レクレアティーボ・ウエルバ:26-27シーズン
26-27シーズン:試練と成長、そして新たな歴史へ
26-27シーズンは、前シーズンの成功を踏まえて、新たなチャレンジに挑む年となった。プレシーズンから大きな動きがあり、厳しいリーグ戦の中で選手たちは試練に立ち向かい、クラブの歴史をまた一歩進めたシーズンだ。
プレシーズン:新たなステージへの準備
シーズンオフには、日本の川崎フロンターレやVファーレン長崎から監督オファーが届くなど、評価が高まっている中でのスタート。だが、オファーはあっさり断り、3部での戦いに集中することに決めた。3部リーグは4部よりも23歳以上の選手の登録規定が緩く、全体の登録人数にも余裕が生まれたのは大きい。役員会からは「上半分で終われ」と現実的な目標が掲げられたが、メディアの予想は11位。さすが昇格組に厳しいなと感じつつ、戦力補強を進める。
フリー移籍で5人を獲得。特にバレンシアBから引き抜いたCBセサル・タレガは目玉。リアルではトップチームにも上がっている逸材である。右サイドの活性化を期待されたサンルケーニョからのキケ・カラスコにも期待が高まる。だが、グループにはバルサBやレアルB、ビジャレアルBなどのビッグクラブのBチームがずらり。ついでにムルシア、カステジョン、イビサなど、手強いクラブがひしめいていて、少々気が重い。
リーグ戦:試練と快進撃の連続
開幕前、エースのパディージャと控えのシモがそろってケガ。急遽、新加入のガブリがスタメンに起用されることに。控えとしての加入だった彼にいきなりの大舞台となったが、期待に応えてカラスコの2ゴールもあり、カディスBに4-0で勝利。これは幸先が良いと誰もが思った。
そこからも勝ち進んでいくものの、バルサBの存在感が異常。無敗で突き進み、直接対決では完敗。さらにその後3連敗を喫するなど、シーズンはなかなか順風満帆とはいかない。それでも、上位のレアルBやサラマンカをきっちり下すなど、勝負どころで粘りを見せ、なんとか踏みとどまった。
22試合を終えた時点で2位に浮上。ただし、バルサBの強さは健在。追いつくには至らない。だが、ここからが見せ場。8連勝を達成し、クラブ新記録を樹立。2月の月間最優秀監督賞を受賞するなど、調子は急上昇。最終的に12連勝と18戦無敗という快進撃で、プレーオフ枠を早々に確保した。
とはいえ、シーズンは波乱続き。ケガ人や累積、一発退場でメンバーを入れ替える場面も多かったが、若手やノーマークの選手たちが要所で活躍。特にガブリやユース上がりのチャコンの存在感は見逃せない。最終節では3位のレアルBを6-2で粉砕し、リーグ戦を締めくくった。26勝、78得点はクラブ史上最多となり、5月の月間最優秀監督賞もゲット。ちなみに国王杯は初戦でプリメーラのバジャドリーと対戦して1-2で敗れたが、まあ、さすがに勝てる気はしなかった。
昇格プレーオフ:運命の二戦
プレーオフ準決勝の相手は、ピケが出資していることで有名なFCアンドラ。第一レグはホームで4-0と快勝したが、アウェイの第二レグではシーズン最低のパフォーマンスで0-2に。しかし、そこから追いついて2-2と引き分け、結局はトータルで6-2。ややパフォーマンスに不安を残しつつも、しっかりと決勝進出を果たした。
決勝はレアルB。下馬評はレアル有利で、ファンも役員会も「負けても仕方ない」という雰囲気。だが、リーグ戦では2回とも勝利し、最終節でも圧倒している。とはいえ、一発勝負は何が起こるかわからない。
アウェイでの第一レグは3-0で勝利。先制点を取ったデラフエンテは、開幕後にフリーで獲得した選手で、点を取るタイプではないのにこの場面で決めたのは正直驚いた。プレーオフ決勝第二レグは監督としてちょうど100試合目。カラスコが右腕を骨折しながらも出場し、最終的に大事な場面で得点。ユース上がりのチャコンが締めくくり、2-1の勝利、トータル5-1で終えた。
総括:勝負強さと信頼
振り返れば、ダントツのバルサBに優勝は許したものの、リターンマッチでは1-1で引き分けるなど、チームの総合力は間違いなく右肩上がりに上がっていった。先制されても逆転する、2人退場しても追いつく、なんというか異常なまでの勝負強さを発揮していた気がする。
バルサBが強すぎたのはさておき、今シーズンはチーム内の雰囲気も格段に良くなった。選手たちからの支持は厚く、起用ポジションの約束を破っても「気にしません、出られてうれしいです」と言われるほど。勝つって大事だなとしみじみ感じた一方、プレーオフ決勝でカラスコが骨折しながら決めたあのゴールを見て、やっぱり選手たちの頑張りのおかげで勝てたんだと実感。思わず何度もガッツポーズをしてしまった。
来シーズンの展望
さて、次のシーズン。おそらくオファーが届くだろう。プリメーラから来たらどうするか悩むが、レクレアティーボに愛着が湧いているので基本は続投路線。新たなステージで何が起こるか、今から楽しみだ。
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