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#5 極私的シャッフルビート・ポップソング・ベスト10

 “なんかもう、とにかくシャッフルビートの曲しか聴きたくない!“みたいな時ってありますよね?ありませんか?僕は結構あるんですよね。沈みがちな気分をリフトアップしたい時、ちょうどいい天気の中で川原を散歩してる時、大事な仕事に向かってる時、などなど。自分がプロ野球選手なら、きっと小気味良くシャッフルしてる曲をバッターボックスに入る時のテーマ曲に選ぶ確信があります。

 …突然何やねん?と言われそうですが、この普通の8ビートに少しだけ捻りを加えただけなのに、曲をこんなにも違った表情に変えてしまうシャッフルっていう概念は、ポップミュージックの大発明だと断言しておきたいな、と常日頃から割と真剣に思ってたりしています。そこで今回は超個人的な、最高のシャッフル・ポップソング・ベスト10を紹介したいと思います。

 ちなみにシャッフルの定義については色々な方が記載くださってるものがwebにありますが、特にこちらが分かりやすそうなのでご参考までに。

 では早速行ってみましょう!

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1. The Monkees “Daydream Believer”


 いやぁ、クラシックですねぇ。シャッフルビートの名曲は?って言われたら、真っ先に挙げられてそうなこの名曲。テンポもゆったりしてて、メロディアスな曲なのに、コーラスパートに入った瞬間からちょっとだけフワッと軽くなるような、いわゆる教科書のような王道シャッフルが効いてますね。忌野清志郎/タイマーズのカバーも、完璧な日本語のリリックに注目が集まりがちですが、演奏面でもこのシャッフルの軽快さを継承していて素晴らしいんですよねぇ。

2. The Jam “Town Called Malice”

 いわゆるオリジナルパンク世代で自分が好きなバンドは2組いて、それがクラッシュとジャムなんですよね。レゲエとかどんどん新しいものを取り入れて進化していったクラッシュと、どんどんソウルフルになっていったジャム。性急なビートで汗を撒き散らしていたジャムがキャリアを経て、リズム的にもどんどん多彩になっていく過程で生まれた、曲名まで何だかカッコいい名曲。そしてこのライブバージョンのポールウェラーがもう、とにかく最強。惚れます。

3. Iggy Pop “Lust For Life”


 自分史の中では、ストゥージズやイギーポップについては、ぶっちゃけそんなに思い入れもなかったりするのですが、90年代後半に青春時代を送ったみなさんであれば、この曲のシャッフルするイントロを聴いた瞬間から、このMVよろしくエディンバラの石畳の道を猛ダッシュするユアンマクレガーの姿が脳内再生されるんじゃないでしょうか。そう、映画“トレインスポッティング“のあの曲です。

4. Green Day “Stray Heart”

  Green Dayって、Basket Caseと共に出てきた頃はあんまり…やったんですけど、Nimrod〜Warningあたりからどんどん好きになってった感じなんですよね。で、その理由がこのバンドのリズム隊の多彩さにあると思ってて、ナチュラルにちょっと走り気味のトレのドラムがほんとに小気味よくて大好きなんです。シャッフルの曲も結構あるんですけど、1番サイコーなのはこの曲かなぁ。2012年なんで彼らのキャリアから行くと結構最近の曲ですが、まだこんなフレッシュな曲やれんの?と感動した曲です。

5. The Strokes “Last Nite”

 この曲ももう20年も前の曲なんですねぇ。年取るわけですわ。ニューヨークで結成されたストロークス、いやぁ、単にルートをなぞるだけのベースと取り立てて飾りっ気もないスッカスカのアレンジなのに、何やろうなぁこのカッコ良さ。ジュリアン・カサブランカス、この佇まいとルックでこのダミ声はやっぱズルいよなぁ。ロックンロール・リバイバルが叫ばれた2000年代初頭の、時代を彩った名曲。

6. The Bawdies “Emotion Potion”

 日本にも、こんな素晴らしいシャッフルを奏でるバンドが出てきたのか!と感動したのがThe Bawdies、デビューシングルにしてこの完成度。このイントロからもう最高で、ドラム〜ベースから始まって一つずつ楽器が重なっていって、スライドギターが鳴り出す瞬間の高揚感とRoyが歌い出す瞬間のソウルフルなヴォーカル…カッコ良すぎてため息しか出ません。ロックバンドの理想的なデビューシングルじゃないですかね。

7. Mark Ronson ft. Amy Winehouse "Valerie"

 何でしょうか、ポップソングベスト10と銘打ちながらロックバンドの曲ばっかになっててどんどんBPMが速くなってたので流れを変えて。一時期これぞポップの魔術師と言わんばかりに様々なシンガーとコラボしてヒットを連発していたマークロンソン、稀代のボーカリスト・エイミーワインハウスと共作したこの名曲はもう、気持ちをリフトアップするのに最適すぎなわけで。車運転してた時にラジオから流れてきたこの曲を初めて聴いた時はもう…たまりませんでした。

8. 嵐 “Happiness“

 …からの嵐です。いや、嵐って曲によっては何かポップミュージックの素敵なリファレンスを忍ばせたすごいいい曲があって、このちょっとBPM早めでシャッフルするビートを持った“Happiness“が特に大好きなんですよね。この曲が大ヒットしてた日本のポップシーンもなかなか悪くないなぁ、なんて。

9. 広末涼子 “MajiでKoiする5秒前“

 …いやいや、世代ど真ん中ではありますが、ポップアイドルとして彼女が好きだったとかそういうわけじゃなくて、とにかくこの曲、竹内まりやが書き下ろしたデビューシングルのこの軽快なシャッフル感が当時からずっと今でも好きなんですよねぇ。竹内まりやのセルフカバー聴くと普通に本人の曲に聴こえるのでそちらもオススメ。尾崎亜美が書いた観月ありさの“伝説の少女“(このタイトルまじでセンスの塊!)、カジヒデキプロデュース、ショコラの“ブルーでハッピーがいい“と並ぶ、俺的“自分がポップアイドルならこの曲でデビューしたい“ベスト3にも同時にランクインしてます。いやマジで。

10. くるり “Birthday“

 最後を締めくくるのは、日本が誇るロックバンド、くるりの6枚目のアルバム、“Nikki“に収録されたこの曲です。くるりも、時代と共にいろんな変遷を遂げてきていくつもいいアルバムを作ったバンドだと思うんですけど、この2005年にリリースされた、特にブリティッシュロックのサウンドを大胆に参照した“Nikki“が個人的には大好きで、その中でもベストなのがこの曲なんですよね。シャッフルビートとはこういうフィーリングを表現するためにあるんじゃないか、って断言したくなるくらいサウンドもリリックも全部素晴らしい、ベリーベストオブシャッフルビートな曲。

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 んー、10曲じゃ収まりませんねぇやっぱり。あの曲もこの曲も、このバンドの曲も入れられねぇッスよ!みたいな気持ちもありますけど、それにも増して、ずーっとシャッフルばっか聴いてるとまじで楽しくって、最高の体験でしたね。10年後くらいにまたベスト10選んだらどんなセレクションになるのか、今からもう楽しみです。


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