女子のDNAに刻まれし ”わちゃわちゃ”を愛す
一定の割合で女性に標準装備されている「男子の”わちゃわちゃ”を愛でる心」
かつて女子だった乙女達、子供の頃から教室でワーワー騒いでる男子を見ながら「ちょっとー男子うるさい」「バッカじゃないのー」なんて呆れた顔装い笑ってた記憶はないかね?あれです、あれ。
古の頃から女子というのはありとあらゆることををさりげなく観察しては、あれやこれやと想像を膨らまし噂話をするのが大好きな生き物である。あの清少納言だって噂話大好きで、枕草子なんてあれ半分くらい嫉妬とか悪口とか嫌味だもんね。
そんな脈々と受け継がれDNAに刻まれし観察眼が
普通に考えて、男性に向かわないなんてことがあるわけない。
ましてや、それがいと仲睦まじく姦しいやうす となればつい目がいくなんて、もはや必然でしょう。(なにも対象が男性だけとは限らないと思うが、私の恋愛対象は男性なのでその前提で進めます)
で、目下私がそのような気持ちで眺めているのが
「梅田サイファー」だったりするわけだけれども。
注)HIPHOPに女オタの気持ち悪い感情持ち込むんじゃねーよ、これだから…という意見もございましょう。ですがここは私のお気持ちを書く場所なので、気分が悪くなった方は恐れ入りますがここでお帰りくださいませ。
話を進めましょう。
絶対に勘違いされたくないのは、それはいわゆる”BL”的なアレではないし”ぬいペニ”的な事でもないということ。
単純に、仲良く楽しそうにバカ話してるところは好きだし、ふざけあってるのも、くだらない言い争いをしてるのも、TVだろうがなんだろうが周りなんてガン無視で仲間内だけでしか通じない会話でゲラゲラ笑ってるのもそりゃ最高。
それは、そう……なんだけども。
梅田って、なんというかちょいちょいピリッとした空気になることがある。
バチバチっとした火花が散ってたりもするし、不機嫌を隠そうともしない時もあるし、文句言ってたりもする。あくまでそれは私の主観でそう見えるだけなのかもしれないが、何を隠そう私はそれが大好きなんである。
ただの仲良しこよしなだけの集団だったら、恐らくここまで嵌ってない。
基本的に年齢やバックボーン、生活スタイルや考え方が違う彼らは、ただ「ラップが好き」というその1点で繋がってる訳であるから、それぞれが矜持や誇り、強い思いなどを当然持っている。だからこそラップだけは誰にも負けたくないんだと思うし、ましてや自分が認めた相手には恥ずかしい姿は見せられないし負けたくもない というのは、私のような者でも容易に想像ができる。
(ちなみに、Rさんが「完成前のリリックをCHICOさんにだけは見せられるけど他の人に、ましてや梅田のメンバーになんて絶対!に見せられへん」って言ってた)
さらに、多くの時間を共に過ごした間柄だからこそ物言いに遠慮がないし、それに対する返答もかなりど直球豪速球。
この関係性って…ちょっと極端な表現だけど、女子のグループにはないのよなぁ。(2極論では語れないのは百も承知だけどさ)
平安よりはるかに遡り、それこそ太古の昔より女性は住処を、子供を、家族を守るという役割を担ってきた訳で、だからこそ空気を読み合い、自身を取り巻く環境の変化を敏感に感じとる能力を伸ばしてきた。生きづらくならないように、穏やかに暮らせるようにするための知恵として、それはきっとDNAに刻まれてると思う。
だからこれだけの大人数グループで、時には喧嘩も辞さずに意見を交わし合い、我こそがNo,1よと主張しあい、かと思えば懐いたワンちゃんのようにひっくり返って腹を見せあう なんてことは、令和のこの世で生きる女性であっても恐らくなかなかに難しいんではなかろうか。
第一それではあまりにも無防備で、危なっかしすぎて、落ち着かないではないか。
女性である我の解釈としては、圧倒的に安定性が不足しすぎてるのである。
そりゃぁ女子だって親愛の情の証明として弱さを見せ合ったりはするけど、それは共感や安心感を持ち合うことの方が重要であって、主張ではない気がするのよな。
(ちなみに私はそういう女性ならではの関係性も大好き)
さてちょっと話が逸れたけど、つまり自分にないものだからこそ目が離せないわけで、もしかしたら私はちょっと彼らを羨ましいと思ってるのかもしれない。
ご本人達からしてみれば、人にはとても見せられないような辛かったことも面白くないことも嫌だったことだってあるだろうし、複雑な思いを持ちながら活動をしてたり投げ出したくなる時すらあるのかもしれないけれど、そんなの一介のファンにはわかるはずもないし。あくまで私から見える範囲の彼らには、そういう魅力が溢れてるんだってことが言いたい。
で、そこで当たり前のことすぎて絶対に忘れちゃならん!といつも思うのは
彼らは「ラッパー」であり「ビートメイカー」であり
「リリシスト」であり「技能抜群の集団」で、
己のスキルで日々闘い続けるスペシャリストであるということ。
自身が惚れた道を歩み続け、己の力を信じ貫き通そうとする
とんでもなく強い心の持ち主だということ。
そして、誇り高き一人の人間であり
弱き一人の人間でもあるということ。
ただただ、ぬいぐるみのようにぐりぐりと撫で回すような可愛さではないし、完全無欠のヒーローなわけでもない。常に正しく素晴らしいわけでも当然ない。
そんな普通の人間だから、良いわけで。
そんな普通の人間である彼らが、挑み続ける背中と、共に夢に向かうその先まで見せてくれそうな気がするからこそ、きっと応援したくなるのだと思う。
そして私は今日も今日とて、画面の前でラジオの前で
彼らの”わちゃわちゃ”で目一杯楽しませてもらってる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?