第2回 食べさせてはいけないもの
犬猫に与えてはいけないもの、検索してみると、いろいろなものが取り上げられています。
ネギ類(玉ねぎやニンニクなど)やチョコレートは有名ですが、その他
辛い物、しょっぱいもの、人工甘味料、なにやら刺激になりそうなものは
基本的に与えない方が良いでしょう。そういうものの中に、’’必ず与えないといけない食べ物’’ はありません。もちろん食べ物でないものは食べられないようにご注意ください。焼き鳥のくし、ストッキングetc。
今回私が経験した危険な食べものを2つ挙げます。
一つは身体に合わない大きさのもの。例えばヨーキーやチワワのような小型犬に、ささみなど塊状のオヤツや大きめにカットされたリンゴなどを与えると、食道につまることがあります。
また、フレンチブルドックなど口の大きなワンちゃんは、咥えて飲み込むことができても、食道の途中、胃の直前で詰まってしまうことがあります。
そういう時は苦しそうに吐き出そうと咳込むことが多いですが、実際は簡単に吐き出すことができません。
そうした場合、動物病院では全身麻酔下で内視鏡を用いて詰まった食べ物を取り除くこともよくあります。 その他の方法としては少し荒療治ですが、やわらかい太めのホースを食道に入れて、胃の中に押し流してやる方法も
あります。そのようなことを、されたいワンちゃん、いませんよね。
2つめは、嚙み切れない皮やヒモ状の食べ物です。たとえばミカンの房。
軽く飲み込むだろうと房ごと2~3個まとめて与えたとき、中途半端に噛むことで房でつながったミカンが食道と気管へ同時に流れようとするのです。咳き込んでうまく吐き出せればよいのですが、下手をすると息ができなくなるので十分注意して与えるようにしましょう。もちろん、与える必要は?ありません。
食道内の食べ物は消化されないので、長時間待っても小さくなることはないですし、流れることは、ほとんど期待できません。辛いだけです。
’' 食べ物は、食道につまる可能性がある ’’ということをご理解いただき、
気になる症状を見かけたら早めに動物病院にご相談ください。
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