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世界最高峰J2リーグ!天空の城に登ってきた。~個×個×個… その先にあるもの~
こんな声が聞こえてくる。
「お前の一番はマリノスじゃないのか?」
「マリノスのやつはやらないのか?」
先に断りを入れておくと、やらないとも言わないしやるとも言わない。
とにかく今回はゼルビアの話を記したい。
(じゃーやらなくていいです。とか言わないでね)
こんにちは。こんばんは。
おはようございます!
今回はFC町田ゼルビアの開幕戦、ベガルタ仙台戦を見ての感想を記していこうと思う。
なぜ僕がゼルビアを応援しているかは、ゼルアルというラジオのほうでメールを読んでいただいているのでもしよかったらそちらをお聴きください。
(29分33秒ごろです)
新設されたバックパレスで初めて観戦したのだが、とても見やすく雰囲気も良くて、結果こそスコアレスだったもののとても見応え十分のゲームだったので、熱が冷めないうちに書き残しておこうというのが今回記すことになった経緯だ。
どれだけのゼルサポの方に届くかは分からないが、ここで書いてシーズンが終わる頃に読み返してどうなるかを楽しみに記していこうと思う。
★試合を終えての雑感
まずは試合の感想を箇条書きで記していこうと思う。
スタメンは各自での確認おなしゃっす。
・天空の城までの登山が大変
・登りは登りでキツイけど、下りも別の筋肉使うのでそれはそれで大変。
・思ったよりスタグルが充実してて結構悩んだ。
・ゼルビアは新加入7名が先発。
・ゾーン3、できるだけ相手に時間を与えない守備。
・仙台3バックに対して4-2-4組んでプレス。
・バックパス、リターン消しながら二度追い原則。
・ゾーン2以降の守備、PAに入れさせない。
・常に前向き守備。中央ブロックPA幅。
→チームとしての守備の原則「相手を腹に置く」
・プレスをかけて蹴らせる→ミンギュ、ジュラトで跳ね返す→2nd回収 までが理想の狙い。
・ビルドアップはポジショニング含め比較的自由。
・やり方の制限は少なめの印象。
・左サイド起点作り→右サイド展開平河1vs1+SB奥山の攻撃参加。
・両SB、内側へのポジショニング→WGへのパスルート開ける。
→このパターンはボランチ片方がサリーで降りたとき。
・右サイド奥山→平河で前後分断。
・前後分断の間に高江が流れて数的優位作る。
・高江が空けたスペースに大悟が降りて引き出し。
・デューク縦パスターゲット→ワンタッチ展開。
・クロスのタイミングと精度はここから良くなることに期待。
・平河ドリブル、フリーランの裏抜けスピード◎
・あとはゴールだけ!😅
・ジュラト空中戦無敵。カバースピードも速い。
・ビルドアップ縦パスチャレンジも悪くはないが、もう少し運ぶドリブルが欲しいところ。
・翁長ロングスロー可能性○
雑感としてはこんなところかと。
局面のデュエルのところ、マークの置き方、前線の選手の二度追いなどの守備の原則は黒田さんの拘りが垣間見えた。
仙台のシュートのほとんどがPA外のミドルシュートでPAに入ってきた際には自由にプレーさせていなかったのでそこに関しては十分な手応えを感じた。
ビルドアップに関しては固定のやり方はなく、比較的相手を見ながら前進していた印象。
同サイド同一レーンで裏を取りに行くこともあれば北斗がCB間に降りてサリーをやるときもあったりと固定したもの自体は今のところはないように見えた。
高江が仙台の中盤3人の外に流れて引き出す場面もあった。
難しいことに取り組んでいるということはなく、最低限立ち位置が被らないこととペアリングが作れる位置取りが意識している部分に感じた。
前線の選手の得意なプレーや特徴が比較的明確な分、それらを発揮させるための最低限の構造は作られているように見えた。
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★エリキの使い方とチーム事情との関係
試合前やハーフタイムにTwitterを開いて多く見たツイートがエリキの使い方について。
横浜方面から「エリキ、サイドなんだ…」と言ったツイートが多く見られた。
まぁ無理もない。笑
言いたいことは分かってる。笑
ここからはエリキのサイド起用のワケとゼルビア全体との関係性を考察していこうと思う。
僕の見解としては「エリキをサイドで使う」というよりは、「現状サイドで使うしかない」というのが率直な感想だ。
サイド攻撃とセットプレーが軸になっている今季のゼルビアの攻撃において、9番のポジションに高さがあって空中戦に強いというのは非常に大事な要素である。
ロングフィードやゴールキックでの空中戦ポストワークという意味でもデュークのタスクは大きく、デュークがいてこそというのもあるように感じた。
