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SKILL or TECHNIQUE

今回の記事は、先日ツイッターでアンケートを取らせて頂いた内容について纏めました。

アンケートにご協力を頂きました74名の皆様、誠にありがとうございました。

というわけでこれから、今回アンケートを取るに至った経緯や理由について書いていきます。

この謎については、最後の最後に記載をしたいとおもいますので、どうぞ、最後までしぶしぶでもお付き合い下さい。


まずはアンケート内容と結果を考察しよう

スキル
テクニック
どちらでもよい
どちらもちがう

まずは皆さんが気になるだろうこの4つの中に答えがあるかどうか。

この4つ、どれも正しく、どれも誤りというのが、僕の解釈です。

技術という日本語を英語に訳すと、テクニックがまずは頭に来ると思いますが、スキルもしっかりそう訳せます。

なので上の3つは日本語始点であれば、どれも正解と言えます。

その流れをくむと『どちらもちがう』は成立しないのです。

ただ、サッカーにおける技術を日本語の単語から中身を解釈しようとすると、それがスキルかテクニックかは、文字だけでは正直判断が不可能です。

逆も然りで、イングランドフットボールにおけるスキルとテクニックの概念を日本語に当てはめると、これもまた技術という単語だけでは収まりがつきません

その為『どちらもちがう』はある意味で正しいのです。

が、それについてはもう少し後で。


サッカーにおける『技術』という日本語の曖昧さ

なぜ『技術』という日本語が曖昧なのか。

その理由の根源はこちらです。


イングランドでは明確に、スキルとテクニックを分けている。


恐らく、英語の持つ直接的な意味や、深層にある概念が背景だろう。

そう、スキルとテクニックは全く別物なのだ。

これははっきりと申し上げて、英語への理解がやたら深いか、イングランドでコーチングを学んだ人でないとなかなか行きつかない感覚だと思うし、英語が母国語ではない僕にとっても、説明をするには厄介である。

だってどちらも日本語に訳すと『技術』と訳せてしまう

ならばこうだと、果物に例えてみよう。

みかんとレモン、どちらもみかん科みかん属の柑橘系。

イングランドではみかん(スキル)とレモン(テクニック)をちゃんと区別しているのに、日本では柑橘系(技術)の一括りみたいな。

想像してみよう今の時期のスーパーを。

店の棚にはずらり並んだ新鮮な果物。

その棚には、オレンジや黄色の果物もどっさりと山積みに。

でも、でもよく見てみるとなんだかいつもと様相が違う。

みかんとレモンが一緒に入って、『柑橘系一袋328円!!』みたいなポップが、売り場に彩りを添えている。

なんて状況だと、買う方からしたらちょっと困りませんか?

みかんとレモン一緒にしないで下さい、別々で欲しいですって。

もうお分かりかと思います。

スキルとテクニックは同意語としてサッカーでは使ってはいけないですし、一括りに技術と纏めないほうがいいのです。


スキルとは? テクニックとは?

ズバリ説明します。



スキルとは、
止める、蹴る、運ぶとも言い換えられる、トラップ、パス、シュート、ドリブルなど、その技能単体の事を指します。

対して

テクニックとは、
その技能(スキル)を判断が伴う状況下で発揮できる状態のもの
です。

このスキルとテクニックの認識に関して、実はJFAも理解はしており、JFAとしては技術という単語とその概念を、止める、蹴る、運ぶのような、英語でいうところのスキルと設定していると思われます。

育成年代であればこそ身につけられるテクニック(技術+判断)

http://www.jfa.jp/youth_development/outline/

やっぱり言語化かよ。

なんて声が聞こえて来そうですが、この概念を知って頂いて、僕の先日のツイートを見て頂くと、ちょっと見え方が変わりませんか?

この場合のテクニックを技術と書くと、日本語優位では全く意味が異なる解釈をされる可能性があるのが、ここまで読んで頂いた皆様には理解が出来るかと思います。

そして、個人的に思うところは、このツイートの反応の薄さこそが、技術として一括りにされがちな、スキルとテクニックの概念に対する理解の乏しさだと思っているのです。

(なるほどと思って頂いた方は、是非このツイートをいいねやリツイートなどして下さいね!)



以上も含めて、こういったことの積み重ねも理由の一つとしてアンケートを取らせて頂きました。

もし僕の今の知識や解釈で、スキルとテクニックを技術という単語を使って表現するなら、

スキル   = 基本技術
テクニック = 実践技術

と表現します。

いい表現の仕方があれば、是非是非教えて下さい。

ここでは触れませんが、イングランドフットボールの指導では、テクニカル(技術的な)とタクティカル(戦術的な)な領域は、切り離せない関りとして扱われます

これもまた、スキルとテクニックが違うという認識の証ではないでしょうか。


このスキルとテクニックの概念は、僕的が指導者ライセンス所得の指導教官的な立場なら、テストに出ます案件ですので、サッカー指導において覚えて、意識して、使い分けていくべきだと思います。

皆さんが日々行うその練習は、スキルの練習ですか?

それともテクニックの練習ですか?

どちらも当たり前ですが大事な要素になります、どちらか一方が大事ではなく。

その違いを明確且つ正確に理解して、練習メニューに還元していくことで、爆発的に練習の質が高まり、個人の能力やチーム力が上がる事を、僕は断言します。


最後に。

僕の心の声を残しておきますね。


スキルを磨いて、テクニックを身に付けよ。

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