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KZ and KennyDoes &Japidiot W Release Party - side KZ and KennyDoes-

2022.11.08.fri at 渋谷WWW
会場前に建物に沿ってお行儀よく列が形成されており、スタッフの方から「スタッフの指示でありませんがこのままの列でお待ちください」とアナウンスが入る。「え?なにこれ?こんなに並んでるの久々に見たんだけど。なにやんの今日?」
と通りすがりのギャルが目をまんまるくしてる。

フロアに入ればギチギチかと覚悟していたが触れ合わず快適に踊れるくらいのスペースが空いた状態。ひとまずビールを片手に1番低いステージ前のスペース最後列に陣取る。たまたま隣にいた女性と話しながら開演を待つこと30分灯が消える。

フロアとステージはわずか1mくらいの高さの違いしかないし、特に梅田のメンバーは気がつくと近くを歩いてたりして、勇気さえ出せば話せたりするにも関わらず、板の上に立つ彼らと私の間には実際よりも長い距離を感じる。やっぱりステージには結界ってあるんだなといつもはぼんやり思うが、今回のKZさんとKennyさんにはあまり感じず少し不思議な気持ちになる。

セットリストはTLで教えていただきました。ありがとうございます。

  1. it's yours

  2. 4ever

  3. イソガシ

  4. KASEGU

  5. MC

  6. Hurry

  7. 立ち止まる

  8. Stop

  9. Set,GO pt.2

  10. ピンボール

  11. Let me say goodbye

  12. Freshest

  13. MC

  14. tiktak

  15. MC

  16. Place to Return

  17. MC

  18. My Sweet Home

さてここからは、知識が浅い私の解釈が間違っている可能性大ですのでその辺りかなり大目に見ていただけると嬉しい。です。

CDの構成順に近いセットリスト。この盤は全体を通して1つの物語になっていると思うが、特徴的なのは思い出話がほとんどなく、かといって未来の話もなく、すべてが今・現在の話。卑下することもボースティングすることもなく、等身大のありのままの感情がリリックになっていて非常に生々しい。

ナニワトモアレ 俺らトリーズン
心臓のリズム ライムとビーツ
変わった住所 変わらぬスタンス
ストンプ経由 noonに向かう(KZ)

フィルアイビーばりのツラ さぁ行こうぜホーミー
出来ないことなんて1つもない(Kenny)

It's yoursより

過去から地続きの今、昔から変わらない想い、仲間の存在。
ナニワトモアレは大阪の走り屋が出てくる漫画で、その中のグループの1つがトリーズン。主人公や主要メンバーが抜けた後にも活動を続けていくグループだそうで、ゲスの勘ぐりかもしれないがグッときてしまった。
フィルアイビーは天才プロポーカープレーヤー。ホーミーとは仲間。そんな彼のようなツラしながら、さぁお前らぶちかましてこうぜ!というkennyさん。

増えてく手荷物 責任や期待 打ちのめされたり 打ち負かしたり
ハードレースに不意に泣きたくなって呟く「好きにやりたい」(KZ)

4EVER

周囲の景色も少しずつ変化し自分達の立場もいつの間にか変わり、昔のように無責任にただ楽しく自由にやることが許されなくなってきた。着実に大きなシーンに食い込み始めてる彼らだからその変化は急激かつ色々あるだろうし、弱音の1つくらい吐きたいことだってそりゃあるよね。

自分に置き換えてみると
今40代の自分が振り返ってみれば、20代後半〜30代はいろんなものを背負い込む覚悟を迫られる場面が沢山あって、それは結婚だったり子供だったり昇格だったり転職だったり、なんというかどどどどど!と、あまりにも生々しすぎる人生や生活が一気に押し寄せてくる時期だから、多少の不安や焦りもあったりで気忙しかった。

ふわふわしていたものが次々と確定されてく怖さもあったなぁなんて懐かしく振り返るが、ところがどっこい。40代でも人生は思いもかけない方向に転がりなかなかに面白い。きっとこの先もそうだよ大人って楽しいね と今は思う。

しかも得て不得手もある 全部捨てて
までそこに全振りなんてナンセンスでは?とか
言うてしれっと預金隠してる屋根裏部屋(Kenny)

KASEGU

とても冷静な視点。Rさんのように退路を断ち全てを賭けてきた仲間をそばで見てきた彼らが出した俺の生き方がこれ というのが痺れるほど格好良いなと思う。

とはいえかましはしますよ。ただし、ただ生きるためだけの仕事じゃなくて やりたいことを仕事にして。人生は”地球の瞬き”くらいあっという間だし、今がいつだって1番若いんだから と歌う彼らがMy Sweet Homeではこう言っている

