水を想う、水曜日
水のことに思いを向ける水曜日、今日は荒川高原に心を向けてみようかな。
岩手の遠野にある、馬を放牧する荒川高原に向かう道すがら、人里が途切れて、山の世界が始まる境目に、水神さまをまつった祠があります。
ここで一度立ち止まって、手と口を浄めて高原に向かい、帰りに、また山の世界と訣別して人里へ戻るために、同じ儀式のようなことをします。
道をはさんで、荒川が早池峰山から連なる高原の水を集めて流れている河辺で豪流の音に晒されていると、最初は畏れに身が縮まるように感じるのですが、しばらくすると体がほぐれて轟く水の音とひとつになるような感覚になります。
標高1,000メートルほどの高原に着くと、ちょうど道路側に馬の群れがいて出迎えてくれました。
水は川に、地下水に、海に、植物、動物に、雲に、雨に、霧に、雪に、雹に、さまざまに形を変えてつながっていることを思い出させてくれます。
水を想う、水曜日。体に流れている水を感じて。