デュークのポストワークから展開される攻撃の中でその周りの選手に求められるのは"デュークとの接続"であり、その先で何ができるかも選手選考においても重要である。
そういった意味で、サイドでのスピードや裏抜けといった質的優位を求めたときにエリキの爆発的なスプリント力は求められてるものにマッチしているので必然的にサイドでの起用となるのではないだろうか。
また実際に現地で見て、デュークとの接続に限らず中央の至るところで全面的に接続が作れる大悟のポジショニングとプレーを見たときにこれを真ん中から外すのは考えにくいし、もったいない。
中盤で捌いた後にゴール前に入っていける運動量もあるのでここは現状大悟がファーストチョイスになると思われる。
しかし今年のFC町田ゼルビアは19人を補強し、全35選手いるチームであり、いつスタメンで出てもおかしくないアタッカーが多く揃っている。
つまりここからチームも個人も数字が伸びてこないとなると、いつでも入れ替わりがあるということだ。
おそらく次のゲームは同じメンバーか開幕戦のメンバーが軸になると思うが、黒川や奥山(洋)など多くの選手が虎視眈々とポジションを狙っている。
守備陣も含め、今後は様々な個の掛け算が見れると思うのでここはシーズンを通して色んな化学反応が見れることを願っている。
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★FC町田ゼルビアという"代表チーム"
チームコンセプトでもあり、黒田監督もよく言っているのが「いい守備からいい攻撃」。
皆さんもご存知の通り、日本代表の森保監督と同じコンセプトがある。
開幕戦で展開されたフットボールは、どこか代表チームに近いものを感じた。
守備では多くの原則があるものの、攻撃ではそれぞれの立ち位置が被らないという原則以外は選手たちが比較的自由に流動的にプレーしており、個々のストロングポイントを掛け合わせた攻撃であると感じた。
◎攻守のKEY PLAYER
ゾーン1、2のキーマンは下田北斗。
彼の動き方、ポジショニングによってチーム全体のビルドアップの仕組みが変化するので彼の経験や展開を読む力に頼る部分が大きくなると予想している。
彼がゲームメーカーとして、個性ある前線の選手たちに届けられるかはチームの浮き沈みを左右するのではないだろうか。
ビルドアップの出口という点では、両SBの奥山(政)、翁長が気を利かせられるかも非常に重要だと考えている。
仙台戦のように、両WBが町田のSHをマンマーク気味で付いてきたときにSBがビルドアップの出口になることで保持の時間を増やすことができていた。
今後町田の両サイドに同じようにマンマークで付いてきたときに彼らが機能するかはひとつポイントになるのではないだろうか。
守備のキーマンは左利きCBの池田樹雷人。
彼が相手のロングフィードを跳ね返す空中戦の絶対的な強さと信頼があることで前線の選手は前から追いがいがあるように見える。
昨年、秋田でもそのデータが出ているように彼の空中戦は攻守で武器になる。
今年の守備陣の補強も空中戦に強い選手を中心に獲得したがその中でも抜けた強さがあるからこその開幕スタメンの座だろう。
ビルドアップのところは今後成長の余地があるものの左利きCBで対人の強さという点ではJ2に限らず貴重な存在だろう。
個人的には今すぐにでもJ1で見たい選手の1人である。
★黒田ゼルビアのその先
応援している側からしても、今年のゼルビアはJ2優勝という目標に対しての本気度が十分に伝わっている。
クラブの成長という観点でも、藤田社長は「強くなれば興味を持つ人が増える」といったニュアンスのことを言っていたようにJ2優勝という明確な目標の他に、強いゼルビアを魅せるということに重きをおいているように感じる。
それを結果で証明するとなったら、昇格という目標より順位の一番上にいることを目標にする以外にない。
ゼルビアの発展の上でカテゴリーを上げることももちろん大切なのだが、やはり単発で終わってほしくないというのが本音だ。
そういった意味でも黒田監督が招聘されたのは、クラブのアイデンティティーとフィロソフィーを作ることも求められているのではないだろうか。
もちろん簡単じゃないことも分かってる。
そして現状これというものを提示することはできない。
その航海が今始まったばかりだからだ。
選手も大きく入れ替えて、スタッフ陣経営陣も大きく変わったこのタイミングがクラブにとって今年はそのゼルビアのストーリーの新たな1ページ目になると思っている。
FC町田ゼルビアが一体となって歩んでいくストーリーをここから大いに楽しんで見ていきたい。
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