病むまでの記録
もともとそんなに前向きに楽しく・明るくという性格では無くて、どちらかと言いうと、気遣い屋の心配性。そこそこな完璧主義で、プライドも理想も高めと、厄介な性格をしているという自覚はある。
ネガティブな私が、今回の本格的な病み期に突入したきっかけは、昨年末のこと。
銀行に勤めているのだが、異動の通知は月末or月初に突然言い渡される。年末最終営業日となる12月30日。まさかのタイミングで支店長に呼ばれ、支店長・次長の前に座ると、「4月から店頭に異動してもらいます。」と宣告される。「社員は営業中心に」と言われている時代に、いつかはやってくるものだとも思っていたが、事務部署でも比較的責任のある立場を任されていたので、まさかのタイミングだった。
そもそも、8年ほど前に店頭営業は経験していた。とりあえず、苦手意識だけしか無かった。コミュニケーション能力が低い訳ではないが、人見知りで、人に興味が無い、あとは、極端に気にしぃな性格な私にとって、接客業の中でも銀行窓口業は合っていない。ただお客様の希望の手続きをするのが窓口営業ではない。投信やら保険やら、そのほかクレジットカードだったり、遺言の契約だったり…とにかく話を聞いて、あれこれ説明して断られる。さらに、予約を取ると言うことまで目標化され、「来店しませんか?」と電話をかけまくり、このご時世で「オンラインでも相談できますよ」なんて言って、また断られる。
なぜ、4月からの話を年末にしたのだろう…年末年始、重たい気分で過ごす羽目になったことは、今でも恨んでいる。
そんな状況だ。苦手意識があるということからしても、マイナスからのスタート。自分に合っていないのは明らかである。私は事務能力は長けていると自負している。知識面でも自信があり、事務面では相当貢献できると感じている分、苦手分野をさせられることは、仕方ないと思いつつも、モチベーションの上がらない状況が続く環境だった。
普段だと、12月末に宣告されたら、数日で引き継ぎをして異動するというのが普通であるが、今回、業務や気持ちの整理のために3ヶ月の期間があった。しかし、結局それは自分を追い込むには十分な期間だった。事務と店頭を3ヶ月間掛け持ち状態で、「やっぱりダメかも」という不安感が続き、そのまま異動した。
結果、4月半ばには、会社に行くまでに気分が悪くなる生活が続き、仕事中は呼吸が苦しく、行きも帰りも涙が出そうになるのを堪えながら、時には涙を流しながら電車に乗っていた…。転職サイトを見ながらも、「自分に転職は無理だ」と思い悩み、「仕事のやめ時」「苦しい」「辞めたい」などというワードから、「死にたい」「消えたい」なんてワードまでも検索する日々を送っていた。
プライドが高いこともあり、諦める自分も許せず、休み時もわから無いまま仕事を続けるしか無かった。「これくらい、みんな同じように感じている」「仕事に行けば、仕事ができるんだから大丈夫」という謎の根拠が自分をさらに追い込んでいたのかもしれない。
結局、解決策が見出せないまま仕事を続け、どうしようもなくなり、6月終わりごろから心療内科に通い始めた。心療内科はカウンセリングをしてくれるわけではなく、薬を出してくれる場所。初めは漢方薬からスタートした。
それでも改善しないまま、7月を迎え、不眠感や不安感が続き、挙げ句の果てには、過呼吸が出始めていた。ここでも、精神が無駄に強かった私は、会社に向かう間に過呼吸になりながら、会社に着くまでに治めるという謎の技を使いこなしていた。
そのうちに色々な薬が出されるようになる。現在もそれほど強い薬ではないが、憂鬱感や意欲低下を抑える薬を服用している。
そして、薬だけではダメだと思い、10月末に心理カウンセリングを体験してみる。たった1回のカウンセリングで何も解決しないのは分かっているが、話しながら気持ちを整理する作業ができたのは大きかった。その後、金銭面がネックになり通い続けることはできていないが、少し症状は改善したような気はしている。変わらず薬は飲み続けているし、涙が出ることもある。苦しくて悲しいことも終わるわけではないし、仕事は嫌なままだけど。
そんなこんなで、12月に入った今も、会社には自分の状況を伝えられないまま仕事を続けている。自分の変なプライドの高さにちょっと感心する。そして現在服用している薬が自分に合っているのか、時々憂鬱感はあるものの、以前よりも落ち着いてきて「仕事はいつでも辞められるな」と感じられるようになってきていて、「3月末には退職しようかな」とも思い始めている。
少し気持ちが落ち着くだけで考え方も変わってくるのだから、初めの頃の精神状態を思うと、あの状態では転職活動を考える余裕が無かったのもよくわかるな…と感じられるくらいにはなった。
「いつでも辞めてやる」くらいの精神で仕事をしているのだから、大きな変化だ。むしろ、「私が辞めて困ればいい」くらいの考えまで出てきている。もちろん、私が辞めたって会社は困らないだろうけど。ただ、上席との定例面談では「頑張ってほしい」と言われるだけで、解決策は何も提示されない状況だ、今さら引き止められたって「もう決めたので」とはっきり切り捨てるくらいしてやりたいと言う気持ちでいる。
病むまでの記録を書くつもりだったけど、なんだかんだ、当時の記憶が曖昧すぎて、あんまり覚えてないのも実際のところ。病んでると言っても、体にあまり症状も出ないから、振り返ってみると書けることが少なっかった。書いてみて、ちょっと経過が整理できた気もするので、記録としては十分かな。
今後は、何かあったら記録に残すつもりで。気持ちの整理のために書いたり、趣味について書いて、気持ちを立て直せたらな…と思います。終わり!!