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脱石油、グリーンもほどほどに。
脱炭素を標榜する欧州は、脱炭素・脱プラスチックを政府・企業が精力的に進めています。
今回、ルフトハンザでトリノ→フランクフルト便を購入しましたが、カーボンオフセットを購入、つまり飛行機に乗って大量の石油を使う代わりに、環境団体への寄付など提案があります。また、このカーボンオフセットを理由にフランクフルトの空港使用料金がめちゃくちゃ高く、ドイツ経由便が避けられているそうです。(帰国してから知りました。帰国のANA便もマイルで行ったのに、めちゃくちゃ空港使用料金を取られました!)
「しくみやルール」ありきの欧州。日本とは違って、啓蒙された人々が真面目にゴミを分別しているのとは、少々異なる印象を受けます。が、身近な売り場でも、いろいろなルールができているようです。
(1)プラスチックのリユース容器
フランスでは、2023年からファーストフードチェーンに、容器のリユースを義務付けています。マクドルドは店内で食べると、フライドポテトやナゲットは、プラ容器に入っていています。キッチンは、テイクアウトと店内飲食と分けるのが大変だろうなあと思いますが、今のところ、実施しているようです。フライドポテトの容器は、かわいくて、当初持ち帰る人が多くて困ったそうです。私も持って帰りたいなぁと思いましたが、コワオモテのお兄さんが、食器の返却台にいて睨んでおられるので、諦めました。サンドイッチチェーンのプレタマンジェも、サラダ容器は、店内飲食用と持ち帰り用は異なる容器です。
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ドイツのスーパーマーケットREWEでは、サラダバーにリユース用のプラ容器やカトラリーが販売されていました。もちろん、紙容器と木製カトラリーは無料でいただけるのですが、リユース用の容器を購入する選択もあります。またコーヒーの持ち帰りもリユースのプラボトルが販売されていました。こちらは、フランスと違って、ゴツいデザインで買って帰る気はせず、写真だけ。また、ドイツ国内でも1千店以上の外食店と提携し、テイクアウト用のプラ容器をリユースする活動RECUPという活動があるようです。が、こちらは、見つけることはできませんでした。
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ドイツらしい質実剛健なデザインで、ちょっと手が出にくいです。
(2)ゴミ箱整備にコンポスト、紙皿は使い捨てでなく、リユースを。
節約のひとつに、食品ロスを出さないことが挙げられています。スーパーマーケットでは、日本同様、賞味期限の迫った見切り品の販売ももちろん、また規格外の食品を扱う食料品店もパリ市内で見つけました。食べ残しは、コンポストに、それ用のゴミ箱も整備されています。また、使い捨ての皿は、紙ではなく、プラ皿でリユースをすることが求められています。使い捨てから使い回しへ、循環型のしくみが生活に導入されつつあります。
色々な取り組みがありますが、しくみはできたが、人々がついていけているのかどうかはよくわからない、脱炭素。結局、消費までしぼんでしまってしまっては、本末転倒であります。いや、本末転倒したくらいのほうがいいのかな。