【読書日記】反応しない練習 「快く無視するってこういうことだったんだ!」
結論:すべての悩みは心の「反応」から生まれる。
だから「ムダな反応をしない」ことが重要です。
どうも
あなたのキャリアを失敗させないコンサルタントのタルイです。
週一でnote更新しています。
▼今回ご紹介する本はこちら
今の世の中は「反応せざるをえない状況」が溢れています。
昔ならぼーっとしていられた余暇の時間も
現代はスマホやPCなどの
情報テクノロジーで埋め尽くされてます。
現代人が1日に受け取る情報量は
江戸時代の1年分になったそうです。
ニュースにSNSにと大量に反応しなくてはいけません。
そもそも
心は反応することしかできません。
だから心の性質を理解し
「ムダに反応しない練習」を続けることが
大切というのが本書のテーマです。
ちょっとこの本を手にしたキッカケを書きます。
前回の記事で
私が現在「快く無視する」心理状態の体得を
目指していることを書きました。
この記事を読んだある方から
「反応しない練習を読んだほうがいいよ」
とフィードバック頂きました。
一読して衝撃を受けました!
この本は当たりです!
例えるならば
肉や魚を使わなくても
滋味豊かな精進料理があると
知ったときのような衝撃です。
YouTube でも中田敦彦さん、まこなり社長さん、サラタメさん等々と人気YouTuberの方々が大絶賛されてましたね。
「反応しない練習」は2015年の出版でしたが
なんでいままで
私のアンテナにひっかかってこなかったのか?
不思議でなりません。
もうすぐに本論で感想を書いていきましょう!
◆著者の草薙龍瞬さんはどんな人?
ご覧の通りお坊さんです。
※画像はirootsさんからお借りしました。
草薙 龍瞬(くさなぎ りゅうしゅん)さんの
壮絶なプロフィールを引用します。
僧侶。1969年、奈良県生まれ。中学中退後、16歳で家出、上京。大検(高認)を経て東大法学部卒業。政策シンクタンク勤務などを経て、三〇代半ばで得度出家。ミャンマー国立仏教大学、タイの僧院に留学。宗派に属さない「独立派」僧侶として、仏教を「人生をより快適に生きるための心の使い方」として紹介。
「中学中退」に「家出」に「大検で東大」と...
プロフィールも気になることが多すぎですが
ここではあえて反応しない練習をします。
草薙 龍瞬さんの詳しいプロフィールついては
amazonのポッドキャストでご本人が詳しく解説されてます。
※無料で聴ける裏技があるので記事の最後に紹介します。
繰り返しますが
本書はムダに反応しないことの
大切さを説いています。
しかし
私は内容の前に、表紙にかかれている
3つのキーワードに
どうしようもなく反応してしまいました😅
▼気になっちゃうって!
●反応①独立派ってどういうこと?
草薙 龍瞬さんのプロフィールから察するに
インドで出家されたので
日本の宗派に属さない
「独立派」の僧侶のようです。
お坊さんも「独立派」という
フリーランスで活動が
出来ることは知りませんでした。
お坊さん業界も働き方改革なのですね🤔
●反応②「原始仏教」ってなに?
「原始仏教」と文字だけをみると
各宗派に分かれる前の
ブッダのオリジナルぽいですね。
たとえるならロックミュージックの源流のような
しかし、こちらの原始仏教のよくある誤解によると
明治以降に生まれた
比較的新しい教えであると書かれてます。
例えるならばオルタナティブ・ロックのようなものかもしれません。
これはどちらを意味するのか詳しく調査中です🤔
ひとまず本書に書かれている
「原始仏教」によるブッダの教えとは何か?
これは2500年以上も前にブッダが説いた
お悩み解消法だったのです。
私が考える、多くの宗教の特徴は
前世や死後の世界も説かれるものと
認識しています。
しかし
ブッダは一切そんなことは説いてなかった。
なぜならば
「確かめようのないこと」を
追いかけても意味がないからです。
人間の苦しみを解くのに「役に立たない」
ようなことを述べています。
ブッダさん、超クール♥
●反応③「超クール」は涼しいの?冷たいの?
