夢の中でも俺は陽キャにはなれない人生だった。(ホラー閲覧注意)

「ちょっと、二人で抜け出さない?」「はい!いいですよ笑」

なんかパーティーみたいなところで、陰キャの俺が、陽キャのロリっ子ギャル風インスタ女子をラ○ホに誘うことができた、奇跡の瞬間だった。(注:陰キャアラサーの今日見たクソみたいな夢)

ああ、今まで頑張ってきてよかったなあ。

まるで学校の屋上につながるような、夜の階段だった。なぜか通路の両脇には、ろうそくがともされている。

「え、こわーい笑」
「ね、なんか暗くて雰囲気あるね。」

階段の一番上まで登ったとき、事後?の男女二人組が、俺らのことが見えないかのように、つないでいる手の間をすり抜けていく。

そこには、六百園(昔の園の漢字)と書かれ、まるで賽銭箱のように入れる仕組みだ。
「え、なにこれほんとに入れたら行けんの?笑」
「ま、いいよ入れてみようよ。」

そのとき、鬼の形相をした仮面のような何かが話しかけてくる。

「本当に行くんだな?お金を入れよ。覚悟してから来い。」

お金を100円入れると、左のテレビのスクリーンみたいなところに、和風の妖怪?見たいのが、ようこそ○○屋敷へ。ここならだれにもバレずに二人でいられるよ。的なのを不適な笑みで言っている。
右下にパンダみたいなやつが、手でバッテンを作り、必死に戻れ戻れと俺たちに訴えている。

「なにこれ、おもしろい笑」
「ね笑」

少し躊躇しながらも、100円ずつ入れていく。妖怪の笑い声が大きくなるのとともに、パンダの表情にも熱がこもる。

500円入れたところで、パンダが完全に妖怪たちに押しつぶされフェードアウトした。

女の子「あ、パンダ消えた。」
俺「・・・ね。」

正直、この時俺は怖くなった。

女の子「ねえ、返金レバーがあるんだけど・・・。押したらどうなんのかな。」
押すな!押すな!と怒号が聞こえてくる。

「ガチャッ」

お金が戻ってくるのとともに、聞こえてきた音や映像がプツっと切れた。

「はははは、なにこれ面白いね。」
「一応後戻りできるみたいだな。」


・・・・・。

「・・・・行ってみようか・・・?」

もう、怖さよりも下心と好奇心が勝ってしまった。

一気にお金を入れる。

500円入れたところで、ダメだ!と声が聞こえてきたする。

600円入れたところで、全て暗転し、冷たい空気が流れてきた。

屋上の門が開かれた。

・・・ん。

闇だ。

どこまでも広がる闇だ。

引き返そうとしても遅かった。

ハリーポッターのディメンターみたいなやつ(一番似ている表現)が現れ、唖然とする俺達を両脇に抱え、闇に連れて行った。まるで命綱のない、スペースマウンテンのような感覚。乗り心地は最悪だ。

寒い。

透明で実体がない悪魔か幽霊のような恐怖の何かに、耳元でささやかれる。

ディメンター「今から、お前には最悪の結末を見せる。」

俺「・・・やめ、ろ・・苦しい。」

圧迫感。閉塞感。耳障りな地下に反響するような嫌な音。そして嫌な臭い。死にかけの動物の臭いみたいな。

なんとかもがき、せめて彼女を救おうとするも、ディメンターが抱えているそこにあるはずの女の子は、等身大の藁人形だった。

なんで・・・どうして・・・。

絶望に吸い込まれながらも、俺は現実世界に戻っていた。

目が覚める。少しずつ現実との境目が認識できて来た。
胸に手を当てて寝てはいない。
筋肉の疲れもそれほどない。
ただ、体は硬直している。
すこしずつ、体を動かし、ベッドライトをつけ、時刻は1:10分と確認。
枕もとの水を飲む。喉がカラカラだった。
トイレに行くのが少し怖い。
廊下の電気を恐る恐るつける。
トイレに鏡がなくて本当に良かった。

多分、今までの自分の行いがよくなかったのだろう。夢は潜在意識として現れる。いつだって理不尽だ。

落ち着くまで、2冊程度適当なページを読み漁ってから寝ることにした。

・・・・。

よかった朝が来た。

眠りが浅かったので、少しだるい。

朝、読んだ本で朧げに覚えていることはこうだ。

「君は、誰と生きるか。」
「年齢を言い訳にするな。」
「与えることができない人間は、与えられることがなくなる。」

朝のコメダ珈琲でモーニングを食べながら書く内容ではないが、今後の戒めとして書き残しておく。

そろそろターニングポイントであることは実感している。いや、ターニングオーバーか。

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