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木こり女子の活動記録#41

岩手県一関市地域おこし協力隊の上村由美です。2024年9月大東町下内野地区に移住しました。持続可能な小さな林業「自伐型林業」で崩れない山づくりを学びたいと思い応募しました。 卒業後は、自分の山を手に入れて美しいアグロフォレストリーをつくり四季の手仕事を楽しみながら丁寧な暮らしを紡いでいきたいと思っています。

それでは、私の奮闘記録をご覧ください♡


・10/11 ハウスの吊り上げ作業


いよいよ今日は
ハウスをクレーンで
1番上のデッキに設置します🏗️

「無事に上がるかな?」
「木に当たらないかな?」
「デッキからはみ出さないかな?」

村の人も見守る中ドキドキ

私の心配をよそに
段取りスムーズ
思った以上にスイスイと進み

ピッタリ
ハウスがハマりましたー

ツリーハウスで遊んだら
目の前の川でかっぱいしよう
水浴びしたりして
びちょ濡れになることを
方言で「かっぱい」と言うそう


7月猛暑の中始まった
関川村のツリーハウス制作

最初から設計図通り
作られた訳ではなく


村人と会話し
そこにあるもの
持ち込まれたもの

創り手の様々な想いと
関川村のエッセンスが
たくさん散りばめられています

夏の日差しが柔らかくなり
秋への移ろいを感じながら

ゆっくりと
形作られていったツリーハウス

子どもたちや
訪れる人たちの憩いの場

小さな関川村の
未来のシンボルと
なっていくのでしょうね💫

快晴の中
空と木々のコントラストが美しかった


秩父在住で木工作家であり
環境活動家のイスラエル人

ダニー・ネフセタイさんの
「国のために死ぬのはすばらしい?」
の著書の中に

ものづくりの人として
アーティストとして
求められることが書かれています

「ものづくりの使命とは
     世の中を良くすること!」


寡黙な学さんの背中から
急にこの言葉を思い出し

腹にストーンと落ちたのでした
職人ってかっこいいな!

・海の民 安角族⛵️


関川村の安角(あずみ)
長野の安曇野と同じ海人民族が
住み着いた場所であるということで

このツリーハウス
安角族が裏テーマとして
最後の装飾がされるよう

楽しみだなぁ🤗
他にもこのツリーハウスには
秘密があるので是非探して見て下さいね⚓️

海洋民族の櫂棒

・国指定重要文化財 渡邉邸へ


午後はす〜むのMさんが

2008年〜2014年まで6年の歳月をかけて
大修理が行われた国指定重要文化財である
渡邉邸へと案内してくださいました

時代劇そのまんま
うわぁ〜凄い!
たくさんの石が屋根に


1817年
主屋は石置木羽葺屋根撞木
(しゅもく)造りで建てられ

屋根にはなんと!

木羽(杉を剥いでカットされたもの)を
20万枚と石1万5千個が使われているそう!!

石置木羽葺屋根
(いしおきこばぶきやね)

自然建築好きですが
こんなにシンプルで
ナチュラルな屋根があるとは…

木は本当に
暮らしに欠かせないモノだったのですね
やってみたーい!

杉のラテン語での学名は
Cryptomeria japonica
(クリプトメリヤ ヤポニカ)
日本の隠れた財産という意味です

日本中で人工林が放置され
花粉症のイメージやヒノキに比べ
価格も安いので価値が低く思われがち

でも本当は
学名に財産と付けられているように

杉は日本人にとって
1番馴染みのある木であり

日本の風土にあった
価値あるものだと思っています

ヒノキに比べ杉は
柔らかく温かみのある材

自分で伐採から仕立てた木で
杉とヒノキのフローリングをつくりました

4年前の夏

杉床は温かく柔らかな感触が
素足にとても気持ち良いのです

ヒノキはかたく
しっかりしていてクールな感じ

ヒノキ風呂に使われるように水場や
頭をシャキッと集中力を高めてくれるので
書斎や子どもの勉強部屋などに向いています

奥ヒノキだけ
手前半分右側は杉が足りなくなり
ヒノキもミックス

杉もヒノキも
適材適所があります


木羽葺でも
大量に活用される杉

こうした伝統文化が伝承され
杉が重宝されるようになれば

山の価値を見出せる
きっかけになるのではと思います

※関川村では
地域おこし協力隊で
石置き木羽葺職人を募集しています

伝統を残したい!
職人になりたい!
山を蘇えらせたい!
関川村に住みたい!

そんな方が周りにいそうでしたら
シェアしてくださると嬉しいです✨🙏✨

木と石
自然そのものが活きる建築
美しい庭園は江戸時代中期
京都から遠州流庭師を招いて構築されたと
200年以上前の人と
同じ景色を見てると思うと
感動してしまいます🥹
石と木の相性は◎
石場建ての技術は理にかなったもの
ひょえ〜
釘隠しなんですって
北斗七星が見えますか?
こんな釜戸が欲しい!
囲炉裏の灰で
大蛇伝説の地をアピール
素晴らしいでーす👏
奥の戸袋に
このコーナーを曲がって
ガラス戸が収められるらしい
技術が凄い
木のレールにまたもビックリ
技術の競い合いのような渡邉邸😅


他にも竜の絵画や襖に描かれた
ため息のでるような美しい日本の風景

写真ではどーしても
感動が薄れてしまうので

興味のある方は渡邉邸へ
是非、足を運んで下さいね😊

美しい石置木羽葺屋根

今は時代が変わり
3Dプリンターで
家も作れる時代になりました

どちらが良い悪いではなく

機械には生み出せない
人の手による繊細な職人技術

それらの素晴らしい伝統文化が
この先もずっと残されていきますように🙏

おまけ 関川村のご当地あれこれ


渡邉邸から
風情ある街並みを歩いていくと

村の欠かせない存在
肉の又作商店があり

大型スーパーにはない
店員さんとの温かみある
ちょっとしたやり取りが好きです

2階はメイクという
洋食屋さんになっていて
メニューがとっても豊富ですが

初めての人にお勧めなのが
「越後もち豚ロースカツ定食」

かなり豪華でお腹いっぱいになりますが
柔らかくてとっても美味しいご当地モノです

是非、関川村に訪れたら
ご賞味くださいまし😋💕

ご飯の竹の器も素敵でした


#木こり女子
#自伐型林業
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#石置木羽葺工法
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#関川村ツリーハウス
#ログビルダー荻原学

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