というわけで、どちらでもなく
ブッダは「冷静」で「かっこいい」という意味でしたね。
本来のブッダの教えとは、
実は最新の脳科学や心理学にも通じる
ゴリゴリの合理主義でした。
▼それは本書の目次でも確認できます。
目次
第1章 反応する前に「まず、理解する」
第2章 良し悪しを「判断」しない
第3章 マイナスの感情で「損しない」
第4章 他人の目から「自由になる」
第5章 「正しく」競争する
最終章 考える「基準」を持つ
「理解」「判断」「損しない」「自由」「正しく」「基準」
これまた合理性を感じさせる
キーワードが並んでますね。
本来のブッダの教えとは
辛い現実を変えることでもなければ
闘うことでもありません。
せめて苦しみを増やさず
「納得できる」生き方をしようとする
きわめて合理的な思考法を説いてます。
また、この「納得できる」も主観的なものだから
自分で「よし」と思えればそれでいいのです。
もしもブッダが現代に生まれていたら
巨大IT企業のCEOでもやってそうです。
そういえば
GoogleのCEO:サンダー・ピチャイも
MicrosoftのCEO:サティア・ナデラも
インド出身でしたね。
お待たせしました。
これより本書において最重要な
第一章の内容を中心に解説します。
◆悩みは「解消」せず「理解」することから
特に現代人にとって切実なテーマになるのが「承認欲」です。
人に認められたいという欲求から
他者の目ばかり意識するようになり
嫉妬や劣等感に苛まれてしまう。
この悩みの正体(原因)は何でしょう?
それは周囲の人に不満や物足りなさを
感じているからではないでしょうか?
そこからさらに遡って
真の理由を考えてみたとき
ブッダは次のように説きます。
「苦しみをもたらしているものは、快(喜び)を求めてやまない〝求める心〟なのだ」
▼この求める心とは以下の7つです。
基本的に人間の欲求の心は「快/不快」の
二者択一のようです。
満たされれば「快」。
満たされなければ「不快」。
ところがガソリンタンクと違って
人間の欲求は永遠に満タンになることはない。
よって
満たされないことを理解できれば
不快がなくなり「快」だけが残る。
ゆえに
自分の満ち足りてる範囲で
幸福と納得を得ることができます。
う〜ん。ブッダって超合理的発想です🤔
確かに、刺激に溢れる今の世の中においては
とめどなく欲と不安や妄想を繰り返していては
収拾がつかなくなります。
十分幸せな状態なのに「何かが足りない」
と不満を募らせたり
どこまでも欲や不安や妄想を広げたりすることは
意味がないです。
これは老子の教え「足るを知る」にも
通じてます。
「無いもの」や「不足しているもの」に
注目するのではなく
「足りてるもの」や「すでにあるもの」に
注目する。
いま私のなかで道教と仏教が融合しました!
タルイが「足るを知る」を知る。©マサおじさん
やはり現代においては
「欲求」の満足のために
テクノロジーで解消してきましたが
「心」の満足までは満たせなかった。
「心の満足」は感謝であることは
最新の脳科学でも証明されました。
2500年経って改めてブッダの偉大さを感じます。
このように本書は
各章において悩みの原因と対策を細かく説明してます。
各章のさわりだけ書くと...
●第2章 良し悪しを「判断」しない
どんな判断も「執着」すると
苦しみが生まれることを説いてます。
●第3章 マイナスの感情で「損しない」
ブッダによると人間関係が悩みというのは
「感情に悩まされている」と
「相手とどう関わればいいか」は
別問題であると説いてます。
●第4章 他人の目から「自由になる」
他人の目が気になる原因である承認欲について
「妄想は妄想に過ぎない、何が思い浮かんでも反応しない」
妄想への向き合い方を確立の仕方を説いてます。
●第5章 「正しく」競争する
仏教では競争から降りようとは考えない
迎合しようとも思いません。
考えるべきは競争という現実に
「自分はどう向き合うか」
について説いております。
●最終章 考える「基準」を持つ
反応し続ける心の一歩手前に
「正しい生き方」の基準を据える。
「自分自身」と「正しい生き方」のみを基準とし
他のものに決してすがるなと説いてます。
さて、
私はこれら全部をここで解説するのは
無理と判断しました💦
そこで
本書のキモである反応しないための練習方法についてのみ
重点解説します。
◆心の状態を理解するための3つの練習
「心の状態を見る」という習慣を持つことで
日頃のストレスや怒りや落ち込みや心配などの
「ムダな反応」を抑えることができます。
ではここでその実践方法。
心の状態を見るための方法を3つ紹介します。
▼図解にしてみました。
ここからは補足説明です。
●練習①心の状態を言葉で確認する
たとえば嫌いな人の前でイライラしてしまったら
「私はイライラしている」と言葉にして確認します。
このようにして心の状態や体の動作を
客観的に言葉で確かめる習慣を身につけていけば
「反応から抜け出し、心を落ち着かせる」
ことができるんです。
また、日常においても自分の行動や作業中にも
ラベリングで反応しない練習も可能です。
例えばPCで作業をしている時は
「私はPCで作業をはじめた」など
一人称で自分の行動に
ナレーションを加えるドラマを
自分で観ている感じにやってみる。
ラベリングでナレーションをするというのは
実は「いまここ」に集中している状態。
結果、過去の不満や未来の不安などモヤモヤを
脳の中で考えるスペースを与えないで済むのです。
つまりモヤモヤしている状態から
自然と抜け出せちゃいます!
