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遠州水窪・森歩き ~初秋の森へ~  その①

 さて、ほんとうに久しぶりの遠州水窪・森歩きである。
 紅葉にはまだ若干、早そうではあったが、草花を見るには限界に近い時季。やはり、せっかくなら花も見たいなあということで出かけた。

 朝までの雨が上がり、霧がかかるような山道に差し掛かると、岩場から森の水が染み出るようなところに白い房状の小花が。これは花期が違うがユキノシタかダイモンジソウ、と思って車を降りて見てみると、

葉の形や花の姿が微妙に違う。

しかしながら、なかなかの美しさ。

花びらはまだ濡れそぼっていて、下の長い一枚に見えるのは、二枚がくっついてしまっているのだろう。

家に帰って図鑑で調べれば、ジンジソウ。初めて見た。

 もう少し上の水場にはセキヤノアキチョウジ(?)。一度、刈られてしまったのか草丈が低くなってしまったようだ。

秋と言えばのシソ科の草。

 さて、今回目指したのは標高1438メートルの常光寺(じょうこうじ)山。ただ、霧が晴れずに登山口はこのとおり。予報では天気は回復に向かうので、そのうち晴れるだろうと考えて歩き出す。

しかし、なかなか晴れず。写真ではそこそこ見通しが効いているように見えるが、実際は視界10メートルほどだったろうか。こんなときに気を付けなければいけないのが登山道を踏み外すこと。目印が細かく付けられていれば安心だが、そうでないとそれこそ五里霧中となり、自分がどこにいるのかわからなくなってしまう。さらに今回は実りの秋、ということでクマに遭遇する可能性もある。クマとの遭遇で怖いのはなんといっても鉢合わせだから、これではその存在に気づいたときにはその距離10メートル、なんてことになりかねない。通いなれた水窪の森であるが、自分の登山技術や万が一のクマとの遭遇を考え、引き返すことにした。

ただ、数メートル先の倒木にキノコの姿が。それだけ確認してから引き返すことにする(このあたりの根性がなんとも危なっかしい‥)。



 生えていたのはカバノキ科の倒木だったようだが、見ているとあのナメコにしか思えなくなり、いくらか袋に採って持ち帰ることにした。

                               つづく                                 


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