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【はんのう森林みらい塾】北軽井沢地域未来創造企業(有)きたもっく視察レポート森林みらい塾講師に招聘!

2023年7月20日、はんのう森林プラットフォームの事務局メンバー6人は、猛暑の飯能を抜け出して群馬県長野原町北軽井沢へ。避暑旅行?いいえ、視察です笑。同町でキャンプ場「北軽井沢スウィートグラス」や宿泊ミーティング施設「TAKIVIVA」、さらに林業や薪の製造販売など、森を活用しユニークな事業を展開する有限会社きたもっくを訪ねました。

2023年10月14日(土) - 2023年10月15日(日) に開催される「森林みらい塾」Session1のゲストに、同社の土屋慶一郎さんを講師としてお招きします。詳しいお話は是非当日聞いていただきたい・・・のですが、ここでは、きたもっくがどんな会社なのか、ほんのさわりだけご紹介します。

きたもっくが手がけるプロジェクトマップ(きたもっくWEBサイトから引用)

企業研修に最適の施設 TAKIVIVA

宿泊棟外観

私たちがまず視察させていただいたのが、2020年にオープンした宿泊ミーティング施設「TAKIVIVA」。主には企業の合宿研修に使用される用途を想定して運営されている施設で、某大手企業の保養所だった建物を改装したクールな宿泊・ミーティング棟と、広い庭に配置された焚き火サイト(焚き火場ですね!)、飯盒炊飯ができる炊事棟を使用することができます。
日常を離れて自然の中での共同体験。場の力を借りて深い話ができそうです。
大小複数の焚き火サイトが点在しています。グループワークにはもってこいのスケール感です。はぜる火を囲んでの語らいが思い浮かびます。

大小複数の焚き火サイトが点在しています。グループワークにはもってこいのスケール感です。はぜる火を囲んでの語らいが思い浮かびます。
調理道具一式が整えられた炊事棟。キャンプ場の炊事場を、より高級感のある造りにしたような印象。料理を作るのもプログラムの一環です。
宿泊棟1階の多目的スペース。広々とした空間に落ち着いた内装。
グループで対話をしたら、一人で内省を深める時間も必要なもの。宿泊室はブースに区切られ、プライベートが考慮された設計です。

30年の歴史で増設が続く、生き物のようなキャンプ場

一番人気のキャビン「ツリーハウス・マッシュルーム」

続いて案内いただいたのが、TAKIVIVAに隣接するキャンプ場「北軽井沢スウィートグラス」。きたもっくの福嶋 誠 代表が1994年に実家の所有する荒地を開墾して5棟のコテージを作ったのが、きたもっくの礎とのこと。以来、拡張が日々進められ、現在では多様な宿泊施設から選ぶことができる、ユニークなキャンプ場になりました。

例えば、トランポリン付きのコテージや、本格的なキッチンを備えた暖炉グリルコテージ、ドックラン付きのキャンプサイトなど。多くのサイトが自動車を横付けすることができる便利な設計。自宅からお気に入りのアウトドア用品を持ち込んで、家族やグループで素敵な休日が過ごせます。コテージには薪ストーブがついているので冬季の利用もできます。
施設は全て社内の建築チームが設計施工しているのだとか。ちなみに、飯能のムーミンバレーパークにも技術協力をしているそうですよ。

薪の生産から林業へ。そして木工加工も展開。

山から切り出してきた広葉樹の薪材

2015年、きたもっくはキャンプ場で使う薪を自給し、さらに外部に販売する薪の生産販売事業「あさまの薪」をスタートします。これが安定した収益を産んでいるのだとか。
2019年には、駒髪山・氷妻山・鼻曲山にまたがる 240ha の山林「二度上山」を取得し、薪材も自社生産するようになります。キャンプ場を軸にした企業ではありますが、ここまでくると地域の資源を循環させる、生態系そのものが仕事になっているようです。

「あさまのぶんぶんファクトリー」

スウィートグラスから車で5分ほどの場所には薪の製造や、木材加工の工場「あさまのぶんぶんファクトリー」があります。フィールド事業(キャンプ場・宿泊ミーティング施設)にならぶ、きたもっくのもう一つの事業の柱「地域資源活用事業」の基地になるファクトリーです。
このファクトリーでは、地元産材を使用したものづくりも展開しています。

このように多角的な経営で、社員60名、アルバイトを含めると120名が働く、チームとしても大きな規模の企業になりました。きたもっくで働くために都会から移住してくる若者たちもいるそうです。

飯能は「きたもっく」から何を学ぶか?

先進的な取り組み事例のきたもっくですが、私たちが暮らす飯能にとってどんな学びが得られるでしょうか?
ひとつは、地域の企業が一企業の利得や経営のことだけを見るのではなく、地域の自然資源や経済を視野に入れて生かし合う経営をする点です。CSVだのCSRだのと横文字を使うまでもなく、自分達の暮らしと仕事が地域と共にあるという視点を当たり前に内在化させて事業に取り組む。そんな哲学を「きたもっく」は教えてくれます。飯能の事業者の皆さんも、当たり前にできていることかもしれませんが、それで良いのだと背中を押されるような、そんな姿ですね。

きたもっくの土屋慶一郎さんに来飯いただくのは、10月14日(土) - 10月15日(日) の2日間。森林みらい塾の参加者の皆さんは、森林と地域の未来について語る語らいの場を、ぜひ楽しみにされていらしてください。

(レポート:大竹 悠介)

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