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#12 駅メロの世界について語ろうの回

こんにちは。
多摩川車庫前です。

本日もnote、出庫します🚎

『I want tomorrow to come』
小島凪紗ちゃんサイン入りポスター
HMVららぽーと柏の葉店で『こんなぎ~☺』してきました笑
櫻坂46の楽曲で駅メロに似合いそうなものって、何がありますかねえ…

今回はいつもと嗜好を変えて、自分のもう一つの趣味である鉄道の話題について。

10月、主に首都圏の鉄道ファンに大きな衝撃を与える出来事が起きました。
それは『横浜駅、新宿駅、東京駅での発車メロディ一斉変更』です。

この3駅を有するJR東日本をはじめとする一部の鉄道会社で導入されている、電車(列車)がまもなく発車することを乗客に知らせるための短い音楽、通称『発車メロディ』

駅メロ、などと呼ばれることもある発車メロディは、一部の例外を除き、各鉄道会社・路線の各駅で、列車の進行方向によっても全く違うものが用いられており、5秒程度のものもあれば、40秒を超えるような超大作まで、多種多様な長さの楽曲が存在します。

近年では『ご当地メロディ』と呼ばれる、その駅がある地域にちなんだメロディを導入する文化も見られ、駅メロの幅をさらに広げています。

そういった、鉄道の『音』の世界に魅せられた『音鉄』界隈に激震を走らせた、今回の発車メロディ一斉変更。

中には、開業当時から30年以上にわたって使われてきたものや、その駅でしか流れないメロディもあり、愛着を集めていたものも。

それだけに、今回の変更に対する喪失感も大きく、また変更後の楽曲に対する利用者からの評判が今一つ、というのも問題を大きくしています。

(地下ホームに響く壮大なサウンドが人気を集めていた、東京駅の武蔵野・京葉線ホーム発車メロディ『Verde Rayo V2』。)

今回は、1分にも満たない短い時間の中で繰り広げられる『駅メロの世界』について、少しばかり書いてみたいと思います。



【① 発車メロディの始まり】

発車メロディの歴史は意外にも古く、今から約50年前の1971年には、京阪電気鉄道の淀屋橋駅で、日本初の発車メロディが導入されていたようです。
 
その後、1988年の仙台駅、89年の新宿駅・渋谷駅を皮切りに、発車メロディは全国へと広がりを見せました。

それまでは『発車ベル』が使われていましたが、駆け込み乗車の原因となるとして、順次メロディへと置き換えられています。


【②個人的に好きな発車メロディ】

ここからは、数ある発車メロディの中でも特に好きな楽曲を4つ、ご紹介します。

[No.1]
♪熊谷市歌A
(JR籠原駅)

1つ目は、JR高崎線の籠原駅で使われている『熊谷市歌A』

先述の『ご当地メロディ』の中の1種で、埼玉県熊谷市内に位置する熊谷駅籠原駅で、それぞれ違うバージョンが採用されています。
 
特に籠原駅のAバージョンが好きで、旅情を感じさせてくれる音の感じやテンポ感がたまらないです…
 
今年1月、櫻坂46の推しメン・石森璃花ちゃん(群馬県出身)のお誕生日に合わせて高崎を訪れた際、帰り道で初めてこの曲を生で聴けた時の感動たるや。 笑

来年も高崎へ行く予定なので、その時にまた聴けるといいなあ…と思っています😌
 

[No.2]
♪プラット散歩2
(東京メトロ北参道駅)
(作曲:福嶋尚哉)

2つ目は、東京メトロ副都心線の北参道駅で使われている『プラット散歩2』

先ほどの籠原駅は全てのホームで同じメロディが使われていますが、こちらはB線、小竹向原・和光市方面でのみ使用されています。
 
タイトルの如く、ぷらっと散歩をしているような雰囲気のサウンドが良き。
東京メトロの発車メロディの中でも一推しの楽曲です笑

各駅停車しか止まらない駅ですが、明治神宮の北参道の最寄り駅なので、機会があれば訪れて聴いてみてください♪
 

[No.3]
♪Verde Rayo 
(JR津田沼駅など)

3つ目は、首都圏のJRでは多くの駅で使われている『Verde Rayo』
(ヴェルデ・ラーヨ、ギリシャ語で緑の光という意味)

かつては様々なバージョンがあったこの曲ですが、現在は『低音強調バージョン』と、『エンドレスバージョン』のみが残っています。
(『V2』は別曲とします)

個人的推しポイントは、やはり裏の低音
これが強く出る駅であればあるほど良し。 笑

表の音は、同じメロディラインをひたすら繰り返すだけのシンプルなものですが、途中で転調し、最後は余韻を残して終わるという構成。
余韻まで全て流れた時の気持ちよさたるや。

主に横浜線中央・総武線下総中山~稲毛の間などで使われていますが、楽曲の長さが18秒と、駅メロの中では比較的長い部類に入るので、大半の駅ではフルコーラスまで鳴りません。
 
唯一、フルで鳴る可能性が高いのは、折り返し列車が発着する津田沼駅の5番線。
自分も以前は津田沼でよく聴いたものです笑
 

[No.4]
♪We Love Marines
(JR海浜幕張駅)

