ベストセラーのマンガ版発売にあたって、元本の帯替えを振り返ってみた。
フォレスト出版編集部の寺崎です。
今月は(自分のなかでの)期待の新刊がリリースされます。まさに今週の16日(木)からAmazon発売となる『マンガ お金は寝かせて増やしなさい』(水瀬ケンイチ・著)です!
いやー・・・ここまでこぎつけるまでが長かった。
マンガ版を今回はじめてつくってみてわかったのが・・・
とにかく時間がかかる。
実は著者の水瀬さんからはかねてより「マンガ版つくりませんか?あるいは図解版でもいいです。とにかくもっとわかりやすく、取っつきやすいコンセプトにして、元本が難しく感じられた読者さんにも手に取ってもらいたいんです」と迫られていました(2018年頃から?)。
3~4年越しに実現した次第です。
ちなみに今回のマンガ版の元本となるのが、こちらの『お金は寝かせて増やしなさい』です。
おかげさまでロングセラーとなり、
累計13万部を突破しました。
発売が2017年12月なので、ちょうど4年前。4年かけてコツコツと版を重ねました。嬉しいことに、「インデックス投資の定番書」としてずーーっと棚に残してくれている書店さんも多くあったそうです。ありがたいことです。
5万部を突破したときには経済評論家の山崎元さんに推薦の帯文を依頼して、帯をこんな形に変えました。
山崎元さんの推薦文は帯の表4に掲載しました。こちらが推薦文です。
著者自身の損益と心理まで公開した
プロにも素人にも書けないインデックス投資案内だ。
安心して投資したいすべての人におすすめします。 山崎元
いやー、短いながらも、本書の強みであるポイントが凝縮された、見事に秀逸な推薦文です。
そして、8万部突破のタイミングで帯のデザインを元のデザインに近い形に少し変えてみました。
その後、13刷7000部、累計101,000部に到達したのが、2019年12月13日のこと。著者の水瀬さんとずっと夢見ていた・・・
念願の10万部突破帯がこちらです。
年が明けた2020年1月、新年会を兼ねた10万部突破記念ということで水瀬さんと新橋の焼鳥屋で祝杯を挙げたのが思い起こされます(あの頃は世の中はまだ静かだった…)
しかし、いま、こうして見直してみると、
あんまり変わり映えのしねぇ
帯替えだな・・・汗
まあ、実際に初版のデザインのまま売れている場合、「帯のデザインを大きく変えたら売れ行きがガクンと落ちた」なんてこともありえなくはないですから、そこはリスクを取らず保守的にいった感じです。
考えてみたら、元本の発売が2017年12月、10万部突破したのが2019年12月、マンガ版の発売が2021年12月。すべてが12月に起きています。
水瀬本は12月に何かが、起きる。
そんな気配を感じます。新刊『マンガお金は寝かせて増やしなさい』も、2022年12月もしくは2023年12月に何かが起きるかもしれません。
今回のマンガ版ですが、かねてより著者から「マンガ版を出したい」という要望がぶつけられていましたが、営業部の判断材料のひとつとして「マンガ化の基準は10万部を超えた作品」というのが当時あったようで(今はわかりません)、企画が通らなかった経緯がありました。
しかし、晴れて10万部突破して、さらに13万部まで累計部数が伸びたこともあり、「マンガ版」の企画を提案したのが2021年1月。
営業部としては、元本の併売も狙えるということで、企画もすんなり通り、著者の水瀬さんに「マンガ版の企画、通りました!」と喜び勇んで連絡したところ、
「ずっと私が言ってた企画、ようやく通ったんですね。」
と、半分呆れ気味に喜んでいただけました(2018年ぐらいからずっと言われてたんですもんね汗)。
さてさて、企画が通ってからがスタート地点です。マンガ版は道のりが長い。通常の読みものの書籍の場合、①構成案FIX⇒②著者が執筆⇒③編集者が編集という流れで、短ければ数週間~長くても半年ぐらいが制作期間の目安です。
ところが、マンガ版は最低でも制作期間として8ヶ月は見積もる必要があります。現に『マンガお金は寝かせて増やしなさい』は企画から完成まで1年かかりました。
(1)登場人物を決める
(2)ストーリーを考える
(3)マンガを依頼する作家さんを決める
(4)ネーム(コマ割りとセリフ)を決める
(5)ラフ描き⇒本描き
(6)テキスト解説部分の編集
こんな感じでしょうか。
ハッキリ言って、編集者として普段は(6)しかしていないのです。そりゃ、むずいわ。
なので、コミカライズの経験豊富な編集プロダクションに編集協力いただきました。いや~ホント助かりました。コミカライズがうまいと評判のSさんという天才的な編集者さんが編プロにいまして、
Sさんには足を向けて眠れません。
今回のマンガの主な登場人物は次の4人です。
というわけで、今日は
「つくるのに時間がかかった」という愚痴というか、「聞いてくれよ、俺の話を」というか、「チラシの裏に書いとけよ」と言われそうな話でした。
すいません。
次回、詳しい内容についてご紹介します!