dress【歌詞】
嗚呼、そのblue(ブルー)から零(こぼ)れた水
泣く瞳には似合わぬドレス
泣くなら始めから着なければ好(よ)い
あの唇から漏れた言葉をワイン共に飲まなければ好(よ)いこと
答えなんか無い
今を重ねる度、自由を求める旅
冷たい冬風ような棘が心の中心を刺さり突き抜ける
血の一滴も流れないのに痛いのよ
吹き荒れる窓の外
私の心情と同じ
脱ぎましょ、この世界の最果ての部屋でドレスを
重い鎖のような締め付けるドレスを
脱いでしまえ
身軽になれば籠(かご)の中の鳥は自由に羽撃(はばた)ける
私は自由な瑠璃鶲(ルリビタキ)
青い鳥を追って、やって来る闇には祈りを
幸福を求めましょう、与えましょ
あの人の幸せな笑顔を見れるなら
私は私の犠牲を厭(いと)わない
廃(すた)れた森のような呪いで独り彷徨(さまよ)う
着ているこの重い鎖と似合わぬヒール
あの人の為なら苦しくても笑いましょう
流した青い水であの人を悩ますなら幸せを装(よそお)い笑いましょ
自由を棄(す)ててでも
名前を呼びましょ
愛しい名を
あの人の名を
空を見上げ、星が微笑(わら)う
私は苦笑い
本当はあの人との自由を渇望していた
けど私の自由はあの人の重圧的な鎖
私の呪いはあなたの自由
だから誰にも劣(おと)らない微笑(びしょう)であの人に青い鳥をあげましょ
悲しみよ、こんにちは
私が私に当たり散らしても仕方が無いこと
私の羽撃(はばた)く為の羽根が心の寒さで手折(たお)られた
けど、あの人には私のつくった微笑で羽撃(はばた)く羽根を授けましょう
ゆったりとした音楽の下で共に踊りましょ
私にはあの人の心までは探(さぐ)れない
何を思い、何を感じ、何をしたいのか
どんな呪いが嫌なのか
けどそれは私が唯一出来る愛しいあの人への束縛の呪い
この私のつくった心地好(よ)い手の上で踊らされてる
それから逃げようだなんて思わなくなるくらい
それがあの人の私へかけた呪い
私もあの人を見て堕ちたあの人の呪い
ふたりでひとつの檻(おり)の籠(かご)にふたり自(みずか)ら入って鍵を掛ける
もう互いに逃れないように
永遠に続く常闇(とこやみ)に光を見つけた
悪魔でも天使でも無く
それが人間の狡賢(ずるがしこ)さ
さぁ、ふたりで堕ちましょ
宵闇(よいやみ)の中で呪いのキスを