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シャニマスのコミュ全部読む【Part17】

はじめに

凄く今更な話をするんですが、摩美々の「誰ソ彼アイデンティティ」、キャラソンとして完璧なネーミング過ぎません?
まず誰ソ彼、つまり黄昏時って学校が終わってすぐ家に帰るようなイイ子ではないけれど、真夜中まで帰ってこないような不良という訳でもない摩美々に相応しい時間帯だと思いますし、『薄暗くなった夕方は人の顔が見分けにくく、「誰だあれは」という意味で「誰そ彼(たそかれ)」と言ったことから、「たそかれ(たそがれ)」が夕暮れ時をさす言葉となった』(https://gogen-yurai.jp/tasogare/より引用)というのも、自分のアイデンティティに悩んでいて、自分が誰なのか、どうしたいのかを掴もうとしている摩美々らしいです。それでいて曲調も好きなので、ここまでキャラソンで100%満足してはっきり好きだったことがなかなか無いのでかなり嬉しい衝撃があります。随分期間が空いてる分話したい話がたくさんあるな。

概要

・全カードのコミュを少しずつ読んでいく。
 ※ただし自分の持っているカードに限る。
・コミュを見て感想を書く。ある程度まとまったらnoteにアップする。
 ※多い、少ない、正しい、間違ってるは気にしない。思ったことを書く。
・絞込み機能の「リリース順」「昇順」を使い、サポート→プロデュースの順番で見ていく。
 ※ただし【283プロのヒナ】など同時実装のカードは適宜ユニット順序を整理して読む。
・文中ではカード名を【ほわっとスマイル】のように【】で、共通コミュやイベントタイトル、セリフや公式プロフィールからの引用は「ほわほわアイドル」のように「」で、イベントシナリオについては『Light up the illumination』のように『』で表記する。

この企画の記事は下記リンクのマガジンにまとめているので、最初から読みたい方はこちらから読んでいただけると嬉しいです!

今回見たカード

・【秘めやかファンサービス】白瀬咲耶
・【カラフルメタモルフォーゼ】三峰結華
・【包・帯・組・曲】幽谷霧子

【秘めやかファンサービス】白瀬咲耶

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レッツ・ファン・サービス

「キミみたいな可憐な子に喜んでもらえるだなんて」
「よかったらキミのことも、色々と教えてくれないかな」
当たり前のようにファンを口説くような台詞回しをする咲耶。アイドルとしてはちょっとどうなんだと思ってしまうこの行動には『Straylight.run』であさひが直前のアイドルのダンスをコピーしてしまうことや、『many screens』で果穂が自分がどう見られるかを考えずに行動してしまうような、他者の不在を一瞬思い浮かべるんですがむしろ真逆。

「...やっぱり難しいかな?」
「今日声をかけてくれた子も、きっと勇気を出して
 私に声をかけてくれたはずだ」
プロデューサーが自分を心配してくれていることも、ファンの子がどんな気持ちで自分に声をかけたのかということも考えたからこその結論なんですよね。特技を「自分を最大限カッコ良く見せる立ち振舞い」とするだけあって、咲耶の中にはむしろ過剰すぎるくらいに他者の視点がありますね。

「レッツ・ファン・サービス」というコミュタイトルも、Let us、咲耶一人じゃなく咲耶とプロデューサーの二人でファンサービスをやろう、ファンサービスができるように考えようという意思の表れでしょうか。

どう見えた?

「...だ、大丈夫
 いきなり手を取られて...ビックリしただけだよ」
「わ、悪い...ひと声かければ良かったな」
咲耶の人に見せる用じゃないっぽい反応、ズルいぐらいかわいい。

「ねぇ、プロデューサー」
「私たちって今、
 周囲からどんな風に映っているんだろうね?」
ここの悪戯っぽいささやきすごく良い...。と共に、プロデューサーに見られていることを意識し直した咲耶(プロデューサー⇒咲耶)が、プロデューサーに対して私たち二人は周囲からどう見えているのかと問いかける(周囲⇒プロデューサー&咲耶)ことで二重の視線を意識してるっていう構造的にもなんか面白い感じがします。

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親子かな

「やれやれ...
 アナタは女心が、ちっともわかってないね」
「どういう意味だ?」
うーんこの。プロデューサーの鈍感さは終わらない物語を描く上で必須ではあるんですが、アイドルと関わる中でプロデューサー自身もちょっとずつ変わっていくのが面白いところですね。