ラベリングにはこんな使い方もあったのですね。
これは凄いよ!ブッダさん発明だ!
私はマインドフルネスにおいて
歩行瞑想時のみ「右、左、右、左…」と
ラベリングをやってましたが
この日常作業にも
ラベリングしてナレーションをつける練習
今回から実践することにしました。
●練習②心の外側へ意識の焦点を移す
もう一つは「感覚を意識する」という方法です。
これは前回お伝えした
マインドフルネスであったり
筋トレやフィットネスなど
身体の反応にフォーカスすることです。
もっと手軽な方法も紹介されてました。
●まずは目を閉じて、自分の手を見つめてください。
暗闇の中に「手の感覚」がありますね。
その手を見つめながら上に挙げてください。
「動く感覚」があります。
このように体の部分を動かしながら
その感覚を意識していくことで
ムダな反応は止まり
心は静まり深い落ち着きと集中が可能になります。
●文字に書くのも効果的とのことでした。
ところが!私は自宅のペーパレス化推進で
ノートとかメモ帳とか紙類ほとんど捨てちゃったので😅
pcのメモ帳に打ち込んでみて有効かどうかはやってみます。
●練習③頭の中で分類する
悩み(煩悩)を頭の中で分類します。
▼悩みの3分類
1:貪欲 求めすぎる心
2:怒り コンプレックス、失った悲しみ、挫折
3:妄想 思い込み、不安、優劣、善悪
「貪欲」「怒り」「妄想」は人間の三大煩悩です。
これらの煩悩は悪いものなので
徹底的に排除すると考えるものではありません。
ブッダの教えでは
「心の状態を理解するためのツール」だったのです。
つまり
こういうことが起きた時は
「これは煩悩だから、起こったその事実を受け止めましょうね」
というように使われていたのですね。
ブッダの教えとは
「正しい理解によって、人間の苦悩から自由になる方法」
と言い換えることができるのではないでしょうか。
◆タルイ的まとめ 「快く無視」できたら素晴らしきかな人生
まとめです。
本書のテーマは
「自分の心をよく理解して、ムダな反応を増やさない」
●まずは自分の1日の時間をどう生かすか
どれだけ「快」楽しさや充実感を大切にして
不快を溜めこまない工夫をするかを考える。
●1日1日を快く生きていくことに集中する。
人間には時間も活動範囲も限られている。
元来それしかできないはずだし
そうした生活スタイルが達成できれば
それ以上の幸福はありません。
●そのためには
正しい理解である正見(しょうけん)を練習して
ムダなことに反応しないことが重要だったのです。
これは私の目指す「快く無視する」ライフスタイルに合致します。
これからは
正見とマインドフルネスのコンボでやっていこうと考えてます。
もう一点学んだことは
●相手を「評価」ではなく「理解」する
あなたが部下を持つ上司だったとして
人事評価をしなくてはいけない立場でしたら
共感いただけるかもしれません。
正当な評価って難しいです。
妄想とは、根拠もなくあれこれと想像することでしたが
相手を評価するということは
「妄想」にもつながるということです。
これでは成果でしか評価出来ず
過程を考慮できない危険性があります。
この課題に対して草薙さんの記事を見つけました。
「評価」をやめてありのままを理解せよ
現在は外資系企業を中心に
ノーレイティング(ランク付けしない評価制度)が
主流になってきています。
ランク付けの代わりに草薙さんが提唱する
「貢献」「役割」「ニュートラルな心」で
相手を正しく理解しようという試みはいいですね。
最後に「反応しない練習」を読んでみたいと思った方へ
聴読でよろしければ
audibleの今だけ2か月無料キャンペーンを使って
タダで読む方法をお知らせします。
audibleでは珍しく、ご本人が朗読してます。
さらに記事内でもお知らせした草薙さんのポッドキャスト
「反応しない練習エクストラ ~「出家な」生き方、始めませんか?~」
これもオマケでついてきます。
▼こちらに無料キャンペーンの詳細があります。
注意:必ず2ヶ月以内に解約手続きを忘れないでください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事は
りょう📖 紡ぐ❕コーチングと子育てからさんに捧げます。
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