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腹が減った

 腹が減った・・・・・・

 正直に言うと、俺はここ19時間何も食べていない。
 いや、別に親から食事を出すことを拒否られている訳では無いのだ。確かにニートに食事を出すのは躊躇するかもしれないが、別に俺はその点では問題が無い。
 問題は、あくまで俺個人においての精神衛生上の話である。
 俺は親が寝静まってから行動を開始する。(ゴキブリかな?)
 ニートの多くは深夜に飯を食うものだ。ニート生態学を収めている人間には基本の知識だと思われるが一応述べておく。
 深夜食べるのであれば、昼間はどうするのかと思う人がいるかもしれないが、部屋の中に何らかの軽食を置いておけば何ら問題はない。

 だから普段は飢えることは無いのだが、
 今日は、その間食を用意するのを忘れてしまった。

 あったのは、ペットボトルの水と、ウィダーインゼリーだけである。

 ・・・・・・・

 俺が最後にまともな飯を喰ったのが、今日の1時。
 そしてそれから19時間が経過している。その間喰ったのはウィダーインゼリーだけだ。(さっき何も喰ってないと言ったのは厳密には間違いだゴメン) 
 何が言いたいのかというと、

めっっっっっちゃ腹減った!!!!!!



 どれくらい腹減ったかと言うと、完全に食い切った後のウィダーインゼリーを数時間後にもう一度ズボボボボってやるぐらいである。(……やったことあるか?)
 一応、僅かに残っていた中身を僅かに摂取することが出来た。でも多分1キロカロリーとかそんなもんだと思う。
 そして今手が震えている。(老人かな?)
 腹が減りすぎると手が震えるのだ。

 でも腹が減ると頭が働かないって言うが、あれは真っ赤な嘘だな。
 今の俺の脳味噌はフル回転している。
 こんなもんよく考えて見れば分かることだ。野性性活では腹が減ったら食料を調達しなければならない。そして頭の回転が鈍いままだとそんなことは出来やしない。それが野生動物だった頃の名残という奴だろう。

 でも深い思考はできない。
 腹が減りすぎていると、腹が減っている事を認識することに脳のリソースのかなりの部分が使われている気がする。ひたすらに腹が減ったという情報を脳が発し、それに対して何らかのアプローチをすることを強制されている感覚。
 だから、頭の回転が良くなると言っても、それは表面的な話である。腹を満たすという行動原理以外の事は全てスポイルされる。
 という訳で、空腹状態で執筆すると言うのは、あまり突っ込んだ思索が必要な文章を書くのには向いてない。
 向いているのは、『腹が減ったことを“腹が減った”――と書くことによって誤魔化す記事』を書くときだけだ。

 あぁ、腹が減った。

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