俺には歌いたい歌があるが本気で使いたいルーラ
帰り道無駄に長い 待ってくれるか今しがた(Kenny)

板の上と同じように いやそれ以上に
君との生活は素晴らしいから毎度のごとく
今日も今日 とてお先に(Kenny)

My Sweet Home My Sweet Home
わがままな俺が愛する人
My Sweet Home My Sweet Home
雲みたいな俺が 戻るところ(Hook)

My Sweet Homeより

それぞれのパートナーとの関係が描かれているが、彼らがずーっと心酔し夢中になってきたラップそして板の上より、君といる瞬間が素晴らしくて、君がいるから俺は頑張れるんだと言う、ど直球豪速球の愛の言葉にじんとくる。

自分のやりたいことも大切にするけど、共にいる大事な人のことも大切に思う。
1人の人間として人生への折り合いの付け方も素敵だし、包容力と大人の男の覚悟が垣間見える。何よりこういう言葉を照れずに真っ直ぐ伝えられるところに、大人の自信と愛らしさに満ち溢れててなんて最高なんだ!

まだ見ぬ町へ 急ぐ2人
拍手か罵声か そのひぐらし
可能性を探せ しらみつぶし
戦うことそれら全て美しい(KZ)

ピンボール

”このペン先の小さな一歩が シーンにとっての偉大なhiphop”
という気持ちでこれからも彼らは進んでいくんだろうな と思わせられる。

この日はお2人とも、途中で盛大に歌詞を飛ばしてしまってたんだが、きっと感情が溢れ過ぎたからだと感じたし、ご自分達でもそう言ってた。でもそんなところも人間くさくて、よりグッと胸打たれてしまう。そんな、とある2人の男の人生を目の当たりにした1時間で胸が幸せで満たされた。

そういえばどこかのMCで、KZさんが財布をとりだし「ドイケンこんなとこであれやけど、これ。今日のギャラ」といって神戸で降ってきたあの「神様銀行券」200万円ほどをお支払い。
「…え?なにこれ」「え?え?なになにこれ!?」「…。うわR君だ。やば!!」と驚くKennyさんにあははと笑うKZさん。ファンにcreepyのだと教えてもらう。

ケニ「…え?ガガさんってこれ真似したってことすか!?」
KZ  「そやなぁ…えぇ?どっちが先なんやろ」
ケニ「えぇ?でも、神様ってだいぶ前ですよ?」 
  「絶対ガガさんやろ真似したん。あいつやばいっすね」
KZ  「んー。でも…どうやろな」
ケニ「だって大きい方が小さい方の真似したらヤバないすか?違うっしょ」 

という会話が繰り広げられていて、おそらく皆頭の中で「あ…」「確かに…」とか思っていたとは思うが、ファンは誰も口に出さず妙に鎮まるフロア。笑
Rさんが預かり知らぬことだと思うから、真似じゃないと思うけどね。その視点はなかったな。冤罪ガガさん誠に申し訳ねぇ。

そこからJapidiotのライブ(別記事)を挟んで、アンコール。

拍手の中現れたのは、今日のLIVE限定Tシャツを赤いトランクスにインしたたまこぅさん。沢山動画が出回ってるのでぜひ見て欲しい。ラップもキレキレだった。
(セリフは曖昧だし関西弁変だと思うけど許してほしい)

「いやー。すごかったな。やばかったな。やばかったっすね!!」
「俺ドイツに住んでてんけど、ある日なんか感じた。東の方に。なーんか、東の方でやばいことが起きてるって感じてん。ごっつ伝わってきた。」
「だから、俺は念じた」(サードアイで)
「居ても立ってもいられなくなって、俺は”飛べ””行きたい!””行きたい””飛んでいけ!””時空よ歪め!!”って祈ってん」(古畑スタイルで念じる)

「……そしたら、気ぃついたらあそこに(下手袖)いましたわ」

湧き上がる拍手。後ろでSPI-Kさんが笑顔で写真撮ってた。
笑顔と拍手で満たされた中、いよいよ本日の演者が全員ステージへ。最高の盛り上がりの中「We On The Way」でフィナーレ。

こんなお客さんがいっぱいの光景、忘れない。
こんな幸せなお祝いができたこと、本当に嬉しい。みんなありがとう。

と彼らが喜んでいたのを見て、こちらもさらに幸せな気持ちになる。
本当に本当にすばらしく、素敵な最高の空間だった。

これからもさらなる活躍とさらなる舞台を楽しみにしてる。





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