お嬢様とその付き人だな

「プロデューサーが付き人はないんじゃないかな?」
「いや、咲耶が相手じゃ俺はそうとしか見えないだろう」
プロデューサーのもう一つの特徴は自己肯定感の低さですね。基本アイドルを立てる文脈の中で言ってることなんで自己肯定感が低いとまで言えるかどうか微妙ではありますが。前回の記事の恋鐘じゃないですが、あまり完璧なキャラクターすぎても共感しづらいですし、自分をどうやって認めるかっていうのはアイドルの課題でもあり、プロデューサーの課題でもあり、プロデューサーを通して私達に提示されている課題でもあるのかもしれません。

咲耶はどう思う?

これは結構面白い選択肢ですね。暗に「周りからは恋人みたいに見えてるかも」というからかいをしようとした咲耶に対して、そんなことは関係ない、自分が相手をどう思ってるか、相手が自分をどう思ってるかっていう基本の所が一番大事だとプロデューサーが主張してるようにも取れます。

咲耶は「私としたことが少し意地悪な質問だった」と反省し、「プロデューサーとアイドル...うん、それが今の私達のベストな関係だ」と考え直します。これは他者の視線を取り込みすぎる咲耶にとってはかなり重要な視点なんじゃないでしょうか。三つの中では一番好きな選択肢ですね。

2人の時間

「私自身、いつも
 多くの人とつながりを持ちたいと思っているから」
咲耶のファンを大切にしたいという気持ち、途中までは「はえーそうなんだ」と実感無く受け止めていたのですが(最悪)、GRADで凄く感動したというか、咲耶の言ってることを実感と共に受け止められた感がありました。

「プロデューサー...私は...」
「アナタの期待に、応えられたかな?」
ここで言い淀みながら、怖がりながらこれを聞いてくる辺りが狂おしいくらいに切ないですね。

「プロデューサーとの時間が、
 何よりも、私の大切なものなんだ...」
二人で星を見つめながらこんなんもう結婚しとるじゃん。咲耶の中でプロデューサーといることと、アンティーカでいることと、ファンを大切にすることがどういうふうに整理されていくのかをこの企画を通して追っていこうと思っているので、この段階で普通に「プロデューサーとの時間が何よりも大切」という認識だったのはなんか不思議な心持ちでいます。

[彼女の素顔]王子様とのひと時

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衣装名:ノーブルベッラ

ノーブルは「高貴な」、ベッラはイタリア語で「美女」みたいですね。「気高い美女」のような感じでしょうか。コミュやアピール名、衣装でもキャラクターを立てるために「王子」という部分を強調している分、[彼女の素顔]や「美女」という部分では咲耶が一人の女の子であることをきちんと主張しているのでしょうか。

【カラフルメタモルフォーゼ】三峰結華

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七色メガネ

「メガネひとつで、結構印象が変わったりするからね」
「だって、三峰が違うメガネかけてきたらもう別人でしょ?」
「違うメガネ」だと「別人」とする三峰はそれだけファッション、ひいてはファッションによってどれだけ人の印象が変わるかということを重視しているんですね。

改めて三峰のファッションを見ると、シャツには赤、青、黄色の三色のキャラクターが配置されていて、さらにスカートの赤、袖の青、襟の黄でもう一度その色のリズムが繰り返されています。さらにメガネの赤、三峰の青い瞳、メガネの黄で三度そのリズムが繰り返されていることに気付きます。オシャレな人がこういうことを意識しながら服選んでると考えると気が遠くなるような気がします。すごい(小並)。

隠したものに触れる人

「そのアイドル、好きだって言ってたもんな」
「え?あ、うん...今日発売だったから、聴きたくて」
「三峰の好きなものの話聞いても、別に面白くもないだろうしさ」
シンプルにそういう話で引かれた経験からの防衛ですかね。興味もないのにこっちに踏み込んで、話聞きだしておいて興味なさそうに反応する人、クラスに必ず一人くらいはいたような記憶があるので、踏み込まれる事自体を忌避する感覚はなんとなく分かります。