最後、4つ目はJR京葉線・武蔵野線の海浜幕張駅で使われている『We Love Marines』

千葉ロッテマリーンズの本拠地であり、櫻坂46『4th YEAR ANNIVERSARY LIVE』の会場でもある、ZOZOマリンスタジアムの最寄り駅が海浜幕張駅であることから導入された『ご当地メロディ』で、スポーツチームとのコラボはここが初だったそう。
Buddies(櫻坂46のファンネーム)としても外せない1曲です笑
 
もとより、シンプルできれいな音使いが好きな楽曲でしたが、櫻坂46を追いかけ始めてからは、より特別なものになっています。

幕張でのライブ帰り、海浜幕張駅から電車に乗る時に聴く『We Love Marines』には、音使いも相まって一抹の寂しさを覚えてしまうのですが、その寂しさすら愛おしいという。 笑
 
もはや、帰り道にWe Love Marinesを聴くまでがセットなので、ここだけは絶対に発車メロディ変えないでほしい…


【③東京メトロの発車メロディから見る駅メロの面白さ】

ここからは、自分が普段使っている東京メトロ千代田線の発車メロディから、駅メロの面白さについて深掘りしてみたいと思います。

小田急線直通 [準急]本厚木ゆき

千代田線は北綾瀬駅(東京・足立区)~代々木上原駅(同・渋谷区)を結ぶ24.0㎞の路線で、綾瀬からJR常磐線(各駅停車)、代々木上原から小田急小田原線との相互直通運転を行っています。

 
・綾瀬駅 (C-19,JL-19)
0番線(北綾瀬ゆき) 『茜』
1番線(代々木上原方面) 『閃緑』
2番線(同上) 『市松模様』
3番線(北綾瀬・我孫子方面) 『雨が上がったよ』
4番線(同上) 『プリティ・タウン』

当駅発着の電車も多く運転され、常磐線各駅停車、千代田線の実質的な起点とも言える綾瀬駅
この駅を境に、我孫子方はJR東日本、代々木上原方は東京メトロの路線となり、北綾瀬へ分岐する路線は千代田線の北綾瀬支線と呼ばれます。
(が、ややこしいことに綾瀬~北千住の一駅間はJRと東京メトロの重複区間扱いであり、運賃計算上の境界は北千住駅となっている)
 
そんな綾瀬駅の発車メロディは、境界駅であることを象徴するかのように、代々木上原へ向かって千代田線に入る1番線、2番線は『旅の始まり』を予感させる明るいメロディ、我孫子・北綾瀬に向かって千代田線を出る3番線、4番線、0番線は『旅の終わり』を感じさせる落ち着いたメロディとなっていることが特徴的。

個人的には、小田急線方面から直通で戻ってきた時に、4番線の『プリティ・タウン』を聴くと『ああ、帰ってきたな』と感じられて好きです😌

逆に、常磐線から小田急線方面に向かっていく時は、1番線の『閃緑』を聴いて1日の始まりを感じています笑
 
東京メトロのほかの路線でも、起点・終点やそれに近い駅のメロディには同じ要素が感じられ、有楽町・副都心線の『地下鉄成増駅』の発車メロディも好きです。
 
 
・千駄木駅 (C-15)
1番線(代々木上原方面) 『Retro Urban』
2番線(綾瀬方面) 『古きを訪ねて』

・根津駅 (C-14)
1番線(代々木上原方面) 『花便り』
2番線(綾瀬方面) 『ほっと一息』
(日向坂46の某ラジオ番組ではありません())

『夕焼けだんだん』を中心に、古くからの建物や下町情緒が今も残り人気な、通称『谷根千』エリアに位置する、千駄木駅根津駅
 
この2駅の発車メロディに共通して見られる要素は、『駅がある街のイメージを取り入れた楽曲である』ということ。
 
千駄木駅はおそらく、谷中の『夕焼けだんだん』、根津駅はつつじ祭りで有名な『根津神社』をイメージした楽曲です。
 
千代田線をはじめ、近年、発車メロディが導入された東京メトロの路線では、このような街のイメージを取り入れた楽曲がほかにも多く存在しており、有名な古書店街の最寄り駅である半蔵門線の『神保町駅』でも、渋谷方面のホームで『ブックマーク』という楽曲が使われたりしています。
 
ちなみに根津神社は、櫻坂46の3期生、山下瞳月(しづき)ちゃんと的野美青(みお)ちゃんが10thシングルヒット祈願で訪れていた場所でもあり、また隣の千駄木駅周辺を含めて、谷根千はカフェ・喫茶店の激戦区でもあります。
 
“野生の松田”こと(笑)松田里奈さんが訪れていた『百舌珈琲店(しろいおみせ)』など、駅メロ巡礼と聖地巡礼がてら、『ほっと一息』つけるお気に入りのお店を、Buddiesの皆さんも探してみてくださいね☕

