たった今オレの人生への価値観は変わった~「die with zero」読後のアラサー独身公務員の日常①
人はいつか死ぬ。
分かり切った結論だ。いつか死ぬまでに、人生楽しみまくってやろうじゃねぇかと奮い立ち、100のバケットリストを書いた。
いつかは達成できるだろう。しかし、その考えが甘かったと痛感した。
これは、一冊の本を読んで変わった、アラサー独身公務員のしがないお話である。
時を遡る事一日(はやっ)
都会の失恋(ってほどでもないが)は都会で埋めろとの俺の心の名言に従い、大都会新宿に降り立ち、悪魔的フレンチトーストと、マコなり社長おススメの至高のエビラーメンを食べた後のことだった。
オレは、この本に出会った。
「貯金を使い尽くして死ね」という、センセーショナルなキャッチコピーに惹かれた。
早速一杯790円のルノワールのソファーに座り、ミセスグリーンアップルを聴きながら、なんとなく読んだ。開始数秒、
「お前はバカか。はした金を貯めやがって」
なんだと・・・!?
なんとなくってレベルじゃねぇ。俺はのめりこんだ。
あとで中尾に聞くと、店員さんが「グラスおさげしてもいいですか?」と聞いていたのに、気づかなかったほどらしい。そして、俺なりにまとめた要点はこうだ。
年齢に合わせて、「金、時間、健康を最適化せよ。」
まさにそうだ。そうなのだ。人生でできることを区切った図に注目してほしい。個人的感覚になるのだが、
時間と、健康と、金が最適化されたパーフェクトな瞬間、それは30~35歳。
つまり今なのだ。
アクティブなバケットリストが多いオレに時間は待ってくれない。
よし、さっそく実行していくか!
青天の霹靂。人生はそううまくいかない。
3週間前に捻挫した箇所が、回復している感覚なのだが、時折痛むことがあるので、そこでオレは初めて接骨院に行った。
3日後のテニスの大会に間に合えばいいかな的な感覚で。
しかし、そこでオレは衝撃の事実を言われた。
「あぁ、、、捻挫放置しちゃったせいで、腱が伸び切っちゃってますね。またすぐ捻挫しちゃう状態です。1か月から2か月は運動は禁止です。歩くだけなら問題ないですが。」
2か月ほどリハビリに来るように言われた。
リハビリを続ければ、治りますかね?
「いや、これは一生治らないですね。周りの筋肉で補強するしかないです。次何度か捻挫すると、多分ここの部分溶けて無くなります。」
思わず息を呑むとは、まさにこういう時だろう。
自分の愚かさを呪い、過去を悔やんだ。
あの時あの瞬間にこうしていれば。
そして思った。
オレは、いつか必ず死ぬ。そして確実に老いる。
普段、なんとなく生きてきたけど、より強く生を謳歌しようと思った瞬間だった。
世間から見れば、大したことない、しがない公務員のノンフィクション。
しかし自分にとっては、足が思うように動かせないことは、かなりの痛手で、アイデンティティの喪失に近い。
大戸屋のチキン南蛮定食をやけ食いし、下にあるスーパーで、心に従うまでにやけ買いした。
いうて4000円行かないくらい。鉄板のカフェオレとハーゲンダッツはともかく、オレは果実が好きなようだ。こんな時に酒に走らないのが俺らしい。
あー、大会棄権か。予選通過したのにもったいない。別のリーグで勝った仲間もいるのにな。
生まれてきてから、スキーの突き指でしか学校を休んだことのない健康体なので、試合を休むなど一度もなかった。
思い出せば、大学の頃は、インフルエンザに罹ってることに気づかずに、シングルス2セット行った後、朦朧とした頭でダブルスに出て、ペアに下手くそと罵られながら決勝で勝ったこともあった。
gwは大会に向けて、テニス漬けの予定だったので、一気に予定が消えた。
...そうだ。1人旅に出よう。
後半に続く。