チョイ出し 伝え方講座② 〜伝わる声ってなんでしょう〜
普段の講座を少しずつみなさまにお届けするチョイ出しの2回目です
どう伝えるか?をメインにしますのでこちらでは「伝え方講座」で統一します。
今回は声のお話です。
自分の本当の声を知ろう
自分の声をどのくらい聞いたことがあるでしょうか。
聞いたことがある方のうち、ほとんどの方が
「こんな声とは思わなかった」
「自分の声はキライ」
と言います。
普段自分が耳にしている声は外に出た音を聞いているのではなく
自分の頭、頭蓋骨で反響した音を耳で聞いています。
思てたんと違う感想が来ます
そうすると、自分が思う自分の声のイメージとは、全く違う感想が返ってくる場合があります。
何十年も聞いてきた声を否定される感じがして受け止められないかもしれませんが、それが、本当の周りが聞いたあなたの声の真実です。
素直に受け止めましょう。
いきなり声を出して今の自分を知る
自分の声を知ってもらうという意味で、実際の講座では、撮影をしながらいきなり自己紹介をしてもらいます。
そこでは
・声の出し方
・喋り方
・動作や仕草
などを見ています。
そしてすぐにその映像を自分で見てもらいます。
ここで大切なのは
自分がどんな声でどんな喋り方なのか
「客観的に見て知ること」です
映像を見てみて
人前に出て声を出すことに慣れている人以外は、ほとんどの人が自分が喋る姿を見る機会少ないと思います。
ですから、すごくネガティブな印象を受けると思います。
ただここで大事なことは
「自分の現在地点を知る」ことです
声はかなりのポテンシャルを秘めています。
ただ、ほとんどの人はそのうちの2割ほどしか使い切れていないとも感じています。
声優やモノマネ芸人は?
「2割だなんて極端でしょ?声優やモノマネ芸人はたくさんの声を出すでしょう?」と思った方は半分当たっています。
自分の声を最大限に活用する声優やモノマネ芸人は、
自分のポテンシャルや限界を誰よりも分かっています。
その限られたゾーンの中で声を最大限に活用しています。
逆を言えば
自分の得意なゾーンを見つけて、そこをベースに似た人を見つけて可能性を広げているのです。
ただし、一般の方でそんなことをやっている人は稀です。
前回の「チョイ出し伝え方講座①」でお話しした通り、普段会話をするときに「ちゃんと伝わるように喋ろう」なんて考えている人はいませんし、自分の好きなように声を出している方がほとんどです。
人間は楽をする生き物
普段の皆さんの会話や声の出し方を否定しているわけではありません。
アナウンサーや、俳優などいわゆる出役の皆さんも、日常は普通に会話をしているはずです(中にはトレーニングのために普段から意識して喋っている方もいるかもわかりませんが…)
私は「人間は楽をする生き物」だと思っています。
それは、こと喋りに関しても同じです。
つまり
普段は自分が楽な音域、楽な声量、楽な声質、そして楽な気持ちでお話をしているはずです。
ただし
必ずしも「普段の喋り=ちゃんと伝わる」ではありません。
ということは、この伝え方講座においては
どれが一番伝わる声かを知る
ということを最大の目標にしていきます。
アナウンサーも適切な声を出しているとは思わない
余談です。
私が思うに、アナウンサーは喋りのプロに思われがちですが、全員が伝わる声を出しているかというと、そうは思いません。
局アナの場合、入社してからひと月からふた月ほどトレーニングをします。
そしてすぐにニュースなど放送に出て場数を踏みます。
その中で、先輩から指摘を受けつつ、あとは自分で試行錯誤を続けます。
ここで注意したいのは
教えてくれるのはただの先輩であって、喋りの専門家ではありません
その先輩自身もさらに上の先輩から教わった「一般的な基本」を教えてくれているに過ぎません
つまり、ある程度の基本は学べたとしても
「本当に伝わる声か」「放送に乗る声か」などは教えてくれないのです。
だからこそ試行錯誤が続く
ですから、アナウンサーや、声優や俳優など声を出す仕事の人は、自分のキャパシティを把握した上で、どれが自然に伝わる声かを常に探っています。
プロであってもそれが当たり前なので、ごく一般の方はまず現状を把握し、そして最適解を探り、それをいつでも自然と出せる努力が必要です。
【まとめ】
・自分の声の現状を把握する
→映像やスマホを使って自分の声を知る
→どんな声か理解した上で伝わる声はどれかを探る
・実際に使っているのは2割
→使える声の引き出しを増やそう
・プロであっても探り続けることはやめない
→一般の方ならなおさら努力が必要
とは言え
「じゃあ、その適切な声はどうしたら出せるの?」
という声が予想できます。
それは、講座を受けていただくと、その人に合った声を一緒に探れます。
その講座はこちらで行っています笑
声の出し方については基本の部分からまたこちらでご紹介いたします。
本日もご覧いただきありがとうございました。