したいっていうメンバーが集まっているんですね。
今井:一匹狼じゃないですけど、チームというよりも各々がという感じですか?
渕野:そうですね。何にもとらわれずにどんどん企画を出していくというかたちですね。
今井:だからいつも新しいことにチャレンジというか、そういう精神がある感じですね。今まで大きなセミナーからバスソルトだったり、さまざまなことをやってきたデジタルメディア局なのですが、これからどんな方向性を目指していきたいというようなものはありますか?
渕野:そうですね。やはり出版社の意義として新しい情報配信、またいろいろな悩みを抱えている人や、夢や希望を実現したい人、そういった方々にコンテンツというかたちで発信していますので、そこをより精度高くやっていく。そして、本を読んで、そこからさらに深堀っていきたいという方にはそれに応えられるサービスを展開したいですね。もしくは、「世の中にこれあったらいいな」というもの。著者さんと雑談などで出たら、それやったら面白いよねっていうものをどんどん展開して、いろいろな世の中に新しいものを提供できればと思います。
今井:すごい! ドラえもんみたいですね(笑)!
渕野:本業は、やっぱり本作り、出版が基本なので、なかなかいっぱいは作れないですけれども(笑)。
今井:そんなかたちで、これからのフォレスト出版にも乞うご期待ということですね。今日はどうもありがとうございました。
渕野:ありがとうございました。
(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)