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逃げている選手は普通になっていく・・・(対話編)

岩谷篤人氏との対話。1タッチ目に逃げるプレーを選んでいることについて、改めて聞いていくと・・・


難しいところに入っていくから凄くなっていく

敵から離れようとするのは、逃げている・・・

全力で走っている子も、相手を振り切ろうと思っていること自体が、敵から逃げている・・・

楽なところに行きたいと思っているというか・・・そんなことを思って練習して、上手くなっている子はいない・・・


難しいところに入っていこうとか、そういう選手ばかりが集まっていて上手くなる

難しいところに入っていく。そういうところから本当に上手い選手が出てくる

とりあえず、初めから広いところに行きましょうとか・・・それは間違いではないけど、普通の奴しか育っていかない・・・


但し、難しいところに入っていくことを、最後の公式戦を戦わないといけない時期にやっていると遅い・・・

下の学年の間の試合に勝っても負けてもいい時期にそういうことをやっていくことによって、

上の学年になって、そればっかりやっていたらいけないから、そういうことが得意な選手はやっていきながら、あんまり得意じゃない選手は広く散らして行こう

そういう風にチームっていうのが、最後の公式戦を戦う時に人材配置ができていく


今現状が上手く行くことを指導者が考えていたら伸び悩む・・・

1年後に上手くいくように、今やるべきことをしておく


だから、股抜きするとか、ヒールリフトで抜きに行くとか、そんなことやっていても意味がないではなく

今そういうことを下の年代の間にさせたり、パッと空振りいれて逆取ったり、遊びをいれてとか、

小学生にはボールの上乗りなさい、座りなさい、前転やりなさいとか、わざとスライディングしなさいとか、そういうものを入れていきながら、駆け引きとか、そういうものを少しづつ育てておく

そこ無理ではなくて、切り込んだろうと思わせる



得意な指導は最後でいい・・・

取られないように、逃げる側にファーストタッチしていることが多い・・・

上の学年がいない場合、1学年上とやることが多くて、やっぱり身体能力的にビハインドがあると・・・

積極的に行くより、逃げてつないでいくというプレイになってしまう・・・・

それは、上のいないチームはなりやすい・・・

1学年上でもドリで切り込んで行けと言って、大敗するぐらいの根性があれば、違うものが育ってくる・・・


上とやらないといけないから、指導者が得意な形の指導をすると・・・

先に行くときに壁にあたる・・・


得意な形というのは、ボールを持つ・速く見て動いていく・頑張って落ちて守備する・スペースを使って広く・・・

指導者が、そのことに自信をもっていたら、その指導は最後でいい

得意な形は、1ヶ月もあれば教えることができるっていう自信があるのか?ないのか?あるなら、一番自分が得意な指導は最後でいい

それまでは負けてばかりするかもしれないけど、ある程度の技術を身につけさせておいてから、これから勝ちに行くぞという時に

俺はこんなチームで絶対勝たせることができる

そこに、自信があるのか?ないのか?

そういうことさせるのに、どんなことをベースとして持っている選手を育てておかないといけないのか?

今現状の試合をこなすのに、自分の指導の切り札を出していくと、次が苦しくなる・・・


いい指導者かどうかは・・・


広く使ってボールをつないだりできる・・・そんなのは普通の指導者

選手が一番教えてほしいのは、

厳しく寄せられたとき、挟み込まれそうなとき、プレッシャーが速いとき、その時はどうしたらいいのか?ってこと

後ろに返したり、横パスをして、そんなことは選手もだいたいわかっている

でも、

上手い奴はそういうところを、シュッと交わして、パッ出てきたりする

そういうことを教えられるのがいい指導者

狭いところを切り裂いていける選手にすることを教えられる指導者を目指す

一番教えてほしいのは、そういうこと

小学生とか、中学生とか、高校生でもそうやと思う

そのためにどういうことが不足しているのか?

どういう風にプレイを考えたら上手く行くのか?

気持ちをどう持たせておくか?

そのためには、どういうトレーニングをさせておくか?

そういうことを考えてトレーニングして、そういうことが起きる状況を作りながら、それをテーマでやりなさいって指導する

後は、本人が理解して、積極的にやろうと思うように仕向けるしかない



岩谷篤人氏との対話。少年の時は変わらなかった二人は、中学年代で差がひらき、高校に行ったらレベルが違う選手になっていた・・・狭いところへ切り込める選手か・・・切り込めない選手か・・・その差は選ぶプレーを変えてしまい、埋めることのできない差になっていく・・・切り込める選手は、結局パスは鋭くなる。


岩谷篤人氏の指導の中で、「1タッチ目が気にいらない・・・」高校生の指導・・・中学生の指導・・・小学生の指導・・・年代に関わらず、必ず聞く言葉。その真意を考察していくと・・・


岩谷篤人氏との対話の中から、魅力的な人を育てるには、関わる大人の人としての度量が問われていることに気付かされる。子ども達にどう生きてほしいか?を考えると、結局ブーメランのように自分が問われてくる・・・

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岩谷篤人氏についての参考記事

野洲はまるで今年の川崎フロンターレを先取りするようなパフォーマンスを見せていた。両SBを高く上げ、CBの間にアンカーが落ちてビルドアップを開始。選手同士の距離を短く保ち相手を自陣に押し込むと、高い位置から厳しい守備で奪い 再びハイテンポのパス回しを始める。岩谷が求めたのは、足もとの技術だけではない。「世界最速のプレスバック」と号令をかけ続け機敏な守備も加味していた。

「こういう守備を実現するには、こんな繋ぎが必要なんや。それをJFA関係者やJリーグの監督たちに見てもらって、将来の参考にして欲しかった」(岩谷)

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*対話編では、岩谷篤人氏と指導について対話をする中で、岩谷氏の言葉・思考をできる限り忠実に文章化しています。

育成のための指導力を伸ばしたい!

子ども達のプレーを変えたい!

football を変えたい!

そんな志を抱いた指導者の一助になれば幸いです。

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