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アイスピックの正しい使い方(全部読めます)
アイスピックってあるじゃん、アイスピック。
まぁ、もしなかったらそれはもはや異世界なんだけど、この世界にはアイスピックってのがある訳よ。アイスピック。
アイスピックを知ってる人なら知ってると思うんだけど、アイスピックって尖ってるんすわ。すっっごく尖ってるんすわ。はわわ!
だから怖くない? アイスピックを使うのってさ。
・・・・・・いやいや、だって尖ってるんだぜ、アイスピック。
尖ってる物を凄い勢いで人体にぶつけるとどうなるって話よ。そうなんすよ、刺さるんすわー。
人体に尖った物が刺さるとどうなるかって言うのを、一応説明しておくと、痛くて血が出るんだよ。しかも治るまでに時間がかかるし、治っても跡が残ったりするんだよ。最悪敗血症になるんすよ!!(ならない)
だから怖いんすわぁ・・・・・・アイスピックを使うのって・・・・・・
その恐怖心を利用してこういうジョークグッズも作られるところもアイスピックの恐ろしい点である。
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アイスピックって氷を割りやすくするために、先を鋭くしている訳だけど、それ故に人体に対し高い殺傷能力を有するという訳なんだよね。はわわ!
そういう訳で今までは、「アイスピック使うの怖いなぁ・・・・・・」なんて思いながら戦々恐々としながら使ってきた訳だけど、俺はついさっきアイスピックの正しい使い方を見つけてしまった。
その手法をつかえば、アイスピックを使う恐怖感とは今日からさいならである。ノーベルアイスピック賞ものである。
だからそれを今から説明しようと思う。
しかも無料で。
なんて優しいんだろう俺ってば・・・・・・
つーわけで、”アイスピックの正しい使い方”を以下に述べる。是非ともお読みください。
※(『刺さりそうになる恐怖感がいいんだろッ!』っていう変態の方はブラウザバッグ推奨です)
さて、今から”アイスピックの正しい使い方”を説明するわけだが、その前に前提として共有しておきたいのは、そもそも“アイスピックの普通の使い方”ってどんなん?という点である。
他人がアイスピックを使っている姿なんてそう何度も目にしたわけでは無いが、多分こうだろうと思われるのを今から述べる。
人類がアイスピックを使うときは、九割九分氷を割るときだ。それ以外はあまりないと言ってもいいだろう。(もしかしたら他人を殺傷したいときにも使うかもしれないが、逆にその用途に使うには殺傷力が足りないので、もっと別の道具を使うことをオススメする)
アイスピックのピック部分は金属でできている。なんの金属でできているかというと・・・・・・正直分からなかったので今ググった結果、鉄の上にクロムだとかニッケルだとかをメッキしているらしい。
そんな硬くて重い金属である鉄でできている上に、おまけに錆びないようにメッキしているのがアイスピックのピックの部分である――
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・・・・・・おそろしい子っ!!
いやいや、そりゃビビり散らかすだろう。はわわ!
この瞬間、やっぱ俺がアイスピックに抱いていた恐怖心は全く間違っていなかったことが証明された。
鉄ってのは人間が有史以来使用してきた”殺人金属”である。鉄を製錬できるようになってから今に至るまで大体の兵器には鉄が使用されている。
氷を割ろうとするたびに、そんなものを掌に向けてガツンガツンとやるんだぞ? 正気の沙汰とは思えない。もっと氷割ることくらい安全にやれよ。人類って馬鹿じゃなかろうか。いや、馬鹿である。(反語)
このまま人類がアイスピックの間違った使い方をしながら、手のひらを貫通させる恐怖に慄いているのを黙って見ていることはやはり正しいとは思えない!!(戦争はどうでもいい) やはり俺が守護らねば・・・・・・っ!
――話を戻す。
その恐るべき狂気に満ちた凶器であるアイスピックを、右利きなら右手に、左利きなら左手に持って、その反対の手に被害者である氷を持ち、そこに筋力と位置エネルギー利用し、氷を砕くに足る運動エネルギーを生じさせ、アイスピックを勢いよく叩きつける!
まぁ、これがアイスピックの普通の使い方だ。
まぁ、これは九割九分の人間が同じ使い方をしているはずだろう。
これ以外の使い方をしている人間なんて俺は見たことが無い。(そもそも無いが)
余談だが、アイスピックを上向きにしてそこに氷をぶつける手法――所謂“リバーススタイル”――の使い手は、統計では世界で300人しか存在しない。
リバーススタイル云々はともかく、オーソドックススタイルで割ることも、やはり正しいとは言えない。
Q.
オーソドックススタイルなのに?
A.
