![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/70172651/rectangle_large_type_2_56ac2ce24dc1f5e4848a8690c731ddbd.png?width=1200)
ドリブルで切り込める選手は、パスも鋭くなっていく(対話編)
岩谷篤人氏との対話。攻めないフリして攻めるのではなく、攻めるフリして攻めないになっているボールの持ち方について、改めて聞いていくと・・・
チームで逆を取る前に・・・
個人を伸ばしている段階では、取られないだけのプレーを選んで、攻める方向に逆を取らないプレーには不満はある・・・
でも、チーム・グループで、逆を取る時期になってくると、取られないということは重要になってくる
攻めようとして囲まれて挟まれかけた時に、パッと後ろに繋いで、後ろの人から前にチョイと通ったら、その取られないドリブルが効いていたことになる
最後の公式戦で勝負がかかったときには、チームで攻めないフリして攻めることを指導していくことになる
個人のドリブルの駆け引き・フェイントを、
チームやグループで逆とっていこうとなっていく
ドリブルで右足と左足で逆を取っていくと、ボールが動くのは1〜2m以内だから、挟み込まれたりカバーされたりしやすくなるけど・・・
パスでそれをやると、ボールが動くのは5~10mとなっていく
最終的にはそこに向かっていく・・・
そこに向かっていくけど・・・
狭いところに切り込める選手が集まってこそ、本当に怖いパスでのボールの動かし方の効果がでてくる
だからこそ、個人の将来を考える上でも、ひとりでも結果を出せる力は身に付けていかないといけないから、厳しく指導している
指導力が必要なのは・・・
個人を指導するときに・・・
指導力がなくても、ある程度能力があって、スキルを磨かせていけば、逆を取る選手はでてくる・・・
指導力が試されるのは、足が遅いとか、フィジカルが小さいとか、ハンディーを背負っている子でも、そこに何かを入れることによって、できるようにさせていけるかどうか
チームやグループを指導するときに・・・
指導力がなくても、パターン化させていくことで逆をとることはできるようになっていく・・・
指導力が必要なのは、イメージを持たせながら選手自らがチームで逆をとるようになっていけるようにできるかどうか
1番と10番の成長の違い
過去の上手い二人の選手の成長の違いを話すと
少年時代
1番はどこでもドリブルで切り込む選手
10番は中盤のゲームメーカーで、取られずにスルーパスを出す選手
サッカー協会の人が見ると、1番と10番がダントツ上手いと評価しながら
1番は切り込んでいくからミスもある・・・
10番はミスせずにいいパスを出すから判断がいい、誰もが10番の方がいい選手と口を揃えて評価していた
中学年代になり、だんだん年齢があがるにつれて、
狭いところへ切り込んでいく1番の方が、最終的に怖いパスを出すようになっていく
10番は、怖いパスを出せなくなってきて、散らし役になっていく・・・
1番が2列目に下がり、切り込みながら怖いパスを出すようになっていった
高校年代になって、
10番はチームの中心でやる高校に行き、中盤で取られないし、ボールを散らして上手いんだけど・・・普通のことしかできなくない選手になっていった・・・
高校の監督は、「全然取られないし、上手いですわ。上手いですわ。」といつも言っていたけど、「その位のことはやるでしょう」と俺は思っていた
1番は、高校でもドリブルで仕掛けるチームに行き、高校年代になっても更にドリブルに磨きがかかり全国優勝を遂げ、その後プロとして長年戦い続けた
1番と10番の高校年代の試合を見ていると、少年の時は変わらなかった二人は、中学年代で差がひらき、高校に行ったらレベルが違う選手になっていた・・・
狭いところへ
切り込める選手か・・・
切り込めない選手か・・・
その差は選ぶプレーを変えてしまい、埋めることのできない差になっていく・・・
切り込める選手は、結局パスはできる
切り込める選手がワンタッチのパスを使いだすと、すごく怖くなるけど、
最初からワンタッチパスを武器にしていたらダメになっていく・・・
下の学年の間は、ボールを持てる能力を伸ばしていかないと、選べるプレーがかぎられた選手になっていく・・・
もちろん持ちすぎには気をつけないといけないけど・・・
上手くなっていくには、そこがベースになってくる
イメージを描く早さ
プレーの選んでいる結果を見ていると、落ち着いているフリをして、落ち着いていない選手をよくみかける
ボールを持ってから「さ〜どうしようかな・・・」
背後が見えたらスルーパスと、状況が見えてから閃いている状態・・・
でも、ボールを持つことをやっているうちに、背後をイメージするのが早くなっている
背後のことを考えながらドリブルに入っているから、誰かが動き出した時にスルーパスを出すのが早くなっている
頭の中でイメージを描いて、頭の中で早く見ているようになっている
ボールを持つことによって、駆け引きが上がって、もともと持っているパスのイメージがよくなっていく
最初見た時、持つという意味をわかっていないのかなと思った・・・
ドリブルというのは縦にガッと抜いていくことがまずあるのに、安全に体を入れて取られないことを優先している・・・
抜くためにちょっとスピード出したらボールと足が離れてしまう、だからスピードを殺して足の速い選手に追いつかれる・・・
結果、ターンが多くなる・・・
攻撃をしていくのに、まずは足とボールが離れないことをしていかないと、前に入っていけない・・・
逃げたドリブルから、逃げたパスになる・・・
駆け引きは出始めているけど・・・
いいものを持っていても、安全なプレーをしていたら、そのスルーパスは段々と死んでいく・・・
高校になったらボランチになっていく
今、切り込むドリブルを身につけないといけない
そうしないと、10番が上の年代に行くにつれて、1番の背中が見えなくなっていったように、上手いけど普通のことしかできない選手になってしまう
ドリブルの切り込む様子や、接近戦の駆け引き、スピードをあげても足とボールが離れないプレー、進歩はしている
それだけではいけないけど・・・それがドリブルの基本
そこに微妙なフェイクを瞬時にいれていけるようになれば・・・
それの世界で一番すごい選手がリオネル・メッシという選手・・・
瞬間的な閃く早さでドリブルのコースを創り出し、パスコースを創り出す
岩谷篤人氏の指導の中で、「1タッチ目が気にいらない・・・」高校生の指導・・・中学生の指導・・・小学生の指導・・・年代に関わらず、必ず聞く言葉。その真意を考察していくと・・・
岩谷篤人氏との対話。1タッチ目に逃げるプレーを選んでいることについて、改めて聞いていくと・・・
_________________________
岩谷篤人氏についての参考記事
野洲はまるで今年の川崎フロンターレを先取りするようなパフォーマンスを見せていた。両SBを高く上げ、CBの間にアンカーが落ちてビルドアップを開始。選手同士の距離を短く保ち相手を自陣に押し込むと、高い位置から厳しい守備で奪い 再びハイテンポのパス回しを始める。岩谷が求めたのは、足もとの技術だけではない。「世界最速のプレスバック」と号令をかけ続け機敏な守備も加味していた。
「こういう守備を実現するには、こんな繋ぎが必要なんや。それをJFA関係者やJリーグの監督たちに見てもらって、将来の参考にして欲しかった」(岩谷)
_________________________
*対話編では、岩谷篤人氏と指導について対話をする中で、岩谷氏の言葉・思考をできる限り忠実に文章化しています。
育成のための指導力を伸ばしたい!
子ども達のプレーを変えたい!
football を変えたい!
そんな志を抱いた指導者の一助になれば幸いです。
_________________________