ダンダダン

漫画やアニメは小さい頃から好きで、最初にハマったのはキャンディ・キャンディやアルプスの少女ハイジやサイボーグ009等等でした。
……なので、昔の作品からずっと、かなり観てる、という前提です。
平成生まれの息子が3人なので、平成以降のアニメや特撮なんかも随分観てる。
三男が保育園で「デスノート面白い」と発言したため、教員に「おかーさん、保育園児にデスノートはちょっと…」とも言われました…笑

何を持ってして良書と言うか。

それは各家庭の保護者の裁量に任されておるわけでございますが、親の方にしかるべき知識と経験が無いと、何を子供に読ませるか?については
かなり適当になってしまうと思います。

漫画やアニメと並行して、私は社会問題についても研究しておったので(子供を犯罪から守る防犯教育を、内閣府にアドバイスしておられる大学教授に師事して学び実践しておりました。そのためのNPOにも関わっていましたし、同時に被害児童のメンタルケアもCAPなどから学んでおったのです)その点で、自分の蔵書(漫画)を読んだ我が子が、どの場面でどう感じたか、を観察し、それとなく会話に盛り込んで、ある時はそれをベースに褒めたりある時は叱ったり、と心に届く会話をする為に役立てておりました。

………以上は、私にとっての漫画やアニメとは
ただの娯楽作品ではなく、価値のあるものだということの証明になると思い記述しておくものです。

その上で。

ジャンプは最近読んでないけど絵が上手いので気になっていた作品「ダンダダン」がアニメ化されたので観てみることにしました。

巷の噂通り、テンポとスピード感、オカルトの料理の仕方などが快感であります…
初っ端から女子高生を強姦しようとする宇宙人には少々引きましたが戦える少女で良かった(その他の99.9%は戦えずに犠牲になる子なので)

ということは。
そこから、もしや相手の怪異は、大方が
「元哀しい殺され方をした女性なのでは?」と推測したところ、案の定7話までの展開ではドンピシャそうであったわけです…

巷では、アクロバティックサラサラ?妖怪の生い立ちと結末に涙する人が続出。
ターボババアの出自についても同様で、心底憎むべき存在ではない理由に「横暴な男社会に蹂躙され殺された女性」の存在がある。

ちょっと待て。
ダンダン白けてきたぞ…

…………あれは少年誌漫画だからか。
複雑な背景は要らないのだろうな。

今後出てくる怪異についてもパラパラと見てみたけれど、陰惨な殺され方をした女性の存在がまだネタとして出てくるようです…

うーん

アニメや漫画と同程度、社会問題を嗜んできた身としては、少々白ける内容になり始めた気がして仕方ないんですが…

何より、アクサラはステレオタイプ過ぎて、江戸時代の番長皿屋敷等等から設定自体進歩していない。
(番長皿屋敷を知らない世代からすると新鮮なのかもしれないが)『女は横暴な男社会に喰われて妖怪になる』と言う設定がまさにステレオタイプ。
なにより、女性はそういう存在だという認識が社会通念としてあって、読者視聴者をしてアクサラの行動を納得させる事由にしている、という点。
あれは女性(特に貧困シングルマザー)の存在を馬鹿にしているような気がして少し胸焼けしました(個人的意見ですよ?)

さらに、アクサラを成仏させるための優しい世界、という話の運びも説教臭い。
私にとっては感動できるものではなく、いや、風俗に身を落とすシングルマザーとかそんなん社会問題から根絶して行けるレベルだろ、なんで女をいたぶって殺すと化けるぞ、って流れになるんだよクソが、と苛立つだけの展開でありました(アラはしたない)

まあこれも、戦争と縁遠い令和時代だからなのか…

終戦後すぐに描かれた怪異ものといえば、「ゲゲゲの鬼太郎」ですが、あちらは男性が男同士の「戦争」という社会悪に喰われて妖怪になる話。
相手は「戦争悪」という、一社会、一国家ではいかんともし難い世界規模の「怪異」。
そっちの方がやっぱり未だにメタファーとしては絶望的であり手強い気がしますね。
設定ではダンダダンはゲゲゲの鬼太郎に勝てません。鬼太郎も宇宙人と戦ってなかったっけ?(初代のは宇宙人は無かったと思うけど、最近のは分からん)

今の所、ダンダダンは、女性は若い頃に性的に粗末にされると怖い妖怪になってやり返してくるぞ、というメッセージしか発信していないのです。
(……確かに、若い頃に痴漢に遭いまくった中高年女性は、攻撃的になります。まさにリアル・ターボババアが巷に徘徊していますね!私もそうです)←イラッ💢

ババアとババアが激突、とかさ。
オマエのカーちゃんもババアなんだぜ?ババアを粗末にし過ぎてやしないかオイ作者も読者もこのクソガキ共が(あらまぁはしたないごめんあそばせ!)← ほらね

漫画アニメの娯楽作品にメッセージなんて要らんだろ、とも思うけれど、メタファーもリスペクト要素もない作品は薄っぺらいだけであります。
古くは聖書や孫氏の兵法や著名な言葉等等を引用した話の展開が、読み応えに繋がる。
その時代の社会問題をどう扱うか?に価値が発生するのであります。
アニメとしてのスピード感や映像の綺麗さは格段の進歩を遂げていますが、咀嚼しようとするとあれ?そこでお終いか….となりますね。何度も観たいと思わせる要素に乏しい。

招き猫に強い妖怪が憑依するのは夏目友人帳のパクリだし、いざって時にはニャンコ先生が斑になって助けてくれるんだろ、って思ったら案の定オカルンに移動してるだけだし。
捻りが足りん


となると
ダンダダンはなんだか、今の所、お母さん世代の女性を馬鹿にしてますメッセージを発信してるだけなので、この先を視聴してガッカリするだけなのかもな、と思ったりなんかして。
(同じジャンプ漫画でも、銀魂の作者には常々好感を持っておりました。銀魂はギャグ漫画で下品極まりないとはいえ、よくよく読めばジジイババアを根本的にリスペクトしているのが作品に現れている(全巻保有しております)。咀嚼に耐える知を有する作者の作品だと感じます(逸れた))


ま…これも平和な時代の生み出した娯楽の限界なのでしょうか… チッ、つまらねえなクソが(アラマはしたない)

※ 尚、上記はあくまでも個人的感想でありますため、反論は不要でございます。なんだかんだ言って見始めたアニメは終いまで観ますので。

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