ウソみたいだろ。寝てるんだぜ。それで。
寝付きが悪いです。
寝付きがすこぶる悪いです。
寝付きの悪さを解消するため、数多ある入眠法を試しました。
その中で一番効果があったのは米軍パイロットが実践しているらしい方法です。
やり方は単純で、全身の筋肉を弛緩させてぼーっとするだけ。筋肉を順番にリラックスさせていくと、気づいたときには寝ています。
この方法を独自に探し出し友人に話したら、それひろゆきが紹介してたよって言われて、なんか嫌な気分になりました。
でも、この方法とて万能ではありません。
やはり寝付けない時は寝付けないのです。
寝付けない理由は明確で、考え事で頭が支配されているからです。
明日の予定とか、今日あったこととか、自分の将来への不安とか。まあほとんどが自己嫌悪に終始します。
そして、なぜ自分はそこまで自己嫌悪に陥るのか、というところまで深く潜水します。
これは自分の中で結論が出ていて、私は自己愛が強いのだと思います。自己愛が強いからこそ、そこまでの自己嫌悪にファイティングポーズを取れるわけですな。そして過度な自己嫌悪によって、行き過ぎた自己愛を抑制しているわけですな。
私が家族や関わる人を大切にしているのは、この自己愛が顕現した一つの形とも言えます。
話が逸れました。入眠法の話に戻ります。
そんな私が米軍式入眠法を改良して編み出したのが『死んだふり入眠法』です。
やり方は簡単で、死んだふりをするのです。
全身の力を抜くのは当然として、併せて魂も抜きます。イメージしやすいので言うと、ロバートの邪念0研究所が一番近いです。
魂を完全に抜き切るのは非常に難しいです。
難しい時は、頭の中で「ぱーぽっぽ、ぱーぽっぽ」と繰り返し唱えてください。これはあたしンちの石田の口癖です。不思議なもんで、これを唱えると魂が抜けます。
余談ですが、私はあたしンちのお母さんみたいな人が好きです。女性が多い環境で育ったからか、強い女性、強くあろうとしている女性に惹かれるのかもしれません。そんなお母さんの弱さを理解し、影で支えるお父さんみたいな人も好きです。それに気づかずミカンに愚痴るお母さんはもーっと好きです。
21 gの魂を完全に抜ききったとき、そこに待つのは無です。
無とは、無です。そこには時間の感覚はありません。
気づいたときには朝です。小鳥がチュンチュンです。
つまり、夜から朝にかけての時間を無次元空間に放り込んだわけです。
大事なのは自我をそこに置いてこないこと。
イザナミが黄泉戸喫で黄泉の国から帰れなくなったように、無次元空間から帰ることができなくなります。
あくまで実体は四次元に残し、霊体のみを無次元に飛ばすことで時間旅行を可能にします。
私はこの手法を駆使し、日中やることがなく手持ち無沙汰な時間をスキップしています。
もし私が目をつむり寝ているような様子を見ても、勘違いしないでいただきたい。居眠りしているわけではない。時間旅行を楽しんでいるのです。
お土産、期待しといてください。