1991年以来33年ぶりに、イギリスに行こうと思った話。#3

ロコタビ、MixB、Airbnb…について書く前に、
私の英語力とリスク管理能力について書いておこうと思う。

英語力は、有り体に言って「出川イングリッシュ」に毛が生えた程度である。笑
いや、彼くらい積極的に言葉は出るし、多分あのくらい愛想は良い。オーバーアクションには自信がある、という意味だ。
そして彼よりはリスニング出来る。
だが、ざわついた駅構内や電車内でのアナウンス聞き取りは、実はいまだに強敵である。

文法は、スターウォーズのヨーダみたいに倒置法になりがち(わ、分かります???😓)

相手が「コイツ何言おうとしてんだ?」と向き合う意欲を持つような会話力は、ある。
が内容は幼稚園児だ。
語彙を増やす地道な努力が欠かせない。

ま、今はGoogle翻訳で少し時間をかければ困るようなことはないとは思うのだが……

瞬時に理解、対処できない(=スピード感ゼロ)ということは、その分リスクが上がるということでもある。これは国内だろうが同じこと。

当たり前だが、国外へ一歩でも出たら犯罪被害に遭う確率は上がる。差別にも直面する。
現に、悪口は分かってしまう。
カフェに入った瞬間にお客の誰かから黄色い猿、なんて言葉が聞こえてくると事実萎える(これも過去に何度かあった。卑猥な事を言ってくる酔っ払いもいた)

旅は、当然だが楽しいことばかりではないのだ。

そこで、私のリスクマネジメント能力だが…

幸い、私は社会人になってから、英国発祥の「犯罪機会論」というものを立正大の教授に師事して学んだ経験がある。恩師はケンブリッジ大でそれを専門に学び、日本内閣府のアドバイザーとして活躍されている。

簡単にいうと、割れ窓理論、というやつだ。

物理的・心理的死角には、割れ窓が残される。
この物理的・心理的死角、を見極めれば、予めそれを避けることで、そもそも危険に直面する確率を下げられる。…つまり、走って逃げることが出来ない私のようなシニアでもそれを心得ていれば比較的安全に旅が出来る、ということだ。

そもそも遡れば、1991年に初めて渡英した時。
降り立ったばかりのヒースローで、私は白タクのドライバーにぼったくられた。

大きなスーツケースをフウフウ言いながら転がしていたら、ヤケににこやかなオッサンが、運んであげよう、とばかりに私からスーツケースを引ったくったのだ。

…さすが、紳士の国だなぁ!などと思ったアホな24の小娘は、彼がタクシードライバーだということは分かったものの、彼のタクシーに自分のスーツケースが運び込まれるまでどうして良いか分からず、さりとていきなり「ヘルプミー!」などとも叫べず、彼が担いでいる重い荷物を引ったくり返して走って逃げることもできず…
結局、まんまと相場の10倍の運賃を払わされた。

ヒースロー空港内、周囲にたくさんの人がいる中での出来事である。
人が多いから安全、ではない…と、のちに犯罪機会論を学んで痛感した。
人が多いからこそ心理的死角が生まれる。
自分に関係ない、犯罪行為には見えない、だから誰も気付かない。

物理的な死角は誰でも分かる(交通事故起きそうな場所や暗い道とか酔っ払いが喧嘩してるような道とかさ)が、人がいるからこそ危険な場所があるのだ。

人目の多い所でターゲットを見定め、人目の少ない所に来た時点で犯行に及ぶ。それが全世界共通の、犯罪者の手口である。

件のタクシードライバーは、人目の多い空港内でフレンドリーに接触してきて、あたかもボクはお迎えのタクシーだよ、というような態度を取り、まごついている小娘を人目の少ない駐車場に停めた自分の車に乗せたわけである。
今思うとめちゃくちゃ危なかったと冷や汗が出るが、ボッタクリだけで済んで本当に良かった。
(この出来事が、後々重くて大きな荷物はアカン、と思い切る動機になった。なのでそれ以来、預け入れしなくてはならないような荷物は持たないことに決めたのだ)

犯罪機会論を防犯活動の一環として真面目に学んだお陰で、今の私はおそらく過去の数倍は用心深くなっているはずだ。

そのような背景があった上で(つまり起こりうるリスクを承知で)
ロコタビ=現地日本人情報アプリ
MixB=現地日本人情報サイト
Airbnb=いわゆる民泊
利用してみようと思う。

というわけで#4へ続く。

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