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シュークリーム徹底解剖

シュークリームに欠かせないクリームはそもそも、いつ頃誕生したのでしょうか。カスタードクリームが生まれたのは17世紀ごろ。
当初は料理用に使われていた甘くないクリームでしたが、後に砂糖が加わり、卵や牛乳の使い方にも改良が加えられて、私たちが知っているようなカスタードクリームになります。
生クリームが出てきたのも17世紀ごろで、フランスのコンデ公に仕えたヴァテルという人が開発したといわれています。
17世紀は、それまで貴重でバターを作るためにしか使われなかったクリームが王や貴族の食卓にも上るようになり、お菓子の発展にも貢献しました。

クリームのバリエーション

カスタードタイプ

フランスでは「クレーム・パティシエール(菓子屋のクリームの意)」と呼ばれます。バニラが香る、基本中の基本のクリームです。
おいしく仕上げるためには火加減が重要で、高度な技術を要します。

生クリームタイプ

生クリームを泡立てた、いわゆるホイップクリームは、フランスでは「クレーム・シャンティーイ」といいます。
卵が傷んでいてカスタードクリームが作れないため苦肉の策で生クリームに砂糖を加えて泡立てて誕生したといわれています。

カスタード+生クリームタイプ

カスタードクリームと生クリームのそれぞれの特徴を活かして、バランスよく仕上げたクリームです。
フランスでは「クレーム・レジェール」と呼ばれ、ミルフィーユなどにも使われます。また、混ぜずに二層仕立てにする場合もあります。

変わり種タイプ

塩をきかせたり、キャラメルを混ぜたり、チョコレート、抹茶、いちごを入れるなど工夫次第でクリームの味のバリエーションはいくらでも広がります。食感に変化をつけるとまた新しいおいしさが生まれます。

シュー生地

シュー生地(パータ・シュー)誕生の背景

クリームと並び、重要なシュー生地。
こちらはクリームより少し早く、16世紀には世に登場しました。
当時はまだオーブンがなかったため、火を通すには、揚げるしかありませんでした。現在ではベニエ・スフレと呼ばれる、この揚げシューがシュー生地の原型といわれています。
また、マッシュポテトに卵を混ぜたものが元になったという説や、ベシャメルソース(いわゆるホワイトソース)がヒントになったという説もあります。いずれにせよ、そうしたシューの祖先に改良が加えられ、1760年、ジャン・アヴィスによって現在のかたちに完成されたといわれています。

シュー生地のバリエーション

スタンダードタイプ

ふんわりしっとりとした昔ながらのシュー生地。
材料の配合やオーブンの温度、焼き時間によって、大きく膨らませたものや固いタイプのサクッとした食感のものなど、さまざまなバリエーションがあります。

コンビネーションタイプ

シュー生地の上にクッキー生地をのせて焼いたクッキーシューや、パイ生地と組み合わせたパイシューなど、異なる種類の生地と組み合わせたタイプです。生地の食感の違いを楽しみます。

デコレーションやフレーバーを加えた変わり種

上から飴やチョコレートをかけてトッピングをするものと、ゴマやナッツを加えて食感を変えたり、生地自体に抹茶やココアなどを加えて、味や生地の色合いの変化を楽しむものがあります。
上から飴やチョコレートをかけてトッピングをするものと、ゴマやナッツを加えて食感を変えたり、生地自体に抹茶やココアなどを加えて、味や生地の色合いの変化を楽しむものがあります。

シュー生地はなぜ膨らむ?

シュー生地を焼くと、中に空洞ができるのはなぜでしょう。
これには科学的な理由があります。
ポイントは粘り気のある生地とあたためられた水蒸気。
生地のなかには水分が含まれていて、オーブンで焼くと水蒸気にかわります。小麦粉の中のグルテンには粘り気があり、水蒸気が外へ出ようとするのを妨げます。
すると、膨張した水蒸気は生地を押し広げていきます。
さらに熱せられると卵が焼けて、中に空洞が空いた状態のまま固まるのです。

生地の上部が先に焼けてしまうと膨らみにくくなるので、大きく膨らませるには焼く前に表面に軽く霧吹きをしておくのがコツ。
また、小麦粉のなかのグルテンが偏って形成されると、きれいに空洞ができません。小麦粉と他の材料がしっかり混ざるようにすると、うまく膨らみます。

豆情報

『伊豆の踊り子』や『雪国』などで知られる文豪、川端康成は食が細く、酒は一滴も飲みませんでしたが、甘いものは和洋を問わず好んで食べました。洋菓子のなかでも特に気に入っていたのがシュークリーム。終戦後から食べるようになり、好きな時間にひとつ、ゆっくりと味わっていたそうです。

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☆☆☆☆おすすめシュークリーム店紹介☆☆☆☆

洋菓子のHIROTA

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