うん、オーソドックススタイルなのに。
もう一度言うがオーソドックススタイルでアイスピックを使うのは正しくない。
“みんながやっているから正解”――なんて言ったら、80年前に日本は合衆国に勝っていた筈である。あの頃は国民の大多数が神州不滅を叫んでた。でも敗戦から今に至るまで我々はアメリカ様のアスホールにキスしたまんまである・・・・・・
圧倒的多数派が間違えていることなんて、この世界にはいくらでも存在する。そして、みんなが普段やっているアイスピックのオーソドックススタイルの使い方もその一例である。だからいい加減我々は気付くべきなのだ、アイスピックの正しい使い方に。
そろそろ“正しい使い方”が知りたくなってきた頃だと思われるが、まだ待って欲しい。
その前にオーソドックススタイルの問題点を指摘しておきたい。そうすることで後に説明する正しい使い方である“トゥルースタイル”のありがたみが増してくるであろうから。
さて、オーソドックスタイルの問題点だが、何と言ってもそれが内包している危険性にある。
言うまでも無いし、これまで何度も言ってきたが、アイスピックで氷を割ることは危険だ。
氷が割れるだけならいい。左手に持った氷が割れてもその勢いが死ななかった場合どうなるか――悲劇である。
もしかしたら、諸君らの中にはそんな悲劇に見舞われた経験がある人もいるかもしれない。(俺は無いけど)
アイスピックすら満足に使えないアホを、一応フォローさせていただくと、そうなりやすいだけの理由と言うのがオーソドックススタイルには存在するのだ。だから仕方ないといえば仕方ないのだ・・・・・・m9(^Д^)プギャー
その理由を簡潔に述べれば、それは“氷”を割ろうとしている点にあるといっても過言では無い。
氷は言うまでも無く冷たい。
氷は0度である――と思っている人もいるかもしれないが、氷に状態変化する際の温度がその辺であって、別に冷凍庫の温度がもっと下なら当然その温度まで下がる。だから、-10℃も-20℃だって当然あり得る。
さて、ここで問題。そんなものを長時間左手に持っていたらどうなるか?
そう、凍傷になる!
――なんてことは勿論無いが、非常に冷たくて持っているのが辛くなるし、まぁ下手したら霜焼けくらいにはなるかもしれない。(知らんけど)
だから、長く持っているとすぐに割りたくなってくる。だって左手冷たいし。そして、すぐに割るにはどうすればいいか。
そう――アイスピックに加える力を強くすれば良い!
しかし、アイスピックに加えられた運動エネルギーを高くすると、氷を割るという点に関しては確かに容易になるし早まるのだが、実は他に問題が生じる。
――もしもその時、氷の割れるまでの閾値が最低まで下がっていたら?
氷を貫通したアイスピックはその与えられた運動エネルギーを氷の耐久値に相殺されることなく、慣性の法則にしたがいそのアイスピックは・・・・・・
――悲劇である。だからアイスピックで氷を割るという行為は、その氷の冷たさによってさらに危険さを増すのである。
さて、最後に機序を分かりやすくまとめておこう。
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【破滅への輪舞曲】
(1)『よしっ、氷を割ろう!』
↓
(2)『うわっ!アイスピックってこんなに尖ってるのかぁ・・・・・・これを左手に向かって叩きつけるのはちょっと怖いなぁ・・・・・・』
↓
(3)怖いので氷を割る際、危険だから最小の力でコツンコツンとアイスピックを叩きつける。
↓
(4)勿論、硬い氷はそんな衝撃じゃびくともしない。
↓
(5)割れない以上、氷を持ち続けなくてはならず、次第に左手が冷たくなり、精神的に辛くなってくる。
↓
(6)手の冷たさに加え、いつまで経っても割れそうもない状況に腹を立て、アイヌピックに加える運動エネルギーを強くすることを決意。
↓
(7)『うぉおおおおおお!!』。しかし、実は最小の力で割れるまでに耐久値は減ってきており、その耐久値が極限まで下がった氷に運動エネルギーを強くしたアイスピックをぶつけると?
↓
(8)『うぎゃぁああああっ!!!!』・・・・・・悲劇。
↓
(9)あとは病院にでも行ってくれ。
さて、これまでの文章を読んでいただけたからには、アイスピックで氷を割るという行為が、いかに危険であるかというのを理解していただけたかと思う。
おそらく今読んでいる人は、『こんな風に恐怖心を煽られたら、明日からアイスピックで氷を割れないじゃないか!どう責任を取ってくれるんだ!!』――そう思ってる人が大半だろう。
でも心配いらない。実はアイスピックで氷を割るという行為を簡単かつ安全に行う方法と言うのが存在するのだ。それが最初から俺が言いたいことである。
さっさと言えよ、という声が聞こえてきそうなのでそろそろお教えしよう。
それはずばり、アイスピックのピックの部分を持つのである。
ただそれだけのことを行うことで、アイスピックを使用した氷の破砕を簡単に、早く、しかも安全に行うことが出来るのだ。
『それだけのことで、劇的に変わるとは思えない』そう思った人も今読んでいる読者の中にはいるかもしれない。
だが大いに変わるのだ。その理由を今から解説する。
まずはこのアイスピックの画像を見てもらいたい。
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見ての通り、アイスピックの構造は大きく分けると二つに分類することが出来る。
一つは言うまでも無く尖った金属部分『ピック』だ。
もう一つはそれを支える木材で出来た部分、柄――もしくは『持ち手』だ。
持ち手というくらいだから、この部分を持って使うことが正解に思えるのも無理もない。
――でも実はこれが罠。
先ほど述べたようにアイスピックの持ち手を持ってはいけないのだ。
Q.