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プロデューサーとして知っておきたい

「そうじゃなくてさ、担当アイドルのことを
 ちゃんと知っておきたいと思ったんだ」
「結華が本当に嫌なら、無理にとは言わないけど...」
「.........!」
繰り返される日常のなかで、「他者っていうのはこういうもの」とイメージが固定され、パターン化された会話で片付けようとして気付く。この人は、踏み込みすぎて嫌がられるかもしれないというリスクを背負った上で、それでも担当アイドルのことを知りたいと思って踏み込んだということに。その瞬間に自動化された日常の中から鮮やかに他者が現れてくる。ここの三峰の「.........!」に込められた情緒、文章だけじゃ味気ないので是非もう一回聴いてみてください。

そんなことないぞ

「誰かが一生懸命になってるものや、
 好きなものの話を聴いて、面白くないとは思わない」
尊敬できる姿勢すぎる。ちょっとズレた話なんですが、最近人が面白いって言ってるものをとりあえず見てみるというのを割と意識的にやってるんですけど、やっぱ人が面白いっていうだけあって面白いんですよね。ミーハー的なものに忌避感があったんですが、食わず嫌いに負けずにとりあえずやってみる、見てみるっていうのは結構大事だと感じてます。

「あ、三峰がじゃなくて、世間一般的な話ね」
とはいえ、この選択肢はまっすぐ過ぎて一歩引かれちゃったみたいですね。「プロデューサーとして知っておきたい」の場合は、「結華が本当に嫌なら、無理にとは言わないけど...」というセリフを聞いて、プロデューサーの中に三峰結華がいるということに三峰が気付いたからこそ自分をさらけだそうと思えたんでしょうね。

つまりプロデューサーが「ただ三峰のことが知りたいから三峰に踏み込んだ」のではなく、「三峰のことが知りたいが、三峰は踏み込まれたら嫌がるかもしれない、それでもやっぱり知りたいから質問しよう。でも本気で嫌がっている様子だったらやめよう」と三峰の視点をちゃんと取り込んだ上で三峰と話そうとしていることに、三峰が気付いたからということですね。ややこしい。

他のアイドルのことも知っておかないと

「プロデューサーとして知っておきたい」で三峰が予想したセリフそのままという感じですね。プロデューサーという立場から言えばまあ妥当というか、三峰の予想内のセリフだからこそ、三峰は特段ペースを乱されることもなく普通に対応してますね。ここでプロデューサーが引いたかと思うと今度は自分から距離を詰めて自分のことを話そうとしてくれる辺り、距離の調整が本当に上手な子なんだな。

あの日、幸せが約束されたの

「それに、自分の仕事だってワクワクするもんな?」
「えっ!えっ!?なんで...」
「見てれば分かるさ、いつも楽しそうに仕事してるんだから」
外からアイドルを眺めて他人事として楽しんでるんじゃなく、その内側に入って自分ごととして楽しんでるということを見抜かれて恥ずかしがるというのは三峰らしいですね。自分を枠組みの外側に置くことで自分を守ろうとするひねくれ方は円香を彷彿とさせるものがあります。

「...私のプロデューサーがあなたで、本当に良かった」
「プロデューサーへの反撃」という名目でここまでの感謝を真摯に伝えてくれる三峰にめちゃくちゃ胸打たれるやつ...!「涼宮ハルヒの憂鬱」でハルヒが「SOS団で不思議を探す」という言い訳があってこそ野球やら文化祭のような真正面から向き合うと気恥ずかしくなってしまうような青春を楽しめたように、「反撃のための演技」という言い訳があってこそ本当の気持ちを伝えられるということがありますね~。ここはシャニマスにおいては結構堀り甲斐がある主題なような気がする。

[気まぐれ]ナイショの好きなもの

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衣装名:パステリックライブリー

パステリックはpastel+icなんで「パステルのような」「淡いような」とかですかね。ライブリーは「活発な」とか「陽気な」とか色々意味があるんですが、色彩に使うときは「鮮やかな」と訳すっぽいので、ファッションにおいては「鮮やかな」色合いを選ぶ三峰が、その心の内には「淡いような」それこそシャボン玉のように淡く繊細な部分を持つ、その両義性を表した衣装名なのかなと考えてます。

