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花束を。

家から駅までの道で、花が添えられていた。まだ新しい。
他にも、カフェオレのペットボトル、フルーツのジュース缶なども添えられて。

思わず足を止めて見入ってしまった。

いずれも俺がマンションを出る頃にはなかったものだ。

最近、死に敏感になっている自分がいる。

別にタナトスに誘惑されてるわけではない。

死が身近なものだと思わざるを得ないのだ。

誰かの死に寄り添うたび、いつも脳内をこの曲が流れている。

白い病院で「死んだ」 僕達の子供は
「もうこの世界にはいない」のに何で何も 感じないんだろう

幻に夢で逢えたら それは幻じゃない
僕が幻になれた夜 白い星が空に降る

世界の終わり「幻の命」

いつか花束もしおれる。

人の記憶は風化していく。

忘れないでほしい。

生きてこそ。

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