持ち手なのに?
A.
うん、持ち手なのに。
確かに持ち手を持つことで、グリップ力が働き、アイスピックに無理なく滞りなくその持てる力を伝えることは出来るだろう。
グリップ力は大事だ。バッターにしろ、ゴルファーにしろ、グリップ力が働くように専用のグローブを付けている――そのことがアイスピックで氷を割る際に持ち手を持つ理由として浮かび上がってくるのは当然と言えば当然だ。
だがそもそも訊ねたい、アイスピックで氷を割ることに強い運動エネルギーが必要だろうか?ということを。 もし本当にグリップ力が必要だというのであれば、右手にアイスピックグローブでもはめるべきだろう。
でも実際にそんなことをしている人間はいない、つまり必要ではないということだ。
というより、実戦に於いてはむしろ『如何に力を弱くするか』――という点に気を配っていることは言うまでもない。
そして力が弱くても構わないのであればピックの部分を持っても構わないということである。
このトゥルースタイルは、力加減をあまり気にしなくても構わない。それは”正の方向”という意味で。つまりいくらでも力を強くしていいのである。
持ち手とは、力を込めやすくするために存在しているはずである。
しかし、持ち手を持つと力を弱くしないといけない。でも、持ち手を持たないと、強い力で氷にぶつけることが出来る・・・・・・
これがかの有名な『アイスピックパラドックス』である。
このトゥルースタイルを行使する際、気を付けるべきは力ではなく、右拳の下から伸びる、”ピックの長さ”である。
飛び出ているピックの長さは、左手に持っている氷の厚さ以下に抑えなくてはならない。
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アイスピックで氷を割る際、その亀裂は縦に入る。つまり左手に残る氷の厚さはそのままだということだ。
このスタイルの一番の重要な点は――というよりも”唯一”なのだが――割った氷の厚さに阻まれて、”物理的にピックの先端が手の平には届かない”という部分にある。
トゥルースタイルを使用するということは、氷そのものが危険へのストッパーになるということである。
また億が一、割れた瞬間に氷がどこかへ吹っ飛んだとしても、短く持っている以上その被害は最小限で済む。病院に行くほどではない。
更に言えば、安心安全で氷に叩きつけることが出来る以上、今までとは違い、強い力で氷にアイスピックを叩きつけることが出来る。つまり左手が氷の冷たさからすぐに解放されるということだ。
トゥルースタイルを使用すれば100%、絶対に、確実に、
凍傷にはならない!!
――ということが断言できるのである!
凍傷になった場合、最悪切断しなくてはならないことを考えると、100%凍傷にならないと断言できるトゥルースタイルを使うメリットは計り知れないといっても過言では無いだろう!
さて、ここまでトゥルースタイルについて説明したが、結構長くなったので、この辺りで分かりやすくしておきたい。
箇条書きにメリデリをまとめたのが以下である。
【オーソドックススタイル】
・危険である。
・時間が長い。
・冷たい。
・恐怖によるストレスで一か月ほど寿命が縮む。
【トゥルースタイル】
・安全である。
・時短である。
・冷たくない。
・ストレスフリーで一か月ほど寿命が延びる。
・凍傷にならない。
【リバーススタイル】
・アホ。
こうしてみると、一目瞭然だろう。
……まぁ、長々と書いたが実際にやってみてもらったほうが話が早い。
”オーソドックススタイル”と”トゥルースタイル”。是非とも一度実際に割り比べて見て欲しい。
『氷ってこんなに簡単かつ安全に割れるものなんだぁ・・・・・・!』世界が変わるぞ!
そうすることでこの新しい割り方の良さというものを実感できるはずだ。
ただでさえストレスに蝕まれている現代人だ。日常の些細なことでもストレス源を排除していくべきなのは言うまでもない。たかがアイスピック、されどアイスピックである。
さぁ、今日から君もアイスピックの正しい使い方をしてアイスピックマスターになろうっ!!!!!!!!
・・・・・・えっ?こんな長々とした文章書かなくても、『アイスピックを短く持ったほうがいいよ』の一言で済んだって???
うるせぇっ!!!!!!!
使ってみて、『これ安全だし、楽だわ・・・・・・』てなったら恵まれない筆者に愛の手を。(100円)
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