33年ぶりのイギリス渡航②レンタルWi-FiかeSIMか
羽田からの直行便は、14:50頃にヒースローT5に到着した。
降機して最初にすることは、Wi-Fiを起動することである。
なにしろ、ここから市内までヒースローエクスプレスを使うために、モバイルチケットのブリットレイルイングランドパスをアクティベートする必要があるからだ。Wi-Fi接続無しには私は空港から出られないのである。
〈レンタルWi-Fiか、eSIMか?〉
巷では、eSIMが嵩張らず安価で人気だが、私は理由があってレンタルWi-Fiを持参した。
空港内で借りて、返すタイプのものだ。
ロンドン市内とか、ちょっと離れた有名観光地だけを回るならeSIMで良いのではないかとは思う。
が、エンジニアの連れ合いから、野良のWi-Fiの危険性について散々聞かされているため、私は日本国内でも日頃から公共Wi-Fiには繋がない主義なのである。
…野良….いや公共のWi-Fi。
野良(笑)いや本当、街中の施設(マクドナルドや百貨店や新幹線内)に飛んでるWi-Fiは実質野良なのだよ?公衆トイレと同じで不特定多数が断りなく利用しに入ってくる。中には犯罪狙いの悪質なユーザーも混じっている。公衆トイレのことを考えれば分かる。
無論、公衆トイレ使ったら犯罪に必ず巻き込まれるわけではないのと同じで、野良Wi-Fi使ったからといって必ずクレカ不正利用やSNSアカウント乗っ取りに遭うわけではない。だが、万に一つの可能性としてその危険があるものに、わざわざ踏み込む必要もないだろう。
割高だし嵩張るけど、その危険性の少ない方法として、自前のWi-Fiをレンタルして持っていくことを選んでいるだけである。
ことにここは海外、クレカのタッチ決済もiPhoneに入っている…1/1000の確率の乗っ取りトラブルでも避けたいということと、やっぱり自前のWi-Fi持ってるとサクサク動く度合いが違うのは確かだ。
加えて私は、ロンドンから300キロあまり北上して湖水地方の小さな湖の畔の農家に泊まる予定だった。
宿からは予め、うちはWi-Fi環境が悪いので地図をダウンロードするかプリントして持ってくることを勧める、と連絡があった。
宿や公共施設の野良のWi-Fiすら心許ない場所で、eSIMが何の役に立つのか、って話である。
まあ、Wi-FiかeSIMか、というのは本当に好き好きだから、絶対自前のWi-Fi持ってた方がいい!と頑なにお勧めすることはしないけど。
行く場所によってはeSIMではGoogleマップもGoogle翻訳も使えない、つまり携帯のタッチレス決済も使えないことがあるよ、ということを覚えておけば良いのではないかと思う(ド田舎でも、自前のWi-Fi持ってた方が、ネットに繋がる確率は勿論上がる)。
レンタルWi-FiからeSIMへ転向した人の中には、日本で借りて行った機器が現地到着後に動かなかった!という悲しい思いをした人も多い。
確かにここで、機器の不具合で使えなかったらタイムロスに嘆くところだ。
それを想定して、実はドコモの世界そのままギガの申し込みもしてあった。万が一レンタルWi-Fiが壊れていたらそっちに乗り換えればいい(世界そのままギガは予約時間に自分で使用開始しなければ、24時間後に予約が抹消されるので申込していても利用しないで良いし、料金もかからない。無論自分で予約を解除することもできる。だが使い心地はeSIMと変わらないのであくまでも非常措置だ)
結局今回はこれを使う事なく、Wi-Fiは正常に起動した。
ちなみに私がいつも使うレンタルWi-Fiは
Wi-FiBOXである。家族で旅行する時など、一台借りれば3台?くらいまで繋げられるし、本機から離れると個人の携帯のWi-Fiも繋がらなくなるから、嫌でも団体行動をさせられる(笑)
〈オイスターカードかブリットレイルパスか?〉
さて。
私はWi-Fiを無事起動し、モバイルチケットの
ブリットレイルイングランドパスをアクティベートし、ヒースローエクスプレスに乗った。
ヒースローから市内への移動には、これが時間的に一番早い(約15分)。
だが市内への公共交通機関はそれだけではない。
エリザベスラインやその他の地下鉄も市内へ行くので、それでも良いのだ(これだと40〜50分)
これもWi-FiかeSIMか?と同じで、どれが一番おすすめの方法なのかと問われることがあるが「そりゃーあなたの予算とか日程とかで色々ですよ」と言うしかない…急ぐならヒースローエクスプレスはお勧めだ。高いけど。(当日券は片道£25する)
ブリットレイルイングランドパスは、簡単に言うと「長距離列車の乗り放題パス」だ。
新幹線&在来線列車乗り放題パス、って感じである。その路線にヒースローエクスプレスも含まれる(ロンドン市内の地下鉄とシティバスは含まない)。成田エクスプレスと新幹線何度でも乗り放題、どこでも降り放題、と言うイメージ。
日本と同じで、ロンドンにも、地下鉄網+市内バス、地方へ向かう列車網、がある。
ロンドンだけでなく南部ケントや北部湖水地方やスコットランドまで巡るなら(そう、長距離を巡るなら!)この列車乗り放題パスを日本から買っていくのが結局割安じゃないかなと思う。
何しろ使い勝手が良い…
一度これを使ってしまうと、ナショナルレイルの公式HPから早割チケットを買うなんて面倒臭くて出来なくなる。
イギリスの公共交通機関は遅延やキャンセルの嵐が普通なので、当日乗れませんでしたなんてことはザラだ。時間帯によっても料金がかなり変わる(通勤時間帯の列車は割高になる)し、日本の感覚で列車に時間通り乗れるわけでは「ない」。
ブリットレイルパスは万一予約していた列車に乗れなくても、どれでも来た列車に乗れるし行き先も変更自由、使う時間帯も選ばない、しかもヒースローエクスプレスも乗り放題。
このパスについては33年前(正確には35年前)初渡英の時にロンドンから湖水地方、スコットランドを巡りたい、と相談した際、それならとJTBの人から勧められたのが始まりだった。
当時は航空券もレイルパスもトラベラーズチェックもみんな紙だったなぁ…
最近のYoutubeなどでは、このパスを使ってみました、って動画をほとんど見ないのだが、なぜだろう…
それだけ日本人がイギリスへ行かなくなってしまったのか、それとも列車の旅が飛行機の旅に取って代わられたからなのか。
一方、よく聞くオイスターカードというのは、要はSuicaやICOCAみたいなもの。チャージ式プリペイドカードである。
ロンドン市内の地下鉄とシティバスに使えるが、私は買ったことはない。
これを使うと、1日に何度乗り降りしても上限£8.5で済む。現金だと地下鉄一回一駅乗るだけで£2.7する。何度も地下鉄やバスを乗り降りする予定なら、このオイスターカードかwiseや Revolutカードをお勧めする。
だが、オイスターカードは初回購入時デポジットを払わなくてはならないし、wiseやRevolutは事前に申し込んでおかないとそもそも手に入らない…さて、どれが良いのか?はやはり、あなたの動き方、日程次第なのである。
(私のお勧めはRevolutだ。とにかく便利過ぎた。旅の後半、とある事情でメモ書きすらできない窮地に立たされることになるのだが、Revolutのおかげでその日の行動も支払いも全部思い出すことが出来たのだ。説明した方が良い?)
でももう長いから止める。
なんてこった…
まだこの記事、空港から市内へ辿り着けていない!
続きはようやくロンドンの宿に辿り着いたところから書こうと思う。