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特技

高校生の日本語基礎力学び直しについて書きました.
その後田中薫先生の本の中の確認問題を使って確認をしていたところレベルは4かなという感じになり,少しづつ学び直しを重ねています.学び直しの時間をとったあとは教科の補充もやりますが.

さて最近2年生の外国籍生徒は,日本人のあるクラスメートとよく話をするようになり,発話が非常に多くなりました。やはり同年代の日本人の影響力、力は莫大です。私たち先生や大人と話をしているだけじゃやはり動機が少ないと思います。最近は、生活している間に聞いて頭の中に貯めていたと思われる語彙がするするとつながり、質問がたくさん出るようになりました。今,「日本語」の時間は彼にとって、頭の中の日本語を整理している時間になっているようです。特に動詞と形容詞の語彙がつながってきています.

「ほどく」が教科書にでてきたら
S「先生,ほどけるは?」自他動詞について教えると,少し考えて「そっかー」とうれしそうに言っていたので,
私「どこかできいた?」
S「うん、先生が(担任の)1年生の時に」
私「なんて言った?」
S「ひもがほどけていると」
私「(生徒名)君に、言った?」
S「違う。他の人に言った」

彼と1年半勉強してきて,頭の中にずっとたまっていた言葉を整理する時期は児童生徒によっていろいろだなぁと感じました。頭の中にあふれるまで語彙が入ってからのタイプなのかなと思いました。

そしてもう一つ。その生徒が日本語の時にルービックキューブを持ってきて、全部バラバラになっているものを,ものの1分で全面そろえてしまったんです。(写真はそれです!)
クラスで友達と遊んだらしく,私が「すごい!特技だね!」というと
S「とくぎ?」
私「うん特技」S「字は?」私が黒板に縦書きに書くと「あーーー!そっかー」とスマホで黒板の字を写真にとっていた姿が印象的でした.

クラスの友だちができて,自分の意志で発話しているうちに頭の中が活性化してきたんだなと感じました.
しばらくは,彼が今まで聞いて頭の中に貯めていた言葉の整理と紐づけの手助けができればいいなと思います.

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