 
・二重橋前<丸の内>駅 (C-10)
1番線(代々木上原方面) 『橋を渡れば』
2番線(綾瀬方面) 『水のワルツ』

路線名の由来ともなった千代田区に位置する二重橋前<丸の内>駅でも、先ほどと同様に『駅がある街のイメージを取り入れた楽曲』が使用されており、こちらは駅名ともなった二重橋と、二重橋が架かる外濠をイメージしたものとなっています。

二重橋前交差点

ちなみに、駅を出てすぐ皇居寄りにある大きな交差点は、櫻坂46『I want tomorrow to come』のMV撮影地ともなった場所で、交差点から駅の方向に振り返ると、その先にはレンガ造りのJR東京駅丸の内駅舎があります。

実は、東京駅へは千代田線からでもアクセスでき、特に小田急線方面から向かいたい場合は、千代田線直通に乗って二重橋前駅で降りるのも便利です。

 
・乃木坂駅 (C-05)
1番線(代々木上原方面) 『君の名は希望 イントロ』
2番線(綾瀬方面) 『君の名は希望 サビ』

全国の坂道シリーズファンの皆様、お待たせいたしました。 ()
千代田線と言えば、やはり乃木坂駅は外せません。

この駅では2016年3月26日から、乃木坂46の楽曲『君の名は希望』が発車メロディとして使われています。

ピアノ伴奏は1期生で現在は卒業された生田絵梨花さんが担当され、当時現役だったメンバーによる演奏音源が導入された例は、全国的にみても珍しいものとなりました。

なぜ導入日をはっきり覚えているかと言えば、この日は千代田線系統に大きな変化をもたらすダイヤ改正が行われた日でもあるからですが、同時に、自分の坂道シリーズ推しの原点でもあるからです。
 
当時は鉄ヲタとして、一足早く千代田線に導入された発車メロディを聴きに、乃木坂駅を訪れたことを今でも覚えています。
 
導入から数年後、自分が坂道シリーズ推しになっているとは、当時全く想像できませんでしたが…笑
 
 
・表参道駅 (C-04)
1番線(代々木上原方面) 『ハイヒールパレード』
2番線(綾瀬方面) 『三つの願い』

個人的に、千代田線の発車メロディで一番面白さを感じているのが、乃木坂駅の一つお隣、表参道駅

1番線の『ハイヒールパレード』は、表参道という街のイメージから作られた楽曲と考えられますが、2番線の『三つの願い』は、どんなイメージから作られた楽曲でしょうか。

その答えに繋がるヒントは、この駅が持つ一つの特徴にあると見ています。

表参道駅には、千代田線のほか銀座線半蔵門線も乗り入れており、3路線が交差・接続する主要駅です。

この“3路線”というのがキーワードで、それぞれ違う目的=願いをもって建設された路線。

2番線の『三つの願い』は、表参道駅が今の形になった経緯からイメージされた楽曲であると考えると、目の付け所が面白いなと思います。
 
 
・代々木公園駅 (C-02)
1番線(代々木上原方面) 『常磐木』
2番線(綾瀬方面) 『若葉の散歩道』

最後に紹介するのは、代々木上原駅の一つ手前、代々木公園駅

駅名の通り、代々木公園の最寄り駅となっており、発車メロディも公園の自然をイメージした楽曲が使われています。

2番線の『若葉の散歩道』は、最初に聴いた時にオシャレすぎて驚いたことを今でも覚えています笑
 
1番線の『常磐木』も、常磐線とは反対側の駅で使われているのが面白いな、と思ったり。

ちなみに、代々木公園は1964年の東京五輪の選手村があった場所であることは有名ですが、公園を造成する際、地下に千代田線用の大規模な車両留置線も同時に建設され、今も平日朝の明治神宮前ゆきや深夜の代々木上原ゆきの入庫先として活用されています。
 

・番外編 車上メロディ
A線(代々木上原方面) 『すべてここから始まった』
B線(綾瀬方面) 『色鉛筆』
北綾瀬支線A線(北綾瀬ゆき) 『Go forward』
北綾瀬支線B線(綾瀬ゆき) 『かぎろい』 

駅で流れる発車メロディのほか、車両側から流れる『車上メロディ』も存在しており、聴ける機会は少ないですが千代田線を走る各社の車両に搭載されています。

特にA線の『すべてここから始まった』は、千代田線ユーザーで坂道シリーズ推しの自分からすれば、タイトルに運命を感じずにはいられません。 笑
(楽曲としては『色鉛筆』の方が好きです😅)
 
北綾瀬支線用の2曲は、どちらもめったに流れる機会が無く、1年に1回流れればいい方です…笑
 
いつか聴けたらいいな。


【④おわりに】

ということで、今回は『発車メロディ』について、いくつかの例とともに色々と書いてみましたが如何でしたでしょうか。
 
鉄道会社によっても、路線が通る地域や駅がある街、その駅が持つ役割によっても、雰囲気の違う楽曲が使われている発車メロディ。
 
日常の中に存在する短い『音』の世界の面白さを、少しでも伝えられていたら幸いです。

何十年かに一度の大変革期を迎えている駅メロですが、これからも日々の生活とともにその歴史が紡がれ続けていくことを願って、この記事を締めたいと思います。

長らくのご乗車、ありがとうございました🚃


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