【包・帯・組・曲】幽谷霧子

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お手当てします

「えーと...
 これ、さっきの花じゃないか?同じテーブルに...」
「あ、あの...違うんです
 これは同じバラ科なんですけど...種類としてはーー」
「ああ、そういうことならいいんだ、
 同じテーブルで頼む...おーい!受付の方はーー」
設営で忙しいプロデューサーが霧子の言葉を流してしまうちくちくポイント。真乃や霧子のような独特の世界観を持っている子が、周りの流れに取り残されてしまう場面がときたま出てきますね。霧子は自身のことを「あんまりいろんなことが」「うまくできない」と認識していますが、何もかもに意味が求められるこの時代に、誰も目を止めないようなものごとを慈しむ彼女のような子がいること自体が救いだと思うんですよね。

お世話します

(はーっ...さすがに休みがないとつらいな...
 身体が思ったように動いてくれないぞ...)
やばすぎる。

「あの...プロデューサーさん...少しお疲れじゃないですか...?」
「わ、わたしの考えすぎだったら...ごめんなさい...」
なんか「隠したものに触れる人」のときのプロデューサーとかぶるような踏み込みかたですね。

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息抜きに散歩でもするよ

「...あ、大っきい犬が繋がれてるな...
 な、なんか紐が外れそうじゃないか...?」
「う、うう...っ
 プロデューサーさん、逃げてください...!」
「わ、わたしがこうして見てますから...
 プロデューサーさんは、お散歩を続けてください...!」
これかわいすぎん?大型犬にアイドルとプロデューサーがビビるのは本家アイドルマスターの第三話を彷彿とさせる展開ですね。「お役に...立てましたか?」と聞いてくる霧子に愛らしい気持ちと心配な気持ちが半々ずつあるような感じ。

栄養ドリンク、買ってくるよ

まあまあイカれてないですかこの答え??というかこの三つの選択肢どれも「今日はもうお休みしたほうがいい」という提案の緩やかな否定なんですよね。妥協してるようでそれはそれとして今日やらなきゃいけないことは今日やるというプロデューサーのブレなさが垣間見えます。

ちょっと休憩しようかな

「そ、それなら...ブランケットと、クッションと...
 それと、おでこに貼る冷却シートもあります...!」
(本当に、霧子はよく気のつく子だなぁ...)
プロデューサーと思考が完全に一致する瞬間。霧子、一昔前の「よくできたお嫁さん」イメージの集合体みたいな子ですね。

「今日は...一日、お隣にいますから...」
(ん...霧子が横にいると、温かいな...)
シンプルに羨ましいんだが。

おまじないです

「...霧子は成長したな」
(ちょっとさびしいような気がするくらいだ...)
プロデューサーにもこういうちょっと後ろ向きな気持ちがあるんですね。シンデレラガールズの森久保乃々がちょっとずつ成長する姿を見て言いようの無い寂しさを覚え、『君のステージ衣装、本当は...』聴きながらボロ泣きしていた自分はかなりこの感情には親近感が湧いてきます。

「あれ?これ...」
「プ、プロデューサーさんの...お名前です...」
さっきまで湧いていた親近感が潮が引くように無くなっていきます。こいつはどの面下げて寂しがってるんでしょうか。
霧子の縋り付くような親愛は、「この子には自分がいなきゃダメなんだ」という軽く歪んだ満足感と「この子はこれで大丈夫なんだろうか」という心配の両面が感じられてとても好きです。ただこれはキャラクターをひとつのパターンとして好きになっているだけなので、この関係性をシャニマスが少しずつ変えていく過程も楽しんでいきたいですね。

[献身]救急少女

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衣装名:シークレットキュアリー

包帯には「治療」のイメージと何かを隠す「秘密」の二つのイメージがあるので、そこをシンプルに繋げた衣装名なんでしょうね。白バラから連想されるのは「純潔」のイメージですが、そこが逆に寝転がっている様や包帯で縛られているような姿とのギャップがあって大変えっちだと思います。

おわりに

暫く何も書かずに色々作品見たりして、そして今書いてみると意外とすらすら考えが書けたりすることがなんか面白いです。前回更新が止まっていたのは忙しさとか怠けの要素も大きいんですが、単純に自分の考えをアウトプットすることに満足しちゃったという所も大きかったんじゃないかなと、今書いていて思ってます。アウトプットすることとインプットすることのバランスを上手いこと取っていけたらいいんだろうな。

次回は
・【マメ丸と一緒!】小宮果穂
・【純真チョコレート】園田智代子
です。


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